天愛元年

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新元号『天愛』元年にスタート

令春

2020-03-23 15:15:42 | 日記

 大相撲春場所が終わって火が消えたようや。何んとも楽しみのない世界になってしもた。5月場所まで首を長くして待って、関取に感染者が出たらどうなるんやろか。5月の卓球中国オープンも開催が無くなったし、退屈やなあ。東京五輪は一応は中止はなく、延期の時期を探っているそうやけど、アメリカで7-8月が新型コロナウイルスのピークと言っているようでは、秋の遅い時期でも、選手の体調、モラル維持の点で難しそうやな。秋遅くなら、大会の花であるマラソンも東京に戻って、札幌が気の毒やし。1年、2年遅れになると、代表選手の選考は見直さざるを得ない。そうなると、卓球の選考終盤に俄然調子が上向いてきた早田ひなや佐藤瞳に、また、伸び盛りの若手の木原美悠にも希望が湧いてきそうや。若手ばかりでなく、レスリングの伊調馨もまだ諦めたらあかんわ。
 延期になると、いろんな場面で、単なる芝居でない本物の面白い悲喜劇が見られそうや。スポーツ選手ばかりに限らない。今年、桜を見る会を中止する代わりに、東京五輪を楽しみにしていた安倍首相招待の山口県後援会の皆さんを始め、貴顕の優待招待客がさぞ、がっかりなさっているのではないか。元自民党副総裁川島正次郎の名言、政界一寸先は闇、を地で行くようなものや。
 それにしても憂鬱や。コロナ禍緊急経済対策と称してまた30兆円もの補正予算が政財官で食い散らかされるのか。国民の知的レベルが酷いから、直接給付とかの目晦ましに幻惑されて、ご領主様、有り難うごぜーますだ、と地に頭を擦り付けて喜ぶんやろな。大災害や失政による経済不況の度に、こうした連中は焼け太り、肝心の経済波及経路には資金の大半は回らず、中国と対比して国力と実質GDPは縮小していく一方や。米軍基地の75%が集中する沖縄の振興対策からしてそうである。橋本・クリントンの普天間返還合意から毎年1000億円から順次増額して3000億円投入するようになって20年以上経つけれど、ボスが吸い取るだけで、鉄道1本と辺野古の海に土を放り投げただけのなんちゃって移転先以外に、何の進展もない。東日本大震災にしても熊本、広島などの被災地にしても復興の様は大同小異である。そんな実情でも、貧困化するにつれ国民の皆さまが、ご領主様に媚び諂う度合いが深まるばかりの上、取り巻きのメディアが幇間揃いだから、選挙という制度が無用となる。
 先週末に週刊文春を探し回ったけれど皆目見当たらなかった。注目の手記だけれど、どうしても手に入れたいというほどの執着はない。ネットで概略が分かれば充分である。鉄は熱いうちに打てという。固まってから木槌で叩いても、逆に木槌の方が割れそうになる。比叡山の焼き討ちは残虐非道だったと、織田信長を断罪しようと思っても、本能寺で焼けて灰と消えた奴をどうしようもないし、もっと時間が経った現代では、英雄人気ランキングNO1で、比叡山の事なんか誰も気にしていない。一期一会。個人の遺志に背いた。
 こんな世事をよそに、季節は着実に歩を進め、文句も言わずに桜は艶やかさを増している。

あはれみたみ
まつろふよりは
術もなし
花の蔭来て
憩ふ者なし




夜桜

2020-03-22 09:35:48 | 日記
 昨夜は大相撲TV観戦の後、散歩に出たら、早や夜桜が妖艶であった。陽光を浴びた薄桃色の清楚なのも好いけれど、紅墨色の目を凝らさなければ色調がよく分からないのを本当の色をまさぐりながら想像して楽しむのもまた良いものである。余所の敷地の桜並木ではあったけれど、別にご近所の風呂場の窓から女子大生が入浴しているのを覗き見しているわけではないから、道路脇から見せてもらうくらい構わないであろう。ちょうど貴景勝が好調阿武咲を突き出しで下して7敗を守り、負け越さなかった後だったので、コンビニでワンカップ大関を買って花見酒にした。妖しい色の花びらの合間から宵の明星が煌めいていて、自ずと幽玄の世界に浸った。
 しかし、現実の世に引き戻されると、時には三波春夫を口ずさみながら何年も待ちに待った東京五輪がまさか中止に追い込まれるのではないかとびくびくする日々である。56年前の大松監督、河西主将らの女子バレー金メダルを覚えていると言っても、記憶が薄らぎ、もう一度あの感動を生で観てみたいのが人間の性である。せっかくのこの機会を逃すと、もう50年も寿命が延びるはずがない最後のチャンスと言える。そういう気持ちの分からない無責任な毛唐、紅毛人たちが新型コロナウイルス感染拡大中に危険だからと中止を囃しているのは誠に遺憾なことである。
 今日は国連が定めた世界水の日なので、水を掛けられる不吉な予感がし、主催団体から発表があるかもしれない。そんなことになれば、温かいお持て成しの心で迎えようとしていた日本国民全体はどんなに悲しむことか。不幸中の幸いで私は申し込んだ五輪チケットが悉く外れたから、まだ金は使っていない。当たった人は楽しみの競技が観戦できないうえ、もう買っていれば払い戻してもらえないという。何たる理不尽なことか。政権幹部や五輪主催者中枢ら優先枠を与えられている連中はどうなのだろうか。最初から無料チケットの招待席なら問題はない。格安でも有料の場合は特別に払い戻しがあるのだろうか。まさか、桜を見る会に招待したような数万人分を首相官邸に請求するわけにもいくまい。関係者は確実に飛ばされる。結局、優先枠の人々は最初から無かったことにするであろう。
 しかし、国立競技スタジアムを始め、五輪準備費用は数兆円にも上る。これを無開催で回収するのは大変な技であろう。収入が期待できるのはチケット代金しかない。各種競技場建設費を償うにはスズメの涙かもしれなくても、一般販売チケット代金を返却できるわけがない。これだけでは、いかにも心許ないので、優先枠ゾーン席の優待者からも、国家財政危難の折、相当料金を払い込んでもらっては如何なものであろうか。旅行社であろうと新聞社であろうと忖度すべきではない。
 政権幹部や五輪主催者中枢が予定通り開催を泣き叫んでいるのはこうした事情が背景にあるのだろうか。知ったことではない。電通と縁もゆかりもない。万一不幸にも、中止が決定されれば、私は東京五輪2020本部に落としてくれて有り難うメールを打つだろう。あとは、当選者や優先枠闇待遇者からはしっかり取り立てるよう激励メールも送るかもしれない。総理府で首相らの招待名簿を保管していたらまだシュレッダーに掛けていないだろうから、公表してくれれば、直接お悔やみ状を送ることもできる。延期の場合には、御破算に願いまして一から公明正大にやり直そうではありませんか。

遠山の
金さん肩に
花吹雪
桜越し観ゆ
宵の明星


花枝の先に宵の明星

    夜桜



    早朝の桜



自粛

2020-03-21 15:43:34 | 日記

 大相撲春場所もきょうを入れてあと2日限り。何の楽しみもなくなる。明後日からあさっておいで、みたいな番組ばかりなので、テレビはコンセントから抜いておかざるを得ない。居酒屋も映画館も立ち寄り危険の3条件に適合するし、公共施設は閉め出そうとするし、散歩くらいしかすることがない。折悪しく、暖かいわ、風が強いわ、で昼間は出る気がしない。心身ともに疲れるな。
 米国では上院議員が株式市場暴落前に売り抜けたとか、インターコンチネンタル取引所の親分が数百万ドル分の株を処分したとか、機敏な行動が喧伝されている。そんな狡すっからいのより、トランプ大統領の方がよっぽど愛嬌がある。何んと言っても、新型コロナウイルスにはマラリアに効果のあるクロロキンが効くんだと国民に推奨するのだから。
 本邦も、先週後半の取引で日銀ETFがお偉方の損失を高値で引き取っていなかったか調べる価値がある。
 しかし、こんなことは些末に見えてくるくらい、コロナ禍の拡大につれ、生きるか死ぬかの殺伐とした修羅場の本番が控えていると覚悟した方が良さそうである。東京五輪主催関係者が7月24日開幕の音頭を最後の最後まで取って観戦券の販売を続け、IOCの決定だから仕方ありませんと中止になって、外部要因なのでチケット代金の払い戻しはないことになれば、これは国家的詐欺である。優先的に買い占めていた人たちは、桜を見る会の入場権と同様、その筋の人たちなので、「あんな人たちに」騙されないように気を付けなければならない。
 鬱々とするので沖縄料理店にでも繰り出そうかと思ったけれど、政府の自粛勧告に従って、家飲みにすることにした。駅前の豆腐屋に、じーまみ豆腐の美味しいのが置いてあって、これにオリオンビールを買って自宅バーチャル花見を計画している。隣町の娘の話では、小中学校が休校になって、孫2人が言うことを聞かないとヒステリーを起こしているので、声を掛けてみようと思う。リスクが高いけれど、孫を連れてきてもいいと言ってやろう。

トランプは
クロロキン推し
わが家では
ジーマミ豆腐で
鬱を晴らさん


有明

2020-03-20 11:23:08 | 日記
 大相撲はきのう、正代が白鵬の4発にわたる執拗な張り手によく耐え、絶好調の横綱から勝ちをもぎ取ったのには感銘を受けた。女性名みたいな四股名で顔つきも優しいけれど、さすが肥後もっこす、根性は据わってるんやなあ。これで今場所は前回の徳勝龍に続いて平幕優勝のミラクルを期待していた碧山が1敗で単独トップに立ち、先場所に続いて大穴予想が当たりそうな流れになってきた。いつもは、かわされたり、はたかれたりして、負けた後のクソッという険しい表情ばかり見慣れていたけれど、今場所はゆとりの表情に気品が表れ、錦絵にして残しておきたいほど素敵である。千秋楽まで硬くならず、横の変化に惑わされず、目の前の相手を回転よくどんどんと突いてゆけば、向こうから優勝が転がり込んで来ると思う。

 東京五輪について「完全な形で実現する」との安倍首相の堅い決意が示されたのを受け、東京2020からまたぞろ観戦ツアー案内メールが届くようになった。『15競技とことん観戦16日間』というのは魅力的であるけれど、128万円というのがかなり勇気を要する。今となっては、新型コロナ暴落相場で大損するよりは買っておけば良かったかなという後悔もある。こりゃもうダメだと泡食って損切りしたら、日銀のETF買いで戻して、安値で買い戻すチャンスも失われ、ダブルパンチも食った。自棄の心境なので旅行社の話に乗っても良いけれど、競技スタジアム建設投資など日本の事情があって首相らは予定通り開催準備を進めても、WHOとかIOCが中止を勧告したり、決定するとどうなるのかが不安である。報道によると、五輪チケットは中止の場合、払い戻しされないというではないか。普通の旅行ツアーなら何日か前までにキャンセルすればキャンセル料が発生しないけれど、イベントそのものが無くなればどうなるのかな。旅行社も五輪主催者から払い戻しが受けられなければ、申し込んだ個人もパーなのかなあ。旅行業者なら五輪チケット代は後払いで、払い戻し問題なんて関係ないのかもしれない。万一、優先的に買い付けていて、中止の払い戻しがなければ大きなダメージやろな。保険でカバーしているから大丈夫か。余計な心配をする必要はない。でも、個人にはリスクがありそうなので、ツアー申し込みは開催が最終決定してからにしよう。

 今朝の早朝出勤の有明月は咲き初めた桜の枝を通して美の結晶であった。しばし足が止まり、危うく遅刻しそうになった。
 
咲き初めの
花を透かして
有明の
月観るころな
散り乱れそね
 






木曜

2020-03-19 15:22:51 | 日記

 19日木曜日か。新型コロナウイルスの感染拡大もそうであるけれど、3連休前で金融市場で何が起きるか不安で、安眠できない気分が続くなあ。1929年10月24日のアメリカも木曜日であった。後世、暗黒の木曜日と呼ばれるようになった。『オンリー・イエスタデイ』(F.L.アレン著、藤久ミネ訳、研究者叢書)によると、その1週間前の新聞にアーヴィング・フィッシャー教授が株価について、「今よりずっと高値になる」と予言した。10月上旬に株式市場が軟調となっていた時、ニューヨーク・ナショナル・シティ銀行のミッチェル会長は「合衆国の産業状態は全く健全であり、われわれの信用状態は決して危険でない」「若干、投機が行き過ぎている場合があるが、いま市場は全般的に健全である」と楽観視していた。しかし、まず23日に「ナイアガラ瀑布のような投げ」が出た。24日の寄り付きは落ち着いていたが、前日までの下落により、信用取引に伴う追加証拠金の請求が爆発的に発生し、崩落の引き金を引いた。売りが売りを呼ぶ「恐怖遁走が突然始まった」。売買の事務処理が追い付かず、ボードを見ても現在値が分からず、1-2時間前の値段しか表示されない状態だった。
 慌てた銀行家たちがモルガン商会事務所で緊急に協議し、金融機関5社が4000万ドルずつ出して株価を買い支えることにした。このニュースが立会場に広がると株価は落ち着きを取り戻し、U・S・スティール株などは2ドル高で引けた。
 「銀行家の共同資金が、当座は完全な崩壊を喰いとめはしたが、経済構造が、ぱっくりと割れたという事実は、否定できなかった。」
 続く金曜と土曜の相場はいくぶん好転した。フーバー大統領は「この国の根本的な仕事、すなわち商品の生産と分配は健全で順調な基盤に立っている」との声明を出した。
 しかし、追証の重力が増して投資家の投げ売りを誘い、雪崩現象が起きた。6大銀行でさえ、合衆国全体からやってくる投げ売りの流れをせき止めることは、ほとんどできなかった。
 政府も金融界も決して座視したわけではないけれど、11月中旬まで下げ基調を止めることができなかった。主要工業株25種の平均価格は9月高値の469ドル49セントから11月13日には220ドル95セントの安値まで52.9%下落した。現在のダウ構成と全然異なるものの、因みにこの下落幅を当てはめると、2月12日の瞬間高値2万9568ドルに対する底値は1万3915ドルであり、昨日終値の1万9899ドルから更に5983ドル、約6千ドル近く下げ余地があることになる。
 『オンリー・イエスタデイ』によると、
 大強気市場は死んだ。数十億ドルの利益-および紙上の利益-は消え去った。八百屋や窓拭きやお針子は、なけなしの資金を失った。どこの都会にも、人目に立つ裕福な暮らしから、突如として負債に苦しむ生活に陥ちこんだ家庭があった。隠退して財産で食っていくことを夢想していた投資家たちは、いまや、ふたたび富にいたる長い道程を、はじめからやり直すことになった。毎日毎日、新聞は自殺の暗いニュースを報じていた。
―――と記している。
 こうした歴史の知見を持っているから、日米を始め各国政府は大胆かつ機動的な景気と金融市場対策を打ち出すであろう。間髪を入れずという割には役所に丸投げなのかゆっくりしか中身が出てこない。中身も、これまで失われた30年の経験では、計画を策定する側に都合の良い大盤振る舞いだっただけに、一向に真水となって一般国民に流れてこず、全て不発に終わってきた。自然大災害でも原発事故でも経済破綻でも、復興刺激対策は大手企業を仲介した政官財に資金が流れる仕組みとなっていた嫌いがある。今回も経済産業省がお膳立てして傘下の大手企業に対する救済が主となるなら、即効性がなく新型コロナウイルス不況対策に役立たないので、大恐慌に突入しかねない瀬戸際にあることを意識した内容にしてもらいたい。

蟻ならば
知りて落つなり
あり地獄
知らず踏み入る
人の浅はか