夏休みに娘一家から預かった猫の滞在が4週間近くになり、寝ようとすると布団に寄って来たり、トイレに起きると覗きに来たり、徐々に慣れてきた。最初は耳の後ろの毛を引っ掻いて禿げたり、後頭部が円形脱毛症になったり、心配したものだけれど、今ではおやつのおねだりをしたり、意思疎通が始まっている。ただ、抱っこはまだ落ち着かないようである。撫で撫でするとゴロゴロ鳴らすし、1年半前に旅立った愛猫同様、尻尾をしごくのが気持ちよさそうである。叩いたり、引っ張ったり、曲げたりしてやると、飽きずにいつまでも遊んでいる。しかし、振り返って目と目が合うとき、心が通じ合う量がまだまだ及ばない。人生の苦楽を共有してきた同志愛が育つことは、一代年寄のように、もう無いだろう。
安倍首相がロシアに乗り込んでプーチン大統領と会ったというのに、「北方領土返還へ前進」に関する記事が一行も見られなくなり、遂に終わったかという感じがする。日本の各提灯新聞もお追従記事すら書けなくなった。東方経済フォーラムに出席して日本の対ロシア経済協力について安倍首相がビデオまで監修制作して滔々と演説したけれど、日本の読者に何の関心もなく、結局は代わり映えのしない内閣改造の話しか記事にならないのでは、北方領土を主要目標に掲げた安倍政権の継続の意味がないではないか。本気で取り返す気もないのに北方領土予算継続のためだけに運動する振りをするなというのが真意の丸山穂高議員の戦争発言を寄ってたかって嘲弄したけれど、風車に向かって戦いを挑んでいるのは、実際は周りの方だったという現実が浮かび上がってきた。
中国山東省諸城県柴溝郷草泊村出身の劉連仁さんは1944年8月末に日本軍手配の者に拉致連行され、一時留置された青島港から同胞約800人と共に貨物船の船底に7日間閉じ込められ門司港に上陸。拉致被害者は4班に分けられ、劉さんらは一路、鉄道で北海道は留萌北東、雨竜郡沼田の炭坑に連行され、虐待されながら強制重労働させられた。明治鉱業昭和事業所の所属であった。拉致されたとき劉さんは31歳。両親と弟4人、妹1人に、さらに妊娠中の妻と引き裂かれた。早乙女勝元著『徴用工の真実 強制連行から逃れて13年』の記述はむごたらしく、真実を見たくなくなる。労働は過酷で食事は劣悪で制裁は酸鼻だったため、1945年7月、トラブルの隙に殺されるよりはましと同胞4人と共に脱走した。翌月の日本敗戦を知らずに、山や雪に洞穴を作って潜み、最後は1人になるまで13年余り逃げ延びた。対戦国中国に対してすらこれだから、併合韓国にはもっと強烈な実態だったのだろう。どう考えるんだと問われてもグッと詰まって答えが出ない。こんな極限の人類の姿を前にすると、同類として一人ひとり責任を負えと言われても、政府・軍部と人民を分離して、責任逃れをしたい誘惑にかられる。お侍さんが勝手に城を盗りあって、どっちが勝っても百姓の年貢は五十歩百歩だろう。紅旗でも白旗でもどっちの旗印でも変わりはない。今後、征服と抑圧の欲望を止めるのは、次回から開戦意思決定者のみが自ら戦闘を遂行する元亀・天正のお侍さん方式に戦争を限定する国際ルールを確立するのがいいのではないか。
心にさざ波が立つとき、お茶を点てた。けさもだんだん上達してきたようである。やはり茶仲間の先達に美しい女性がいることは励みになる。
昨晩は木星が月に接近し、束の間の恋を楽しんだ。自分にも夜空を焦がすような出来事が起きる前触れなのであろうか。
中国山東省諸城県柴溝郷草泊村出身の劉連仁さんは1944年8月末に日本軍手配の者に拉致連行され、一時留置された青島港から同胞約800人と共に貨物船の船底に7日間閉じ込められ門司港に上陸。拉致被害者は4班に分けられ、劉さんらは一路、鉄道で北海道は留萌北東、雨竜郡沼田の炭坑に連行され、虐待されながら強制重労働させられた。明治鉱業昭和事業所の所属であった。拉致されたとき劉さんは31歳。両親と弟4人、妹1人に、さらに妊娠中の妻と引き裂かれた。早乙女勝元著『徴用工の真実 強制連行から逃れて13年』の記述はむごたらしく、真実を見たくなくなる。労働は過酷で食事は劣悪で制裁は酸鼻だったため、1945年7月、トラブルの隙に殺されるよりはましと同胞4人と共に脱走した。翌月の日本敗戦を知らずに、山や雪に洞穴を作って潜み、最後は1人になるまで13年余り逃げ延びた。対戦国中国に対してすらこれだから、併合韓国にはもっと強烈な実態だったのだろう。どう考えるんだと問われてもグッと詰まって答えが出ない。こんな極限の人類の姿を前にすると、同類として一人ひとり責任を負えと言われても、政府・軍部と人民を分離して、責任逃れをしたい誘惑にかられる。お侍さんが勝手に城を盗りあって、どっちが勝っても百姓の年貢は五十歩百歩だろう。紅旗でも白旗でもどっちの旗印でも変わりはない。今後、征服と抑圧の欲望を止めるのは、次回から開戦意思決定者のみが自ら戦闘を遂行する元亀・天正のお侍さん方式に戦争を限定する国際ルールを確立するのがいいのではないか。
心にさざ波が立つとき、お茶を点てた。けさもだんだん上達してきたようである。やはり茶仲間の先達に美しい女性がいることは励みになる。
昨晩は木星が月に接近し、束の間の恋を楽しんだ。自分にも夜空を焦がすような出来事が起きる前触れなのであろうか。
茶を点つる 心の渋み 耳を削ぎ
花は一輪 竹筒に挿す
花は一輪 竹筒に挿す