将軍様の手記

道の先へ

原付東下り 1日目

2005-03-08 13:41:22 | 原付ツーリング
ついにやってしまいました。原付で名古屋から東京まで行ってみよう計画。使用マシンは普段移動に使っているYAMAHAのJOG、排気量はもちろん50cc。がんばっても60km/hしか出ないマシンで一路東京を目指します。この時点での原付の総走行距離は2980km。ルート計画は国道1号線(R1)をひたすら東に行く、というシンプルなもの。目的はただ「東京へ行くこと」。

当日は朝2:00に起床。旅の準備をして3:30、東京に向けて出発。名古屋市千種区の下宿を出て、R153→県道59号を経由してR1へ。「350」(東京まで350km)のプレートが道端に立っており、少し欝になるも旅をスタート。

夜中のR1は、噂に聞いていた通り爆走トラックが横をガンガンすり抜けていきます。知立市に入ったあたりで運良く安全運転なトラックの後ろにつくことができ、しばらくその後ろについていきます。簡単に言えば金魚のフンですね。3月とはいえ夜は冷えます。岡崎市に入り両側に山が迫ってくると、だんだん足が冷えてきました。豊橋市のコンビニで休憩し、防寒具をフル装備。明け方直前の寒さに備えます。

夜が明け始める頃豊橋市を通過。ここで原付は通れない最初の関門、塩見バイパスが立ちふさがります。ここは道が非常にわかりにくく、側道の案内もないためバイパスに突入しかけてしまいます。50mほど行ったところでバイパスに入ってしまったことに気づき、あわてて戻ります。路側帯がやたら広かったので、エンジンを切って隅っこをコソコソと。

側道を見つけてしばらく行くと視界が開け、目の前には遠州灘が広がっていました。あまりの美しさに原付を止め、しばし休憩。

夜明けの遠州灘

夜明けの遠州灘2
(写真をクリックすると別窓で大きくなります)

早朝で、バイパスの下道を走るのは私だけ。あまりの気持ちよさに気分も高揚してきます。


しばらく行って静岡県に突入。浜名湖を通過し順調に進んでいましたが、8:00時頃、天竜川を渡るところで朝のラッシュに巻き込まれます。橋を渡るのに一苦労でした。

渋滞を抜けて巡航再開。磐田市~掛川市を通過。日坂バイパスは車の流れが速く、右側を車が猛スピードで抜いていきます。路側帯も狭く、ここは原付ではかなり怖いし、危険です。原付の限界を感じました。

精神的に疲れてきたころ、藤枝市で道の上の青い看板に「東京」の二文字が。この「東京 201km」(だった気がする)の看板は、私のモチベーションを立て直すのに大いに役立ってくれました。それまで聞いたことなどなかった「藤枝」という地名が私の心に刻まれた瞬間でした。

静岡市に入り、草薙という場所のマックで昼食。・・・のはずが、10:30直前のためにメニューはまだ朝マック。でも私にとっては昼食です。何気に初めての朝マックをおいしく頂く。

落ち着いたところで気を取り直して出発です。しばらく走ると、また車の流れが速くなります。というか富士由比バイパスって高速道路とどう違うんでしょうか。かなり長い間フルスロットルをキープ。ただし、道が広いおかげか日坂バイパスほどの恐怖感は感じませんでした。


そんなこんなで前方に山が迫ってきます。箱根に突入です。

峠を上り始めると、気温がどんどん下がっていくのがわかります。「若者よ、命を無駄にするな」系の看板があちこちにあります。道の両側に雪が残る中、慎重に峠をのぼるとそこには芦ノ湖が。

芦ノ湖

道の駅で休憩し、暖をとります。この時大体13:30。出発から10時間経っていました。

休憩後、箱根越えを再開。峠の下りは、箱根登山鉄道と出合ったり分かれたりして進みます。何故か下りの車は多く、スピードが出ません。私の前は大型バスでした。バスが巻き上げる砂で喉が痛くなりました。冬の滑り止めの砂でしょうか?

箱根を越えて、後は平地を順調に行けばかなり早い時間に東京に入れるのではないかと思い始めた頃でした。茅ヶ崎市に入ったところで、またまた渋滞に巻き込まれます。東京までの距離が一向に縮まらなくなります。もはやすり抜けする元気もあまり残っていなかったり。

やっとの思いで大渋滞を抜け、横浜新道へ。このまま行けばゴールのはずがいきなり途中から原付通行禁止、との看板が。旧道や側道もなく、いきなり環2に降ろされてしまいました。R1で東京入りする計画はここで放棄せざるを得ませんでした。

結局網島街道で多摩川を渡り、17:00頃東京に入りました。R1と合流し、しばらく都内をドライブ。とりあえず武道館を目指すことにしました。理由はまたいずれ。


・・・目指すことにしたまではよかったんですが、案の定迷いました。土地勘があるわけでもない上に、歩くか地下鉄でしか移動したことがない場所を、原付のスピードで走り回った自分が馬鹿でした。大体持っていた地図が

地図

こんな大雑把ではどうにもなりません。

迷っているうちに日が落ち始め、こりゃマズイと思い宿探し開始。当然、迷いながらの作業なので一向に見つかりません。駅前にはホテルでもあるかと思いましたが、聞いたことがある駅が多すぎて一向に狙いが定まらず。最終的に皇居~銀座~東京駅と流れ着き、八重洲口周辺をひたすら歩き回ってビジネスホテルを確保。この時20:30。およそ3時間半、都内を彷徨っていたことになります(笑)

吉野家で晩飯を食べ、長かった一日が終わりました。肩と腰が痛かったので、アリナミンドリンクを注入。明日に備えます。

本日の走行は休憩も入れて15時間、約370km(都内迷走も含むw)