今日の一貫

自民党はまだまだ覚醒しそうにない

自民党総裁選が始まった。

両院議員総会で、あの若林元農水大臣を首班指名するという決定には、ただただ、唖然とするばかり。
この党は、まだ「悲しみ」から復帰していないのだろう。

総裁選、、誰が立候補するか、最初に出たら足を引っ張られる、、若者は20名推薦者を確保するのが大変、、などと巷間言われていたが、ふたを開けてみたら、3人。

谷垣・河野はわかるとして、西村って、何者だ。
若者が簡単に出てこられる土壌が自民党にあったのか?
何か怪しげだ。
怪しげと思わせてしまうところが、今の自民党。
だから国民に嫌われた。

そこで、この人どんな人か調べてみた。
本人のブログには次のように出ている。

昭和37年10月15日生まれ。46才。B型。
神戸大附属明石中学校、灘高校、東大法学部卒業、通産省入省後、米国メリーランド大学院で国際政治・経済を学び卒業。(この間、陸上、野球、ボクシング部で活躍)
通産省時代、風力発電の導入促進、アルミ缶のリサイクル制度の制定に尽力、ブラジルの「地球環境サミット」に出席するなど、エネルギー・環境分野で活躍。中小企業の新分野進出・IT化など支援。石川県商工課長も経験し、地方主導のまちづくりを実践。
平成11年7月、通産省環境立地局調査官を最後に、官僚としての仕事の限界を感じ、退官。「政治がかわらなければ、日本は変わらない。政治が国の方向性、政策の指針を示すべし」との信念のもと、政治家を目指す。


これだけ立派な経歴を持ちながら、
党の軸を語らなければならない総裁選で、主張はしどろもどろ。何をどうしたくてでてきたのか全くわからない。それだけにますます怪しさは増すだけ。むしろ気持ち悪い。全く不思議な人だ、、若林さん並み?、、。

自民党、
族議員システムが問題だったことにまだ気がついていない。
国民目線と違った、何か怪しげなところでいつも意思決定される、。党内で実にばらばらな意見がまかり通る。それが民主主義だと開き直る。その不透明さが時代と合わなくなった、、利権が複雑に絡み合い、なかなか政策決定できない、したがって実行力も示せない、麻生の「ぶれ」はそんなところに主因があった(本人の資質もあるが)、
そうした状況に皆嫌気がさして、投票離れがおきてしまったというのに、、総括がまだできていない。
官僚依存の一因は、こうした四分五裂の党の状況を見ながら、時々の意思決定を官僚に任せてしまった付けと言えばいいのだろう。
結局、各省で大臣・副大臣・政務官がチームで同じことを言って邁進すればそれで、自民党が作り上げた官僚依存の一端は大幅に改善する。

聞くところによれば、谷垣を当選させるために、町村や森が推薦人を集めて西村を立候補させたのだと言うが、、そうした「長老の都合政治」、奥の院で物事が決まるやり方に国民が飽きてしまった、いや嫌気がさしてしまったのが自民党の敗因だろうに、、と思ってしまうのだが。

この総裁選は、谷垣のリベラル路線と、河野の小さな政府路線の、基軸を巡る選挙なら、もっと盛り上がったのだろうが、、。しかし、この期に及んでも、モリあがってもらっては困る人が自民党にいるというのだから驚きだ。

結論は、やはり、自民党は、まだまだ覚醒しないのだろう。
小泉政治の負の部分に気をとられすぎ、、、プラスの部分に目がいかなくなってしまった結果だ。
党を覚醒するなら、やはり長所をこそ伸ばしていくべきなのだろうが、、。

まずもって国家の役割が違ってきたことに気づくべきではないか。
利権分配国家から、不利益分配国家への転換が必要。

1億2千万人を扶養するには、北欧型世塾小国社会が良いのか、米・英・仏・独型の社会でないとやっていけないのか、。
はたまた、負担をかけるとしたら、消費税という負担か、財政削減という負担か、、負担をお願いする際に、国家はお願いするだけのことをやってきているのかどうか、、
そうした国の形から議論したらいい。

国を保守するためには、、つらいことも国民には言わなければならない、そうした政治家が必要なのではないか。
保守と言っても、安倍政権の保守ではない、吉田保守、つまり経済成長を考えることを日本の保守としたらいい。その上での国家では、、。

そうした考えに異論が出ることは承知だし、またそうした方向になるかどうかは知らないが、自民党が覚醒するには、もう一度選挙が必要なことは確かだろう。10年参院選後あたりとなるのだろうが、、その頃には、金丸ではないが、馬糞の川流れになってしまいかねない。

そうならないためには、自民党は、自分の選挙区の全ての人々と対話をするつもりで(せいぜい30万人か40万人だろう、、)、くまなく人々の意見を聞き、ある場合には虚心坦懐に、またある場合には説得しお願いし、、そうした中で、新たな保守の思想や政策を作り上げていってはどうか。

自民党が馬糞の川流れにならないためには、これからそれができるかどうか、特に参議院立候補者の活躍にかかっている。


以下 朝日記事
河野・西村氏も出馬、三つどもえに 自民総裁選、きょう告示
2009/09/18 朝日新聞 朝刊 4ページ 613文字

 自民党総裁選(18日告示、28日投開票)は、河野太郎衆院議員(46)が17日、谷垣禎一元財務相(64)に続いて正式に立候補を表明し、世代間対決の構図になった。また、西村康稔氏(46)も推薦人を確保し、派閥解消や世代交代の是非を争点とした三つどもえの争いになりそうだ。

 谷垣氏は17日のテレビ番組で「老壮青みんなでやるのが大事」と世代交代論を牽制(けんせい)。古賀派の古賀誠会長は派閥総会で「今度の総裁は重量感、経験が問われる。私は谷垣さんを応援する」と述べた。

 谷垣氏は派閥会長らを中心に支持を広げ、一部に待望論があった林芳正前経済財政相も支持を表明。国会議員票(200)で先行している模様だ。

 河野氏は17日夜に記者会見し、推薦人20人を確保したと表明。「思い切った世代交代をしたい。自民党に一番従ってこなかったのは河野太郎。自民党を変えるのに最もふさわしい」と訴えた。党改革で「次の内閣」を設ける考えも示した。同日昼には所属する麻生派総会で、麻生前首相から「勧めはしないが、止めはしない」と理解を得た。党員投票に基づく地方票(300)を重視し、中川秀直元幹事長や菅義偉選対副委員長の支持を受ける。

 西村氏は17日、所属する町村派総会で「保守の精神で党再建のため頑張りたい」と意欲を示し、陣営幹部は同日夜、「20人を確保した」と語った。一方、古賀派の小野寺五典氏(49)は出馬を断念。谷垣氏は支持せず、若手候補を応援する。
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