Johnny’s Dazed And Confused Days

〜ジョニーのぼんやりと混乱した日々〜

♪ 朝日のあたる家 / ジ・アニマルズ:1964年作

2023年08月09日 07時50分06秒 | 1960年代の洋楽
半世紀前の1964年、
英国バンドがアメリカのチャートに怒涛の如く雪崩込みました。
その米国音楽界を揺るがせた一大ムーブメントはこう呼ばれました・・・
ブリティッシュ・インヴェイジョン❗️

この頃、僕はまだ洋楽を聴いていませんでしたが、この時代の洋楽ヒット曲というものを比較的よく知っています。

それもこれも、60年代後半からのGS(グループサウンド)ブームで、日本のグループがこの時代の英国バンドの曲をカバー・ヒットさせたからです。
知らず知らずの内に洋楽に接していたことが「この時代の洋楽ヒット曲を比較的よく知っている」という要因になったように思われます。

原曲より先に日本のGSで曲を知り、洋楽を聴くようになってから、『あの曲の原曲ってどんなんだろう?』と探求していった~こういった遡り精神が僕の洋楽の原点なのかな?(^O^)


【 Single Data 】
リリース:1964年6月19日(英国)、8月(米国)
チャート:英国1位、Billboard 1位

今日ご紹介するのは、エキセントリックなヴォーカリスト、エリック・バートンを配し、1963年にデビューした"The Animals"です。

このアニマルズ、解散後にエリック・バートンが新しいバンドを組んだ時もレコード会社から“新アニマルズ”を名乗るように要請されるなど、良くも悪くもエリック・バートン中心のバンドとして知られています。
しかし、他のメンバーにも、後のロック史に重要な役割を残した人がいます。
オリジナル・メンバーのベーシストのチャス・チャンドラージミ・ヘンドリックスを見出したことで知られ、また1968年当時在籍していたギタリストが"The Police"アンディ・サマーズ~実に豪華な布陣ですね!

ラッキーだったアメリカ進出
1964年、ブリティッシュ・インヴェイジョンの波に乗りアメリカに進出したアニマルズでしたが、ローリング・ストーンズを始めとする数ある英国バンドの中から、憧れのチャック・ベリーのコンサート・ツアーの随行メンバー選ばれという栄誉を射止めるなど、その門出は華やいだものとなりました。

『アップテンポの曲では、とてもチャックには敵わない』
『それならば違ったタイプの曲で勝負しよう!』
このように思い立って用意されたのが今日ご紹介する「朝日のあたる家 The House Of The Rising Sun」でした。
因みにこの曲、“売春宿”あるいは“ギャンブル・ハウス”を歌ったものといった説があるそうですが、彼らが歌詞を「女性」から「男性」に変更したことにより、“刑務所”“少年院”という新しい解釈が生まれたそうです。


ボブ・ディランが唖然
この曲は、元々が、アメリカのトラディショナル・ソングであることから、アメリカ市場を充分に意識して選ばれたんでしょうね。
それにしてもこのクオリティの高さは、当時のバンドの中では群を抜いて素晴らしいと思います。

そして、群を抜いたクオリティを表すこんな逸話も残っています・・・
ボブ・ディランがドライブをしている時に流れて来たのがアニマルズ「朝日のあたる家」
車を道路脇に停め、聴き入ったボブ・ディラン・・・
「自分がやろうとして出来ずにいたことがこの曲にあった」と唖然!
ディランの音楽をビートルズ化したといわれたフォーク・ロックの雄"The Byrds"がデビューするのは翌年の1965年のことでした。

朝日のあたる家 / ジ・アニマルズ
ニューオーリンズにある 一戸の館
朝日楼という名の その館で
大勢の 貧しい若者たちが 身を持ち崩した
そうさ おいらもその一人

仕立て屋だった お袋は
新しい ブルージーンズを 作ってくれた
親父はと言えば 
ニューオーリンズの ばくち打ち

ばくち打ちに 必要な物は
ただ スーツケースとトランクが 一つずつ
ばくち打ちが 機嫌がいいのは
酔っぱらっている時だけさ

ああ母さん、あんたの子供たちに言ってくれ
けっして 馬鹿な おいらのように       
堕落と破滅の人生を
朝日楼で 送るなと

片足をプラットホームに
もう一方の足を汽車に乗せ
おいらは ニューオーリンズに戻ろうとしている
あの足枷に また縛られるために

ニューオーリンズにある 一戸の館
朝日楼という名の その館で
大勢の 貧しい若者たちが 身を持ち崩した
そうさ おいらもその一人




4 コメント

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Unknown (サイコ…chicken)
2023-08-09 08:55:22
お早うございます。ジョニーさん。出ましたね…👯。💂の真髄…エリック・バートン!。まずは、この人やジョン・ハイズマンを語らないとBritishの夜明けはない…(笑)。…テレビではなく、ジャズ喫茶(ロカビリー、GS命だった叔母につれられて小学生の時1度だけ体験アリ🐾)出演時のGSの定番曲でした。モップスが上手かった…が…何と云うか…ビジュアルは完全に…アウト・デラックス💦。ジョニーさん嬉しいですね。ボブ・ディランは初聴であります🎶。アメリカではこの当時…産業無縁な…フリジド・ピンクなる…サイヶchickenバンドが『…ライジング・サン』をファズってます。ご本家にまけない位…聴いたよ( v^-゜)♪
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Unknown (ikenaijoni)
2023-08-09 10:05:13
サイコ…chicken さんへ
おはようございます☀
フリジド・ピンク!久しぶりに聞く名前!
当時、日本で人気が爆上がり中だったピンク・フロイドとバンド名が一部かぶるので、便乗しているバンドと思ったら、全く毛色が違ったのでビックリしました(^_^)
だいぶ経ってから、チャーがピンク・クラウドというトリオのバンドを組んだのも懐かしい!
家の近所にはジャズ喫茶なんて、最先端な場所はありませんでした。
エレキギターを弾くのは不良と言われていた時代でしたから(^O^)
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Unknown (sakaki45)
2023-08-10 22:11:42
「朝日のあたる家」、浅川マキさんが「朝日楼」のタイトルでカバーしているのが
印象的でした。そのバージョンをちあきなおみさんがカバーしていて、
それもまた素晴らしかったなと。

モップスもアルバムでカバーしていますが、フラワートラヴェリンバンドもカバーしています。
内田裕也さんも歌っていたこともあるのでその影響でしょうか。

改めてアニマルズのバージョンを聴いてみましたが、やはりエリック・バートンのボーカル、いいですね。
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Unknown (ikenaijoni)
2023-08-11 07:47:04
@sakaki45 さんへ
おはようございます☀
流石、この曲のカバーをしている人は多いですね。
淡々とバックに流れるギターの音色と対称的なエリック・バートンのヴォーカルは本当にこの曲にマッチしてます。
ボブ・ディランの逸話も、その信憑性はともかく、充分有り得る様な気がします。
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