【タイ山岳民族の村に暮らす】

チェンマイ南西200キロ。オムコイの地でカレン族の嫁と綴る“泣き笑い異文化体験記”

【脱穀体験、ならず】

2013年11月20日 | オムコイ便り

 久しぶりのゲスト紹介は、香港在住の田中さんである。

 チェンマイにおける各種ツアーをネットで探していたところ、なぜか当ブログにヒットしたのだという。

 初日の早朝バンコクに着き、そのまま乗り継いでチェンマイ空港へ。

 これをわが友人のウイワットがチャーター車でピックアップし、ドーイ・ステープなどのお寺巡りに。

 午後にはオムコイに向かい、バンブーハウスで2泊。

 3日目の朝チェンマイに戻り、再びチェンマイ観光。

 その日の夕方にはバンコクに飛ぶというかなりの強行スケジュールだ。

     *

 午後3時頃の到着予定だったのだが、実際にチャーター車が着いたのは午後5時過ぎ。

 訊けば、ドーイ・ステープの他にも周辺のワット・ジェットヨートとワット・ウモンを回ってきたのだという。

 時間が時間だけに、とりあえずはビールで乾杯。

 タイに寄る前に行った旅先でのこと、香港での暮らしのことなど、あれこれと話が弾む。

 晩飯のメニューは、豚肉と香草、薬草たっぷりのトムソム(レモン味)スープ。

 香港で安くてうまいものを食べつけているという田中さんも、北タイ独特のスープの味わいがすっかり気に入った様子だ(おーっと、また写真を撮り忘れてしまった)。

 それにしても、前夜はほとんど眠っていないという。

 酔ううちに疲れがどっと出てきたのだろう。

 明日の為に村の焼酎は控えめにして、早めのおひらきとなった。

     *

 翌朝はゆっくりと休んでもらい、遅めの朝食にカーオパッ(焼き飯)を供した。

 食後は、川向こうの高台で360度の山並み展望を楽しみ、棚田を抜けて川沿いの道を歩き古い竹橋を渡る定番の散策コースへ。











 一帯の稲刈りと脱穀はほぼ終わり、棚田の景観がすっかり変わっている。







 刈り残されているのは、生育の遅れた白米と丈の低い餅米だけだ。





 ゲストには、最後の追い込みにかかっているプーチョイ(副村長)の田んぼで脱穀体験を楽しんでもらおうと思っていたのだが、迂闊にも飼い犬を連れてきてしまった為に、やむなくここを迂回。





 脱穀した籾の山を大きな団扇であおぎつつ籾殻(もみがら)飛ばしをしているシーンだけを、かろうじて見てもらうことができた。

     *

 午後からは、町の物産館でカレン服の買い物と町外れにあるお寺見物。

 クッティアオ(タイラーメン)の昼食をはさんで、今度は村はずれにある滝へ。









 明日は早めにチェンマイに向かうということで、通常は2~3日かけて回る観光コース(?)を一気に駆け巡った。

 夕方になって、再びビールで乾杯。

 晩飯は、ウィワット差し入れの鶏肉を使ったトムヤムガイ。

 散策の直後にはパンパンに張っていた腰も次第に緩んできて、心地よい酔いが全身を巡る。

 しかし、最近嫁をもらった隣家のチョッピー(甥っ子)が途中乱入して、嫁ともどもに下ネタ話を乱発するのには往生したなあ。

 こんなの、訳しようがないじゃないか。

        *

 翌朝は、ラーが5時に起き出し豚肉を叩き始めた。

 朝食のカーオトォム(おかゆ)を作るためである。

 唐辛子や薬草、香草などもすべて小臼で搗き込むタイ料理は、なにせ時間がかかって仕方がない。

 派手な音に眠ってもおられず、やむなく付き合って庭の薬草掘りなどを手伝う。

 7時半、朝食。

 これからチェンマイに戻って、ワット・プラシンなどお濠内の寺院をいくつか巡り、パパイヤ葉茶を買い、タイシルクの店を回りと、最終日も盛りだくさんの日程である。

 そして、3時前には空港へ向かわなければならない。

 しばし去り難いような雰囲気が漂ったが、田中さんは意を決するように宿の前で全員での記念撮影を呼びかけた。

 8時過ぎに、ウイワットが運転するチャーター車が静かに走り出した。

 助手席の向かってお辞儀をしながら、ラーが声をかける。

「アリガトウゴマシタ!」

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4 コメント

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Unknown (ishi)
2013-11-21 01:46:26
ラーさんのカォトゥム,美味しいですよねぇ.
ああ食べたい.
仕事で二週間小笠原に滞在しているのですが,タイ料理が恋しいです.
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甌穴 (ただの酔っ払い)
2013-11-21 11:45:44
滝の近くだと思われますが、穴が二つ甌穴のようですね、日本では宮崎県の「せきのお」の滝で見ました。ものすごく珍しいものの様に言われました。
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ヂャシャオネ! (ガリアンに首っ丈)
2013-11-23 21:09:05
あの(酒呑んで)ひっくり返ってたチョッピーさん、再婚したんですか!?
世界は刻々と変わっていってますね~。
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遅くなりました。 (クンター)
2013-11-25 14:34:12
ishiさん

 ありがとうございます。小笠原ですか。いいですねえ。牛飼い小僧も元気で走り回っているんでしょうね。

   *

ただの酔っ払いさん

 洪水で流された石が回転してえぐった穴だと聞いています。そんなに珍しいのなら、もっと宣伝しなくては(笑)。

   *

ガリアンに首っ丈さん

 どういうわけか、突然山奥から嫁さんがやってきました。なれそめについては、とても公開できません(苦笑)。


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