【タイ山岳民族の村に暮らす】

チェンマイ南西200キロ。オムコイの地でカレン族の嫁と綴る“泣き笑い異文化体験記”

【怪獣ウキーの逆襲?】

2014年08月25日 | オムコイ便り

 ここ数日、まるで雨季が終わったかのような晴天が続いている。

 明け方の気温は、おおむね22℃。

 最高気温は、28~30℃といったところ。

 雲が切れるとさすがに陽射しは強いが、山風が吹くので、30℃でもさほど暑いという感じはない。

 日本からの暑い、暑いという便りを読むたびに、初秋のような快適さを満喫している身としては「お気の毒なことよのお」と同情を寄せざるを得ない。

 それにしても、ここはほんまにタイかいな?

     *

 言うまでもなく、宿の番頭さんにとって、この天気は実にありがたい。

 ふとん干し、枕カバーやシーツの洗濯など、仕事がどんどんはかどるのである。



 黒雲が多いときなどは、その隙間を縫わざるを得ないから、空を見上げる首は痛むわ、宿と物干し竿の間をうろうろする腰は痛むわ。

 なによりも、ストレスが溜まる。

 なにも、こんな山奥でストレスを溜めることもないのだが、すっかりタイ化したはずのつもりが、まだまだ日本人の尻尾がどこかかに残っているらしくて、このマメな性分だけはどうにもならない。

 困るのは、嬉々として宿の世話をする番頭さんの姿を見て、能天気な女将のラーが「ついでに、母屋のお世話もお願いね」とニコニコしながら擦り寄ってくる点である。

 一昨日なんぞは、かなり分厚い掛け布団をたらいで洗わされる羽目になり、おかげで腰がだるくて仕方がない。

 女将はといえば、一昨日の記事にも書いたようにカレン織りに夢中なのだ。

「すっかり任せて、ごめんねえ。でも、これはクンターのために心を込めて織っているんだからあ。きっと、素敵なバッグに仕上げるからねえ。うふん」

 なんて言われると、単純な番頭さん。

「よしよし、もっと厚い冬布団でもなんでも持ってこい!」

 腰の痛みも忘れて、どツボにはまるのであった。

     *

 天気がよければ、夕焼けもきれいだ。



 仕事を終えた番頭さんにとって、晩飯の前に巻きたばこを吹かしながら鮮やかに染まってゆく西の空を眺めるひとときは、至福そのものなのである。

 ところが、昨日は薄く染まり始めた山際で、頑固に頑張っているこんな黒雲があった。



 なんだかマシュマロみたいにふわふわして頼りない姿だが。

 よくよく目を凝らして見れば、ガメラ(古い!)みたいな不細工な怪獣が、「ウキ~、ウキ~!」と情けない唸り声をあげつつ、必死でどこかへ姿を消したかのようなボス怪獣「ウキー(雨季)」を呼び戻そうとしているようにも見えなくはない。

 ま、まずい。
 
 あっち行け、シッシ!

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