バンコクの連続爆破、まったくとんでもないことをしてくれるものだ。
住人や観光客は、怖くておちおち外も出歩けないのではあるまいか。
これでまた、タイを訪れる人は確実に減ることだろう。
良くも悪くも、軍事政権になって長年続いてきた内紛が一応は収まりかけた矢先の事件だけに、残念でならない。
バンコクから遠く離れたこの地から、亡くなった方の冥福と負傷された方々の回復を心から願うばかりだ。
・・・やっぱり、安心できる場所は“ど・リゾート”のオムコイしかないのかなあ。
こらこらこら。
根拠のない風評を決して振りまいてはいけないと、テレビでもしきりに警告しているではないか!
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ところで、わが家の大事件となった「ガイド犬元気」の急変。
まずは、コメントやファイスブックを通じて、さまざまなご心配や励ましやアドバイスを頂いていることに感謝申し上げたい。
おかげさまで容態はかなり良くなってきて、今朝は母屋のまわりをぶらぶらと歩き始めた。
驚いたことに、朝飯もぺろりと平らげた。
目の動きも、ハエを素早く追う様も、身繕いをする様子も以前とまったく変わりがない。
町に戻って来た医師は、「最初の激しい症状の原因はよく分からない。ここでは手に負えないから、心配ならジョムトーンの動物病院まで連れて行け」と言うのだが、村からは片道3時間ほどかかる。
そんな時間はとてもないから、やはりこのまま様子を見ながら、体力を回復させて行くしか手はないようだ。
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さてさて、何やかやですっかり遅くなってしまったが、お盆休みを利用してわが宿を訪ねてくれたゲストの紹介である。
栗原さんは、東京の人。
すでにバンコクは2回訪れているのだが、今回チェンマイに初めて足を延ばした理由が「憧れのバンブーハウスに泊まること」というのだから、番頭さん、感涙にむせんだこと、言うまでもない。
とりあえずは、川向こうの展望台へ。
山際には雲が集まっているが、上空には素晴らしい歓迎の青空が広がった。
膝丈まで伸びた緑の棚田を眺め、360度の山並みを望む高台から村の全景を一望する。
山からは、涼やかな風が吹き下ろしてくる。
「ああ、気持ちがいいですねえ。東京では、空を見上げることなんて滅多にないことです」
社会人になるまでは、東京近郊の田園地帯で育ったという栗原さん、田舎の自然に包まれて何やら懐かしそうだ。
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晩飯は、豚ハムベースの野菜たっぷりトムヤム・サラダ。
ビールと村の焼酎をチャンポンにしながら、拙著やブログを読んですっかり覚えたという「オイテテ!(カレン語でうまい)」を連発してくれる。
犬好きの彼の脇には、昼間のガイドを務めた元気がぴったりと寄り添って。
「いやあ、賢い犬ですねえ。雑貨屋にビールを買いに行ったときも、一緒に付いてきてくれましたよ」
雄太の方は、テラスの隅の定位置でその様子をおっとりと眺めている。
料理や犬をしきりに褒めてくれる彼の笑顔に、すっかり舞い上がった女将のラー。
「明日は一緒にキノコ採りに行きましょう」としきりに誘う。
どうやら、どこかで「また採れ出した」という噂を耳にしてきたらしい。
先日のメーサリアン往復でしきりに腰痛を訴えているくせに、大丈夫かいなあ?
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あいにく、夜になって雲がかかり、星空を見ることはできなかった。
時おり、庭を蛍が横切ってゆく。
秋のような虫のすだきと、川向こうから響いてくる蛙の大合唱。
日本は暑い盛りだということが、とても信じられない。
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