【 Single Date 】
リリース:1974年3月1日
チャート:米国4位
顔で笑って心で泣いて
苦しいことも悲しいことも、すべて胸の中に秘め、何食わぬ顔で舞台に立つ道化師ピエロ、そのユニークな動きや表情で観客を笑わせながら、何故か悲しみを漂わせている・・・
幼き頃、父親に連れて行ってもらった“木下サーカス”。 その詳細は覚えてませんが、何故か子供の時、発熱すると必ずサーカスの場面が出て来て、球体の内側を走り周るオートバイの夢を見ました。 不思議なもので、これを実際にサーカスで見たかどうかは憶えてないんです???
何れにしても、“夢に出てくる”という、それだけもサーカスの世界が独特の雰囲気を醸し出している証拠なんでしょうね!
そしてサーカスと云えば、この曲!
このチェコの作曲家"Julius Fucik"の1897年作「Entrance of the Gladiators 剣闘士の入場」のメロディが頭の中を過ります。
今日は、サーカスで有名なこの曲をモチーフに作られた曲の紹介です。
今日ご紹介するのは、70年代初頭に数々のカヴァー・ヒットを生み出して行ったスリー・ドッグ・ナイトの1974年のヒット曲「The Show Must Go On」です。
このグループ、“多数の候補曲の中から厳選したものを抜群のセンスを持ってしてアレンジする”~言葉悪く言えば“他人の褌で相撲を取る”というタイプ。
この曲では、レオ・セイヤーの褌を借りました・・・(笑)
The Show Must Go On - Leo Sayer
観客をその動作や表情で笑わせるピエロ、それでいて当人の心の中は悲しみに満ちている・・・
こういった道化師の悲壮が描かれているのが、「はるかなる想い」のヒットでお馴染みのレオ・セイヤー作の「ショウ・マスト・ゴー・オン(当時の邦題:“道化師の孤独”)」です。
サーカスなどで使われるチェコの作曲家ユリウス・フチークの1897年作の「Entrance of the Gladiators」をモチーフにして作られたこの曲、1973年にシングル・リリースされると英国で2位となる大ヒットとなりました。
その翌年1974年にカヴァー・ヒットさせたのがスリー・ドッグ・ナイトでした。
絶妙なコーラスワークとアレンジで、他のオリジナル曲で勝負するアーティストと渡りあった彼ら、ここでも、素晴らしい曲に仕上げております。
彼らは、レオ・セイヤーの原曲にプラスして、ユリウス・フチークの「剣闘士の入場」の一部をそのままイントロや間奏に組み入れた「お見事!」と云わざる得ないアレンジですね♪
元々、レオ・セイヤーはユリウス・フチークの作品を元に曲を作っただけに、その二つの曲を繋ぎ合わせたものは相性もバッチリ!
この曲を聴いていただければスリー・ドッグ・ナイトというバンドのセンスの良さが分かっていただけるかと思います。
The Show Must Go On - Three Dog Night
ショウ・マスト・ゴー・オン
/ スリー・ドッグ・ナイト
ねえ この寂しい生き方を
選んだのは俺
だけど今 とても苦しいんだ
乱暴なやつも
葉巻を吸い でかい車に乗って来る
すべての野郎が俺を見て嘲り笑う
俺は好きなように扱われてきた
俺は愚か者だった
あらゆるルールを破った
だけど このショウは続けなきゃならない
そう 凄い数の聴衆が
俺が血を流すのを
楽しみにしてるんだ
この劇場の壁を
連中がぶち壊してくれないものかな
俺を出してくれ ここを逃げ出したいんだ
何も見えない 何もわからない
時間を無駄にしてしまった
すっかり浪費してしまった
この危険な綱渡りで
それなのに ショウを止めるわけにはいかない
何も見えない 何もわからない
時間を無駄にしてしまった
あまりに長いあいだ
この危険な綱渡りで
それなのに ショウを止めるわけにはいかない
ねえ 俺を逃がしちゃくれないか
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