天愛元年

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新元号『天愛』元年にスタート

参拝

2019-09-10 18:15:20 | 日記
 甲府に来て武田神社に参らなければ武神武田信玄の罰が当たるので詣でた。信玄の父子3代の居館・居城とあって甲府盆地を一望できる高台にあり、防塁、掘割がしっかり遺されていた。ただ、名立たる戦国大名が畏怖した武神の縄張りにしては瀟洒な感じがした。後の大阪城や伏見城の造作を見れば、ウィンドウズ3.1を使っていた人がグーグル10を触って目を回すように、軍配の手が小刻みに揺れたのではないだろうか。
 タクシーの運転手さんに、ほうとう以外で手頃に飲み食いできる店を聞いたら、B級グルメ大会でチャンピオンになった甲府鳥もつ煮を食わせる甲府駅そばの店に案内してもらった。蕎麦屋の職人が内食として食べていたのが始まりだそうであるけれど、そば屋でなく、居酒屋に連れて行ってもらった。レバーの苦味を感じさせないくらい黒光りするまで濃い味付けがしてあり、いけた。黒肝の合間に黄身卵が散らしてあって彩りが食欲をそそった。店お勧めの赤鳥のたたきはほとんど刺身で、淡白にして歯触りが心地良かった。料理人の腕が良く、野菜天もアスパラのベーコン巻きも上品な出来だった。天ぷらは抹茶を付けて頂くのが洒落ていた。冷や酒の天鵞絨の味にぴったり合った。残暑に弱った五臓に冷やが染み渡った。
 この前のお茶教室は主菓子を持参する当番であった。以前の店と同じでは面白味と献心に欠けるため、わざわざ遠くに出掛けて調達した。大きさや原材料に大差はないけれど、意匠や彩りに工夫の跡が現れる。その批評も一興となる。異色の若くて美しい先達のお点前を頂戴した。わが手前を賞味してもらった。茶の心が一歩近づいたかもしれない。

天ぷらに 抹茶をまぶす 利休にも
思ひも寄らぬ 恋をするかな














ワイ

2019-09-10 00:14:13 | 日記
 卓球Tリーグ初参戦ながら快進撃のスターシニー選手(タイ)のプレー・スタイルは細心巧妙かつ剛胆豪快で爽快である。その爽やかさの魅力を倍加させているのが、戦いが済んだ後の合掌礼儀、ワイである。観客、審判、相手チーム、味方チームにいちいち手を合わせて感謝する。たとえ応援選手が負かされた時でも胸がときめいてしまう。アガサ・クリスティなら「ワイの幸福劇」とタイトルを付けたであろう。しかし、不測の迷惑が掛かると申し訳ないので、余談挿入。
 台風15号の影響で交通が寸断されているにもかかわらず、甲府市総合市民会館にTリーグ観戦に飛び出した。トップおとめピンポンズ名古屋VS日本生命レッドエルフ。お目当てはおとめの森田彩音選手。デビュー以来、絶好調で来たけれど、きのう木下アビエル神奈川の曾尖選手にまさかの0−3の不覚。傷心の乙女の心中を思い遣ると、いかに台風後の悪路難路と言え黙って見過ごすことは、男のさがが許さなかった。「甲斐の山々、陽に映えて、われ出陣に憂いなし」「祖霊坐しますこの山河、敵に踏ませてなるものか。人は石垣、人は城」と謳われた甲府は山河の緑が豊かであった。
 美しい国を国造りというのは、ひとの心にときめきを与える人材を育てることである。惜しむらくは、安倍首相を取り巻く夜郎自大のヘイトスピーカーは言うに及ばす、安直思想家、骨董警世家、太鼓持ち評論家、買弁商売人、忖度官僚、追従メディアの浅ましい跋扈を目に焼き付けられると、国の卑しさが剥き出しに感じられる。政権は長きを尊ばず、後世に裨益する何を残したが問われる。

甲斐の山 人の石垣 貧しくば
織田に侵さる ワイの心無く