【タイ山岳民族の村に暮らす】

チェンマイ南西200キロ。オムコイの地でカレン族の嫁と綴る“泣き笑い異文化体験記”

【8日ぶりのオムコイ】

2010年06月07日 | オムコイ便り
 今日はオムコイに戻る日なので、朝からやたらと忙しかった。

 まずは、チェンマイ門市場のクッティアオ専門店で麺、ルクチン(つみれ団子)、中国薬草などを仕入れる。

 ひと段落して、オレンジジュース、ナームトーフ(豆乳)&油条の朝食。

 ヴィザの延長手続きを行うイミグレは8時半のオープンだから、それまでは少し時間がある。

 そこで、ほぼ一ヶ月前にクルマのオイル交換をしたときにもらった無料洗車券のことを思い出した。

「よし、ガソリンを入れるついでに洗車をしてもらおう」

 軽い気持ちでガソリンスタンドに行ったら、この洗車がすべてに大雑把なタイらしくもなく、実に気合いが入っている。

 外回りはもちろん、内部のマット洗いや掃除機かけ、スプレーを使っての埃吹き飛ばしなど、およそ40分もかけての大清掃で、終わったらすでに9時過ぎである。

     *

 あわてて宿に戻り、写真ラボへ。

 ラーがラオで撮った写真をプリントアウトして家族や友人に見せたいというので、私がイミグレへ行っている間に処理してもらおうと思ったのであるが、機械の都合で午後1時までかかるという。

 これは次回ということにして、ソンテオを拾ってイミグレへ走った(イミグレは駐車スペースが少ない)。

 従来とシステムが変わって、最初に番号札を取って申請の順番を待つというやり方になっていた。

 その発券マシンのそばには、流暢な英語をしゃべるタイ人女性が座って申請に関するアドバイスをしてくれるので、実に助かる。

 彼女が手渡してくれた申請書に必要事項を書き込み、パスポートのコピーを取ってサインしているうちに、すぐに順番が来た。

「いま、あなたが持っているのはツーリストヴィザだけですね?」

「ええ、以前は6月1日まで有効な1年ヴィザを取っていたんですが、3ヶ月後に日本に戻る可能性が高いので、今回はダブルのツーリストヴィザをビエンチャンに取りに行って、今日は1ヶ月の延長を申請しにきました」

「分かりました。延長費用は、1,900バーツです。名前が呼ばれるまで、そこの椅子に座って待ってください」

 ビエンチャンのタイ領事館とは違って、実に親切な応対ぶりである。

 待つこと、およそ1時間。

 無事に、8月末日までの滞在許可スタンプが押されたパスポートを手にすることができた。

    *

 宿に戻ると、すでに11時に近い。

 手早くパッキングを済ませ、主人のウイさんと同宿のKさんに見送られて宿を出た。

 ハンドンにある業者向け量販店で、スープ用のソースなどを仕入れる。

 昼近くになったので、偵察を兼ねて道路沿いの洒落た麺屋でクッティアオを食した。

 30バーツの大盛りを注文したのに、わが麺屋の20バーツクッティアオよりも麺も具もはるかに少ない。

「ラー、やっぱりクッティアオ屋をやるならチェンマイかな」

「うーん、そうだね。今度宝くじが当たったら、チェンマイでゲストハウスとクッティアオの店を開こうよ。あたしは暑いチェンマイは苦手だから、誰かに任せてね」

「・・・」

     *

 午後3時。
 オムコイに着いた途端に、激しいスコールがきた。

「あたしとクンターが恵みの雨を運んできたって、みんな大喜びするよ」

 昨日の電話では、このところオムコイにはまとまった雨が降らず、田植えの準備ができなくて困っているという話だった。

 そうか、ビエンチャンでもノーンカイでも熱心にお寺にお参りしたから、その効果が出たのかな。

 気を良くして村に入った途端、嘘のように雨がやんでしまった。

      *

 店に着くと、2匹の飼い犬がヒャンヒャンと甘え声を出して飛びついてきて、顔や腕を舐め回す。

 荷物をおろして家に戻ると、ひよこが6羽生まれてわが家の鶏は総勢19羽になっていた。

 2匹の子豚も、腹回りが太ってすっかり豚らしい体型になっている。

 学校から戻ってきた息子たちが、嬉しそうにワイ(合掌礼)を送ってくる。

 ラーが、ビエンチャンで食したラオ風トム・プラームック(ピリ辛イカ野菜サラダ)の調理を始めた。

 手伝いにやってきた甥っ子のドーが、昨日ランパーンで求めたばかりの陶器の縁をさっそく欠いてくれた。

 田起こしから戻ってきたジョーが、やや疲れた顔で牛の様子を報告する。

 従兄のマンジョーが店の前の夕空を乱舞する鳥の群れを指差し、「田植え用の籾殻を食べてしまう新種の悪い鳥です。今まで見たことがなかったのに、今年はいったいどうしたんだろう」と憂い顔で呟く。

 インターネットは、外国のビエンチャンよりもつながりにくい。

 ともかくも、8日ぶりの村の暮らしが戻ってきた。

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