わが村で数年も暮らしていると。
故松田優作演じるジーパン刑事が殉職間際に絞り出したような、驚愕とも不可思議ともつかない哲学的(?)なセリフを吐きたくなること、しばしばだ。
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たとえば、朝方に見かけた町から村に通じる道路に散乱したこんな木の枝。
暴風が吹き荒れたあとのような有り様だ。
「なんじゃ、こりゃ!?」
ギョッとしてバイクのスピードを緩めながら、昨夜の記憶をたどる。
「あれえ? でも、強風なんて吹いたっけ?」
いかにボロボロになってきた記憶中枢とはいえ、まだそこまでは衰えていない(はず)。
バイクを止めて、近づいてみると。
かすかに、灰色の水が流れている。
少し枝をめくってみると。
道路に空いた穴ぼこに、まだ濡れたセメントが詰まっているのだった。
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そうなんですよねえ。
これ、雨季が始まってから穴ぼこだらけになった道路を補修した工事のあとなのである。
そして、散乱したかのように見えた枝は、いわば日本で使われるコンポストや柵の代わり。
つまり、「工事注意!」というわけだ。
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それにしても、なあ。
まあ、冒頭写真のような大きな枝だったら、まさか堅牢無比な四駆でも突っ込まないだろうが、問題はこんな小さな枝や石ころコンポストの場合。
これこそ、「なんじゃ、こりゃ!?」の極致ではあるまいか。
視力の悪い私なんぞは、直前まで気づきにくいし。
実際に片側道路をすれ違うクルマとバイクが接触しそうになり、クルマの方が石ころを跳ね飛ばして穴ぼこにタイヤを落としてしまい、セメントをぶちゅっと跳ね上げるシーンも目撃した。
昼間はまだしも、夜になればこれはとんでもないことになるのではあるまいか。
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一夜明けて。
検分に出かけると(暇だねえ)、すでにほとんどの枝や石ころが道路脇に除けられている。
案の定、タイヤでセメントをえぐられた小さな穴ぼこがあちこちに。
大きな枝が置かれていたところでも、乾燥が足りなかったのだろう、くっきりとタイヤの跡が残っている。
これじゃあ、激しい雨が降ればまたデコボコ道に逆戻りだあ。
なんじゃ、こりゃ!?
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