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卸売市場法は必要か?

2017年11月24日 | 政治 行政制度
先日、とある学者さんが、卸売市場の必要性について説明していた。
要旨は、全流通量の過半を占めるほど、卸売流通が多い実態があるので、必要、というものであった。

たしかに、年々比率は下がっているとはいえ、青果や水産物では、5-6割が卸売市場経由である。
だから必要というのだが、はたしてどうか?
この学者、農産物流通の専門家で通っているが、名前は伏せておこう。

およそ、卸売市場でのセリは1割程度というのは常識だが、後の8割以上9割弱は、相対取引となっている。
市場法がいう、卸売市場の機能の肝は、セリによって公正な価格を決定するというもの。それが、1割ということは、我が国流通量の5%しか、卸売市場法でいう流通をしていないということ。

だから、例えば築地でも、セリを仕切って、1割で仕事をする「中央魚類」は赤字、9割を抱え自由な取引をする中央魚類の子会社「ホースイ」は一部上場の優良企業となっている。

我が国の農産物流通では、卸の自由度が制限されているため、流通が活性化せず、したがって農業生産も旧態依然としてしまうところにある。「受託拒否の禁止」の原則があるため、産地は何にも工夫しなくても良かったのだ。
もし、差別的取り扱いや不当に受託拒否にあったら、こんなのは公取案件でいいはず。

大切なのは、青果や水産卸の自由度を高めることで、それを縛る市場法は必要ないということではないだろうか?
卸売市場法は、いらない、とすれば、食品安全なども考えた、もっと大きな観点から食品流通法を作るべき、というのが、私たちが2009年に行った提言である。
この提言では、卸は、手数料商人から流通コーディネート業へと変身し、卸機能をもっと強化をすべきとも提言している。

しかし残念ながら、卸売市場への理解は、先に挙げた学者さんのような見解が常識として流通してるんだよね。
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