トヨタが
過去最高の利益を出したようです。トヨタグループによって支えられえている市の市民権を持つ私にとって、まことに喜ばしいことです。
ここで、最近気になっていること。それは『ヒュンダイの影』。
まず、私とヒュンダイの接点から。
最初は海外でした。
昨年オーストラリアに行ったとき、市街地を走る車のほとんどは日本車でした。その中に混ざる、一見日本車によく似たヒュンダイ。現地のガイド曰く「オーストラリアは日本車多いけど、最近は韓国車も多いねー」とのこと。韓国車の勢いを感じた瞬間でした。
次に韓国車を見かけたのは、春に行った沖縄。どこぞのレンタカー会社が大量に購入しているらしく、
TBをよく見かけました。これが何を示しているかといえば、長距離を酷使され車としての基礎体力が試されるレンタカーという任に韓国車が十分耐え得る実力をつけてきた、ということ。
それを裏付ける出来事として、ヒュンダイはアメリカの顧客満足度調査でトヨタに次ぐ第2位を獲得しています。これはかなりすごいこと。自動車の本場で認められたということですからね。
さて、これを見て思い出すことがあります。それは、トヨタがかつてたどった道。低価格・高品質を売り物にアメリカや世界に進出し、日米貿易摩擦の象徴にもなったあの光景です。それと同じことをヒュンダイがやりつつあるのではないかと私には思えるのです。
また最近、トヨタは高級化・高コスト化路線を走っているように思えてなりません。日本国内におけるレクサスの立ち上げやセルシオを超えるレクサスやスポーツカー開発の噂。それと連動して割高なハイブリッドの供給を増やすため、ハイブリッド車の生産拠点をグループ内で増やしているとも聞きます。それでいて国内で売れているのは利益がほとんど出ないコンパクトカーばかり。
ここに、日本車と遜色ない品質と低価格を備えたヒュンダイが割り込んだらどうなるんでしょうか。ヒュンダイが日本でシェアを伸ばすのはさすがに難しそうですが、世界レベルでみたらどうでしょうか。そもそも日本や韓国を良く知らない地域では、より安く・低価格な製品に消費者は流れるはずです。実際に家電製品の分野ではそれが起こっています。まして、これから自動車外車の主戦場になるであろう中国市場ではどうなるのか。これはかつてのトヨタの中国戦略のミスもからんでいるのですが、これまた苦戦を強いられそうです。
ではトヨタはどうするべきか?
実は心配しなくてもトヨタがとるべき道はトヨタが一番知っていました。上で書いた疑問をトヨタの中の人にぶつけたところ、『んなこと分かってる。だからコスト削るんだよ!』と言われましたし。先程高コストではないかと考えたレクサス拡充戦略も、メルセデスベンツやBMWと『格』で張り合うためのブランド戦略の一環なんでしょう。一見矛盾しますが、両方を追い求める必要があるのが今のトヨタです。ヒュンダイでも真似できる『安くて高品質』から、どこまで『トヨタ独自の価値』を『世界』に認知させていくのか?短期的にはヒュンダイに押されるかもしれないが、それを乗り越え長期にわたって定着したブランドになることができるのか?
その第一歩としての日本でのレクサス店の立ち上げに私は大いに注目しています。
かつてトヨタでは『トヨタの敵はトヨタ』という言葉が使われたそうです。大企業病はあのソニーすら凋落させました。工場の海外進出を含めあまりに巨大になりすぎたトヨタ。その怪物の行く末を案じつつ、観察していこうと思います。
★追記
勢いに任せて書いてみたのはいいですが、どうも論理的におかしい文章のような。
また書き直すかもしれません。
いろいろとネタを詰め込みすぎたかな?