将軍様の手記

道の先へ

北海道旅日記2006 備忘録

2006-10-04 17:42:55 | 2006北海道ツーリング
行程

【東北編】
1日目 旅立ちの日に
2日目 Far beyond the milky way
3日目 スイカ記念日
4日目 アメ雨フユカイ

【北上編】
5日目 北へ。
6日目 Catcher in the Nezumitori
7日目 北前船
8日目 Over the Horizon
9日目 チャリドライバー
10日目 Wakkanai in the rain

【道東編】
11日目 Starship Troopers
12日目 北の囚人
13日目 一期三会
14日目 赤男爵
15日目 泣きっ面に…
16日目 寝台列車

【内周編】
17日目 PIPPU
18日目 北大で昼食を
19日目 Destination

【洋上編】
20日目 Voyage
21日目 帰還


総走行距離:3942.4km
機材込み総費用:17万5000円

夏期講習3週間休みなしで稼いだ20万のほとんどを、3週間休みなしで北の大地に落としてきました。

3週間私を支えてくれたXJR400Rエビチリ号とは、いいお友達になれた気がします。今でもまたがると、ついニヤッとしてしまいます。彼と一緒に走れるのが楽しくて仕方ないのです。

というわけで、なんとか無事に帰ってこれました。応援、コメントしてくれた方々、ありがとうございました。

過去ログの編集という形にしているので、コメントはそのまま反映されています。リンク先をクリックすれば読めますが、いちいちクリックするのが面倒という人は過去ログを探してくれればそのまま読めます。また、文章中の写真をクリックすると基本的に別窓で大きくなりますよ。

21日目 帰還

2006-09-04 17:19:05 | 2006北海道ツーリング
[移動]:名古屋港→自宅
[走行距離]:20km

朝食をとってのんびりしていると、どうやらセントレア沖。



飛行機の写真を撮ってみましたが、バリバリの逆光の為に機種名までは分からず。多分B777だとは思いますが。

名古屋入港が近づいたので車両甲板まで降りると、苫小牧で積み込まれていた車やバイクがごっそりといなくなっていて、この甲板には私のバイクともう一台だけ。

もう一台のバイクの人と話しながら、入港の時を待ちます。この人はずっと北海道に住んでいたが、今回蒲郡に転勤になったとのこと。北海道を出たことがないとのことだったので、愛知県と北海道の運転マナー文化の違いなどを話しました。

ガシャンという音と共にゲートが開き、ついに下船。

しばらくぶりの名古屋に飛び出す。暑さと信号の多さにげんなり。なにこの気候。

朝の市内を適当に走って帰宅。

荷物を降ろし、旅の片付けなんかをしていたら夜に。20:30、まだ体が揺れている感じ。船に長時間乗った後はいつもこうです。人間の適応能力って凄いです。

こうして、3週間に及ぶ北海道ツーリングを終えたのでありました。

20日目 Voyage

2006-09-03 17:14:04 | 2006北海道ツーリング
さて、その後の船の旅のことも少しだけ。



日の出前に目が覚め、夜明けを見る。朝日に揺れる海面と、未だ闇に沈む陸地が対照的。



あの陸地は松島か金華山でしょうか。



9:20、定刻どおりに仙台入港。

一時下船可、とのことだったので降りてみることに。昼飯と明日の朝飯を調達するために、船から見えたショッピングセンターへ。

少し歩くと、じっとりと汗ばんできます。久しぶりの汗。前日まで20℃前半だったので、余計に暑く感じました。

港に戻ると、親戚グループでしょうか、10人くらいがフェリー乗り場で涙のお別れシーンを演じておりました。今時、船で、しかも名古屋までしか行かない便なのにそこまで盛り上がれるのがちょっと不思議。

船に戻ると、お年寄りが大量乗船しておりました。ああムードが・・・

茨城沖辺りで、対向する姉妹船『きそ』とランデブー。汽笛を交換して、相手の顔が見えそうなぐらいの距離まで近づきます。なかなか粋なサービスですね。距離が近すぎる気もしますが。

周りを見渡すと、航路上には船がたくさん。太平洋航路、根強い需要があるようです。

夜になるにつれ、台風の影響か船の揺れがさらに激しくなってきました。浴場の水が大きく揺れ、豪快に溢れる様はなかなか壮観。酔っている人も発見。いきなりこの揺れはキツイかも。私はといえば、もうすっかり慣れてしまっていたので平気でした。

船内では映画『マダガスカル』や『戦国自衛隊1549』などを見ながら過ごす。

ゆったりまったり、船の歩みと共に名古屋を目指します。

19日目 Destination

2006-09-02 17:44:54 | 2006北海道ツーリング
[移動]:札幌→(R5、R453、R276、R230、r2、R453、R37、R36)→苫小牧
[宿泊地]:太平洋フェリー『きたかみ』二等A寝台
[走行距離]:301.2km



さて、長かった旅行も、バイクで走れるのは今日が最後。貪欲に走るつもりです。

朝の札幌を通り抜け、まずは支笏湖・・・と行きたいところでしたが、その途中で不思議なものを発見。

そう、北海道ツーリング最大のネタは最終日に待っていたのだ。



なにこのモアイ。





三十三観音、モアイのそれぞれが別個にあるならば、それはそれでいいのでしょう。



でもそれらが一緒になって三十三モアイ地蔵とか言ってモアイを33体も並べだした時点で、何かがおかしいのです。というか観音じゃなかったんかい。



大量に並べられた仏像とか。有り難味がまったく感じられない。



道端にはモアイベンチ!!

モアイとは逆のほうへ目をやると、



ストーンヘンジ+大仏の組み合わせ。

もう、デカくて石っぽければなんだっていいんでしょうね。

メモリーカードの空きが少なく、ほとんど写真を取れなかったのが残念。

このモアイがワッサワッサいるのは、滝野霊園というところ。そう、一応霊園なのです。

ググると更なるネタ画像に出会えるので、暇な人はチャレンジするか自分で行ってみるべし。

この後支笏湖、洞爺湖、羊蹄山、有珠山あたりをウロウロ。



てか火山やカルデラだらけ。目に見える山が全部火山なんじゃないかと思えるほど。



この辺り、ちょっと掘ればマグマが噴き出すんじゃないか?

途中の道の駅には“一億円のトイレ”なるものがあったり。



ヤマハの自動演奏のピアノが置いてある。これのどこが一億円のトイレなのかはイマイチ分かりませんでした。ま、地域起こしに必死ってことですかね。

火山地帯を抜けた後は、室蘭市地球岬へ。



ここは展望台から地球が本当に丸く見えます。だから地球岬という・・・わけではなく、アイヌ語で“断崖”を意味する“チキウ岬”が由来。でもそんなのはどっちでもいいと思えてしまうほど、眼下には広々とした水平線が広がっています。かすかに見えるのは噴火湾の対岸?

海の向こうへ思いをはせながら岬を後にし、いよいよゴールの苫小牧へ一直線。

右側に海を見ながら東へ。長万部あたりと同じような光景ですが、より荒野感が強いです。

しばらく走り、あっという間に苫小牧到着。出航2時間前、ちょうどいい時間です。



今日乗る太平洋フェリー『きたかみ』は14000トン。私が乗ったことがある船の中では、『おりえんとびいなす』(22000トン)につぐ大きさです。車両デッキが5階建て、というのも普通のフェリーでは考えられないです。まあ、これで大きいと感じてしまうんですから、16万トンのフリーダム・オブ・ザ・シーズなんて乗ったらどうなるんでしょうね。え、そもそも乗れないって?うるさいですよ(-0-)

日没と共に苫小牧を出航。満喫させてもらった北海道に別れを告げ、2泊3日の船の旅のスタートです。

今回は、下から3番目の二等A寝台というグレード。カプセルベッドを並べたスペースに、潜り込むようにして寝ます。2等とは言いながら、テレビもありプライバシーもそこそこ保てるので、一人旅にはオススメです。もちろん、お金があればスイートに泊まりたいんですが。

さすがに大きいだけあって少々の波では揺れませんが、逆に大きく、ゆっくりとピッチを刻むのが不快。酔いかけました。

波を感じつつ就寝。

18日目 北大で昼食を

2006-09-01 12:30:37 | 2006北海道ツーリング
[移動]:比布町→(R40、R12、R5)→札幌市
[宿泊地]:札幌健康センター
[走行距離]:189.6km



朝、ブログのコメントをチェックしたらあゆぽのコメントが。それにそそのかされて、始発1時間前のホームで⊂二二二( ^ω^)二⊃ ブーン

…したはいいものの、あまりに恥ずかしいので写真は要望があったら載せますw ってかこんな長文記事を全部読んでる人がいるとも思えないしw

…とか書いてたら、しっかり読んでた人がいたので写真うp




地図を確認すると、面白い駅名発見。朝靄の中を走っていくと、



こんな駅を発見。流石だぜ北海道!!

さて、ぴっぷを堪能した後は、札幌へ向かいます。札幌へは100km程、北海道では隣町といってもいいくらいの距離です。あっという間に着けるか思いきや、R12は意外と渋滞気味。

北海道ツーリングスキーマ(平均50km/h換算)が通用しません。



途中、某氏の通う酪農大学を見つけ、記念撮影。

のんびりと札幌へ到着。日本3大ガッカリのひとつ、時計台でガッカリした後、目的地である北海道大学へ。

12年前に来た時はちょうど大学の休みと重なっていて入れなかったんですが、今回は普通に入れました。とてもオープンな雰囲気の大学です。クラーク会館というところで昼食。



うん、大学のご飯は安いし量があっていいですね。

昼食後に歩いていると、構内を流れる川でカラスが行水をしてる!「カラスの行水」という言い回しがあるのは知っていましたが、実際に見るのは初めて。結構長い間パタパタやっていました。

今日はなんとなく疲れていたので、一番安そうな健康ランドへ。この札幌健康ランドは、青森よりは怪しい雰囲気もなく、落ち着いて過ごせそうです。

時間があったので、健康ランドに入る前にお隣の電器屋で携帯ラジオなんぞを物色していると、バイト先の某塾からお電話。

「あ、○○君?2学期も平日の担当お願いね」

だと。ええ、ええ、その平日バイトのために9/2に帰るつもりですが何か?orz

照明の落とされた仮眠室(健康ランドは宿泊設備がないのが建前)で、20:00には爆睡。


17日目 PIPPU

2006-08-31 14:47:54 | 2006北海道ツーリング
[移動]:新冠→(R235、R237、R40)→比布町
[宿泊地]:ライダーハウス『ブンブンハウス』
[走行距離]:254.8km



2:30、トイレの為に起きたら、車内に人が!!びっくりですまったく。3人組みで、その中の1人とお話。

3人は神戸のクラブのメンバーで、全員社会人。X-4、ZRX1200、BAJAでツーリングしていて、昨夜苫小牧についたのだとか。

起きていたのはBAJAの人。BAJA氏とはかなり長いこと、1時間ぐらいは話したんですが、寝て起きたら何を話したか忘れていました。まあ、眠かったしね。

再び眠りについて目覚めたら、3人組みは出発した後でした。ということは、トイレに起きなかったら3人が来ていたことに気づかなかったってことですよね。不思議な気分。



さて、朝を迎えて。

新冠から西へ行けばすぐに苫小牧です。苫小牧は最終日の目的地。ということで、ゴール直前で方向転換します。今までは基本的に海沿いを走ってきましたが、今日からは内陸です。・・・といっても残り日数僅かなんですが。

道東の峠は寒く、レインウェアで防寒していないと凍えそうです。まだ8月だよ!?ホットコーヒーを飲みながら163kmを3時間で走り、富良野到着。

富良野は山に囲まれていて、山の上には雲が。つまり、山と雲に囲まれた、不思議な景色の中にありました。

マックで昼ごはんを食べようとしたらまだ朝マックでした。これ、いつかやったことあったよなと考えてみたら、この時でした。新聞を読みながら15分程待ち、メニューが切り替わったところでお昼ご飯。

ラベンダーには目もくれず、函館でZephyr氏に存在を教わり、ショボイ氏に場所を教えてもらった『トリックアート美術館』へ。



文字通り、不思議な絵がたくさん展示してありました。なんとここ、写真撮影OKなのです。



紙が飛び出して見えますが、実は普通の絵です。

このトリックアート美術館、2人以上で行くことを強くお勧めしますw

美術館を出て、近くの峠でじゃがバターを食べる。ホクホクでおいしい。ふとARIAを思いだす、というかARIAを思い出したからじゃがバターを買ったというのが正解か。

富良野から少し北へ進み、美瑛に到着。ラベンダーはシーズンオフなのか見れず。まあ仕方ないか。むしろ美瑛では、丘の上にポツンと立っている木のほうが面白い。



これは、親子の木。寄り添っているように見えますね。丘が気持ちいいです。



ところで、そんな木のうちのひとつ、セブンスターの木から戻る途中、大幅に対向車線にはみ出すという危険なことをしてしまった。無意識のうちにスロットルを開けすぎていたらしい。反省。車が来ていなくて助かりました。

美瑛を堪能した後、さらに少しだけ北上して旭川へ。ここは12年前、私が初めて北海道に降り立った地です。当時はずいぶん田舎だと感じましたが、北海道を周ってからここにくると随分都会ですね。

今日はこの旭川の健康ランドに止まるつもりでしたが、なぜかフラフラと北上。すると、こんな町を発見。



いやもう、健康ランドなんかよりもこの町に泊まるしかないでしょう。

ぴっぷ駅の駅舎の隣にある、その名も『ブンブンハウス』という町営のライダーハウス(一泊300円)に泊まることに。

なぜか日進のことを知ってた九州の元暴走族のお兄さんや三重から来たZephyrのおねいさんや山を越えた隣のM城大学の4年生といったいろいろな人がいていろいろと話しましたが、とても書ききれないので省略。

少々体が熱っぽかったので、酒は辞退して早めに就寝。今日もいろいろなものを見ました。





16日目 寝台列車

2006-08-30 20:01:59 | 2006北海道ツーリング
[移動]:釧路→(R38、r320、r210、R236、R336、r34、R336、R235)→新冠
[宿泊地]:ライダーハウス『ブルートレイン』
[走行距離]:336.3km



Bike Stationのキャビンの前を見て驚きました。CB1300SFやらXJR1300やらZRX1200やら、リッターネイキッドがズラッと並んでたんですよ。壮観でした

修理が完了したXJRで走り出す。やっぱ自分のバイクはイイ(・∀・)!!

釧路は雨が降っていましたが、旅を再開できる喜びの方が勝っていました。

今日は黄金道路とも呼ばれる国道336号を南へ。黄金道路というのは、道端から金が出たというわけではなく、黄金を敷き詰められるほどの莫大な費用を投じ、断崖を切り開く難工事の末に開通したことが名称の由来。



なんというか、放置するとどんどん崩れてきそうな崖の下に無理やり道を通した感じです。覆道も多く、独特の景色が続きます。

途中、黄金道路の看板がある場所でチャリダーさんとお話。少し北で、鮭が川を上るのを見たとのこと。もうそんな季節なのか!

襟裳岬に到着。



風強すぎ!冗談じゃない風の強さです。展望台付近はそれほどでもないんですが、岬の先端近くは突風が吹いていて、朽ちた電柱に体を預けていないと立っていられません。とんでもない場所でした。

展望台付近で昼食。鮭の炙り丼テラウマス(*^ー゜)b

襟裳岬を出発し、北西へ進みます。

出発した直後から、何台ものパトカーとすれ違います。事件でもあったのかと見ていたんですが、すれ違う数が半端じゃない。何台も隊列を組んでいたり、覆面や白バイが密集してたり、護送車みたいなのまで出てきたり!しまいには沿道に警察官がウヨウヨ見られるようになってきました。絶対に襟裳の警官やパトだけじゃ足りないほどの数です。

おいおいこれはどこかの重大犯罪者を網走にでも送るのですかと思い、沿道の一人に何かあったのかと聞いてみると、

「訓練だよ訓練。警官いっぱいいるから注意してね♪」

とのこと。アレですか、テロ警戒訓練ですか。こんな田舎町でおめでてーな・・・と思っていたら、いきなり交通規制。

最近はそうでもないんですが、もともと私はかなり気が短いほうなので、かなりイライラしてきます。

イライラが限界に達したところにすれ違ったのは、何台ものパトカーと白バイに囲まれたセンチュリー。

お前か!!

センチュリーが通ったあとは、目に見えて警察の数が減っていくのが分かります。

訓練なんて嘘だろ。てか誰だ?総理大臣は外遊中のはずなので閣僚か?閣僚にしちゃ警備が厳重すぎやしませんか。

よく分からないまま、再びスムーズになった交通の流れに乗って新冠(にいかっぷ)という町へ。てか「冠」これで「かっぷ」と読むのは、いくら北海道でも強引じゃないかい?



泊まれる場所を探していると、道端にブルートレインが放置されているのを発見。実はこれ、そのまま『ブルートレイン』というライダーハウス。廃車になった客車を買ってきて、ライダーハウスにしたそうです。

荷物を一番奥の客室に放り込み、例によって近くの温泉へ。北海道は温泉に困らないからいいですね。風呂から上がると、夕陽が綺麗。



温泉からブルートレインまで、海に映る夕陽を見ながら走る気持ちよさ。コレ、実はやりたかったんです。そして、何回もやりたくなりました。

ブルートレインに戻り、管理人さん特製のジンギスカンをご馳走になりました。非常に美味で、ご飯がどんどん進みました。

ここで、昼間のパトカーの謎が解けました。管理人さんに聞いたところ、数日後に天皇陛下がこの辺りを通る、とのことでした。今日はその予行演習だったそうです。そうか、訓練という言葉は嘘じゃなかったのか。ってかわざわざ訓練なんてするんですね。

ふと思ったんですが、あれだけ厳重に隊列を組んでも、ただただ縦に長いでは、横から狙われたら一発なんじゃないでしょうか。少し気になりました。

当日は対向車線に交通規制を敷き、道は全て駐禁になるそうです。たかだか通過する10分の為にすごい騒ぎ。ご苦労なことですまったく。

寝る時、ブルートレインには私しかいませんでした。少し怖い。


15日目 泣きっ面に…

2006-08-29 17:12:33 | 2006北海道ツーリング
[移動]:稚内~釧路湿原往復
[宿泊地]:Bike Station 釧路
[走行距離]:約40km



しっかりと屋根があり、かつ個室という条件のお部屋は深い睡眠を誘い・・・、起きたのは9:00。前日までは4:30起床とか普通だったのに。あっという間に都会生活に逆戻りです。

昨日エンジンがかからなかった代車の原付が修理を終え、今日はコレを貸してくれるとのことだったので、それに乗って出発!・・・数十メートル走って気がついた。この原付、メーターが動かない(゜д゜)

慌てて引き返し、結局昨日と同じくEx-4で出撃。釧路といえばやっぱり、ということで釧路湿原を目指します。相変わらず実用域でのトルクが素晴らしいバイクです。



展望台の南側からかなりの長距離ダートを登る。代車でいきなりダートというのはかなりの恐怖でしたが(壊すわけにはいかないし!)、Ex-4は予想以上に素直なバイクだったので慣れればけっこう軽快にいけます。しかし先日転倒した恐怖がなかなか抜けず、傍から見たらかなりチキンな走りだったでしょうね。



平均速度20km/hぐらいでえっちらおっちら登ると、そこは釧路湿原が一望できる展望台。曇っていたのが残念。そして驚愕の事実。北側の登山道はしっかり舗装されている・・・orz 俺の苦労はなんだったんだorz



さて山の北側から釧路川の景色を楽しみながら、釧路市内まで戻ります。この時点でまだお昼時だったので、ハンバーガーでも食べようとAEONっぽい店に入って上着を脱ごうとすると・・・首筋に激痛!!!

首の後ろ側、首と上着との間にこんな虫が挟まっていたようです。



というかこれは蜂なのか?

昨日あんな番組を見た直後でしたので、正直私は半分パニックに陥っていました。マックの隣に入っていた薬局に駆け込むと、とりあえず病院に行ってみたらとアドバイスを受けたので、急いで病院を探す。

超がつくほど大雑把な地図から病院を見つけ出し、勘を頼りに街を走り回る。前日、街探検をした成果がここで遺憾なく発揮され、刺されて20分後には病院に駆け込んでいました。

午前の診察は終わっていましたが、なんとか診てもらえました。ショック症状等は出ていなかったので安心。注射を打たれ、薬をもらって退出。持っててよかった保険証。

まあ後になって冷静に考えれば蜂だったかも定かでなく、蜂だったとしても記憶にある限り刺されるのはお初だったのですけどね。蚊以外の虫に刺されたことはなかったので恐怖でした。これで、私の虫嫌いはますます激しくなりました。

病院を出た後、先ほどのマックの隣の薬局の方へのお礼を店員さんに伝えてもらい(アドバイスをくれた方は昼食中だった)、改めてお昼。

午後は、再びGEOで本を漁る。すっかり都会生活に逆戻りですが、こんな日もあっていいんですきっと。三浦展『下流社会』(2005、光文社)ゲット。帰りの船で読もう。

レッドバロンから連絡があり、バイクの修理が完了したとのこと。これでもう一度走れます。わくわく。


14日目 赤男爵

2006-08-28 17:57:59 | 2006北海道ツーリング
[移動]:羅臼町→(R335、R272、R44)→釧路市
[宿泊地]:BIKE STATION 釧路
[走行距離]:173.7km



朝、出発しようとバイクに荷物を載せていると、宿の主人の息子(30代ぐらい?)と思われる人とお話。どうも最近バイクの調子がおかしい、8割ぐらいのパワーしか出ていないような気がすると伝えると、いろいろと原因を推測してくれました。

この人、バイク屋並みに知識がある人で、ほとんどの整備を自分でやってしまうとのこと。彼によれば、どうやらキャブレターとエンジンを繋ぐゴムの部品が劣化していて、そこから空気を吸っているのではないかとのこと。まあ特に急に走らなくなるわけでもないみたいなので、名古屋に戻ったら取り替えてもらおうと思っていたら、さらに重大なトラブルが。

リアブレーキフルード、漏れてました。

漏れた油がホイールとディスクに垂れてました。

このままだとちょっとしたらブレーキ利かなくなるよ、と言われてしまいました。いやー自分じゃ気づかなかったよ。

宿の主人には「本当にバイクのこと知らないんだな・・・」と言われてしまいました。まあ、私はバイクは乗れればいいと思ってるので・・・。パソコンなら分解やら修理やらお手の物なんですが、きっと彼らには無理でしょう。得意分野の違いですね。

釧路にレッドバロンがあるということなので、今日の予定は全てキャンセルし釧路まで走ることに決定。白樺の皆さん、ありがとう。

走り出してみると、確かにリアブレーキの効きが悪い・・・というかほとんど効いてない!!思いっきりブレーキかけてやっと半分くらいの力といったところ。なんで今まで気づかなかったんでしょうか。アレですね、病名を告げられると急に症状が重くなった感じがする、あれですね。

今まではだんだんと症状が悪化していたので気づかなかったんでしょう。北海道ってほとんどブレーキかけないし、かけてもエンジンブレーキがメインだし。

幸いなことに、メインであるフロントブレーキは正常だったので、釧路までの最短距離をひたすら南下。

午前中は8月とは思えないほど冷え、この夏初めて自販機でホットコーヒーを購入。途中の中標津で2本目のホットコーヒー。余談ですが、中標津って地理的にいい位置にありますね。道東への拠点としてよさそうです。

今日行くはずだった野付半島や根室半島への分岐を横目に、一路釧路へ。

下道を走ったにしては有り得ない平均速度を叩き出し(さすが北海道!)、正午頃には釧路到着。

レッドバロンに見てもらったところ、パーツの取り寄せに2日か3日かかりそうだとのこと。釧路での宿をどうしようか考えていたら、レッドバロン併設の『BIKE STATION』なるものの存在を知る。これはレッドバロン会員なら一泊2100円で利用できる簡易宿泊施設で、道内に3箇所あるようです。

個室で2100円なら安いし、珍しいことにランドリーも使い放題ということなのでここに泊まることに決定。

まだ時間があったので、荷物を部屋に放り込んで釧路を探検することに決定。代車を貸してくれないか頼んだところ、ホンダのスクーター登場。・・・しかしバッテリーが死んでるのかエンジン始動せず。というわけで代車の代車、カワサキEx-4に乗って出撃。釧路市内を探検です。

釧路は、郊外の街といった印象。日進市とか豊明市に似た感じ。しばらく走ると、大雑把に街の端から端まで把握。



ところでこのEx-4、排気量こそ我がエビチリと同じく400CCなんですが、並列二気筒という変り種。そして何といってもマフラー二本出しがたまりません。テラカッコヨス

このバイク、中速トルクが十分あって、街中から郊外では非常に乗りやすいです。エビチリと比べてフラットなトルク特性なので、60~90km/hあたりでの加速がとても気持ちいいです。

・・・まあ、しばらく走っていたらエンジン止まってしまいましたけどね。原因不明。しばらく待ったらエンジン復活。これも原因不明。

途中で入ったGEOで大量の高校生と遭遇。そうか、世間はもう普通モードなんだ・・・

晩御飯は宿の近くのラーメン屋で。ぼんやりテレビを見ていたら、蜂に刺されると危ないですよ~みたいな番組をやっている。刺されたくないものですね。

BIKE STATIONに戻り、洗濯。家庭用乾燥機、使えねー。自分で買うなら業務用だな、と思いました。

13日目 一期三会

2006-08-27 22:02:21 | 2006北海道ツーリング
[移動]:中標津町→(r150,r1115,R391,R244,R334,r93,R334,r87)→羅臼町
[宿泊地]:ライダーハウス白樺
[走行距離]:273.6km



小雨が降る朝です。テントなら、朝露よりもずっとマシです。

今日は知床を目指しますが、その前にもう一度摩周湖を見ておくことにします。昨日は湖の西側の第3展望台に行ったので、今日は北東にある裏摩周展望台へ。どうでもいいけど、『"裏摩周"展望台』なのか『"裏"摩周展望台』なのかどっちなんでしょうか。



峠の先にある今日の摩周湖は、湖面の上のカルデラ部分だけに霧がかかっていてとても幻想的でした。カルデラの中に見事に収まっている雲というのは、なかなか見れないんじゃないかな。

地元のライダーさんに写真を撮ってもらい、展望台を降りようとするとなんかよーく見慣れた顔が。

・・・なんとまあエイプ氏ではありませんか。最早腐れ縁に近いかも。どうせなら、ということで一緒に神の子池という、摩周湖の近くにある池を目指します。

ナンバーから、ずっと彼のエイプは100ccかと思っていましたが、どうやら50ccをボアアップしたもののなのだそう。最高時速60kmで走る彼の後ろをまったりとついていきます。

穴ぼこダートを乗り越えたどり着いた先に待っていたのは、青色に輝く神秘の池。



倒木がいい雰囲気出してます。知ってる人はFFXのマカラーニャの森の聖なる泉、がイメージに近いかもです。



ちなみにエイプ氏は「あの倒木、絶対誰かがセットしてるって!!」と言っておりました。たしかに、完璧な配置ではありますが^^; ・・・まあ、アイヌの神秘ってことで。

池から駐車場(ダート)に戻って休憩。初めて、すこし長めの会話を彼と交わしていたら、なんと。

エイプ氏は同じ大学の農学部3年生だということが判明いたしました(*^ー゜)b

いやーそんな気はしてたんですけどね、稚内で話した時から。同じ大学か、隣のN山ぐらいか、ぐらいな。

しばらく同郷話に花を咲かせ、北海道の情報交換をした後、彼とはお別れ。彼は南へ、私は北へ向かいます。

国道391号を北へ走っていると、いつの間にか海が目の前。右に曲がってしばらく行き、エイプ氏に教わった絶景スポットへ。

しばらく丘を登って振り返ると、



地平線~(・∀・)

こーゆー景色が無造作に転がってるから困る、北海道という所は。ぽつんと置かれた展望台が、逆に景色の雄大さを演出しています。

スピード違反の取締りをやっていると噂の区間を徹底して流れにあわせて乗り切り、ウトロという小さな漁港へ。

名物らしい鮭親子丼を頂こうと一番人気のお店に行ってみるも、一時間待ちということで断念。すっかり忘れていましたが、今日は日曜日なんですね。そりゃ混むわけだ。

ということで、外でスズキDJEBELに乗って行列していた方と一緒に、漁師の奥さん方がやっていると思われる小さな食堂で鮭親子丼をいただく。DJEBEL氏は静岡の漁村出身なので、こういう店をよく知っているらしい。漁師の朝は早いので、ツーリングライダーの生活リズムにも合うんだとか。なるほど。

DJEBEL氏と別れ、知床五湖へ。五湖すべてをまわる時間はないので、5つの湖のうち2つを見る。

直前に神の子池なんて素晴らしい池を見た後だったので、知床五湖は単なる沼に見えました・・・



まあ、ところどころには絶景ポイントがあるんですけどね。日曜日ということもあってか、かなりの人手です。団体で歩いてたおじいさんが木の根につまずいて盛大にコケてたり。大丈夫かおじいさん。おいおいカメラよりも自分の心配しろよ。

そこかしこにクマ出没注意、の標識があります。これは本当に注意した方がよさそうですね。

知床五湖の次は、知床半島を東西に横切る知床横断道路で知床峠をクリア。バスウザイ。チンタラ走ってんじゃねー



峠の頂上で記念撮影。写真を撮ってくれたMajestyのおじいさんは、遺影を胸に入れての旅行。仲間が亡くなったのだとか。

峠を下り、ヒカリゴケが群生しているというマッカウス洞窟に行くも、光るコケは見当たらず。残念。

もう日も傾いてきた頃知床半島を20km程北上、熊の宿という食堂兼ライダーハウスへ。そこの食堂で、トド焼き定職を頂く。よく知りませんが、トドってアザラシみたいなものかな?少しクセがありますが、美味でした。

今夜はここのライダーハウスに泊まる予定でしたが、なんとここのライダーハウス、トイレがありません。目の前の漁港のトイレを使ってくれと言われたので行ってみたら、その漁港のトイレにはトイレットペーパーがありません。というか、ペーパーをセットする場所がありません。

なんというか、私の知らない日本を見たような気がしたので、退散。羅臼という街まで戻ります。次の宿泊候補地、羅臼町立林間広場も工事中らしく入れず。こんなときに限って空には黒い雲が立ち込め、日は西の空に傾いてきて、とっても不安。

結局、少し峠に入ったライダーハウス『白樺』に泊まることに。ここは独自の文化を持ったライダーハウスのようで、常連客も多い所。詳細は省略します。なんというか、「過度の馴れ合いは好きくありません」という誰かさんの台詞が頭の中を回っていました。

今日のお風呂は、『熊の湯』という露天風呂。岩の間に直接湯を引いて、そのまま入る。凄くワイルド。熱すぎてほとんどお湯には入れませんでしたが・・・

道東を堪能した一日でした。

12日目 北の囚人

2006-08-26 14:49:45 | 2006北海道ツーリング
[移動]:網走市→(R39、R240、R243、r52、R243、r885、r150)→中標津町
[宿泊地]:緑ヶ丘森林公園
[走行距離]:207.0km



朝、キャンプ場で顔を洗っていると私の隣にどこかで見かけた覚えのある人が。

・・・エイプ氏だ!!

再会をささやかに喜び、話を聞いてみると、私より遥かに効率よく移動している様子。昨日の間に網走刑務所を見てきて、今日は知床へ行くらしい。本当に無駄のない人です。

私とFJR氏が朝露に濡れたテントを乾かしている間に、ハーレーの軍団がキャンプ場を出発していきました。カッコイイ。続いてエイプ氏も出発。日も高くなってきたところで準備完了。お世話になったFJR氏と別れ、いざ網走刑務所へ。



網走刑務所は展示が充実していて、じっくり説明を読んでいたら随分と時間が経っていました。北海道の開拓には囚人が大勢投入されたという事は知らなかったので勉強になりましたね。

網走刑務所を出た途端、激しい疲労感に襲われました。

実は今回の旅行の大目的は、『最北端の地、稚内へ行く』『網走刑務所へ行く』という2点でした。その大目標を達成してしまったからでしょうか、これまでにない程の疲労感と筋肉痛、そして喪失感を感じたのです。

これは去年、『原付で九州へ行く』という目標を立て、それを達成したときにも感じた気持ちです。目標を達成してしまった時、人は旅の終わりを考え始めるのかもしれません。

疲れた頭の中で、今後のルートを検討。短い距離で回れそうな場所の見当をつけて、走ってみる方針にします。

まずは美幌町にある航空公園へ。地図には『河川敷に戦闘機やヘリコプター展示』と書かれていたので、退役した戦闘機でも置いてあるのかと思い期待して行ってみました。田んぼの中を走っていると、堤防の上に無造作に飛行機が数機置かれているのを発見。



近よってよく見ると、置いてあったのはヘリコプターや練習機が中心で戦闘機は皆無。アレですか、護衛艦=戦艦、と同じく、自衛隊が使っている飛行機は全部戦闘機という認識ですか。俺のガソリン代返せアルカトラズへぶち込むぞゴルア(*^ー゜)b

お次は国道243号を南東へ進みます。途中で覆面パトが獲物をゲットしていました。注意注意。かなり高速で飛ばせる坂を上ればそこは美幌峠。ここの道の駅から見える景色が圧巻。



東には屈斜路湖が見事なカルデラを見せ、西を向けば足元に広がる広大な大地と地平線。北海道でも一二を争う絶景ポイントだと思います。

屈斜路湖の湖岸には多数の温泉が湧き出していることで有名。その一つ、砂を掘ると温泉が湧き出すという砂湯に行ってみることに。・・・ハイハイ期待はずれ期待はずれ。観光地化されていて大勢の人でウザいだけでした。お湯出ないし。

さてお次は屈斜路湖から10kmも離れていない、お隣さんの摩周湖へ向かいます。この湖は通称"霧の摩周湖"と呼ばれ、その晴れた姿を見ると婚期が遅れるという言い伝えがあるらしいのですが・・・



それはもう素晴らしく晴れ渡っておりました。あらあら。

鏡のような水面に雲や対岸が写り、湖はあくまで静かにたたずんでいました。

しばらく摩周湖を堪能した後、峠を下ります。しばらく降りていましたが、峠の上から見えた雲がキレイだったので、どうしても写真を撮りたくなってもう一度摩周湖まで戻ったり。



天使の階段、だったっけ?

最後に、ライダーの聖地とも呼ばれる開陽台へ。ひたすらまっすぐに続く道を何十キロも行くと、そこは地平線が丸く見える開陽台。ですが、楽しみにしていたもののあまり心は動かず。感動疲れかな?

今日は開陽台の展望台の裏にあるというキャンプ場に泊まってみようと思っていましたが、テントサイトが展望台駐車場から急坂ダートの上にあることを知って断念。

中標津町まで行ってキャンプ場を探すことにします。開陽台から中標津に向かう途中にあるのは、これまたライダー憧れの北19号。



まっすぐ!!でも意外と短い!!

というわけで、今日は中標津の郊外にあるキャンプ場に泊まります。木陰のテントサイトまでバイクが乗り入れ可能ということで、オフ車の人は気軽に乗り入れていました。羨ましい・・・

ちょっとお疲れの1日でした。

11日目 Starship Troopers

2006-08-25 08:34:10 | 2006北海道ツーリング
[移動]:稚内市→(R283、r84、r710、R238)→網走市
[宿泊地]:呼人浦キャンプ場
[走行距離]:379.7km



3泊した稚内も今日でお別れ。おじさんともお別れです。「74年生きてきて、今が一番幸せだ」というおじさん。また来年も来れるといいね!

宗谷丘陵を通って宗谷岬へ抜けるルートを選択、まずは宗谷丘陵を走ります。氷河によって形成されたなだらかな地形なのだそうで、日本のものとは思えない光景が広がっています。



ここでもう少し雰囲気を味わってみようとダート(未舗装路)にバイクを乗り入れ、しばらく走ってバイクを止め、スタンドを立てようとしたら・・・立ちゴケしました。・・・それだけならいいのですが、バイクが起こせませんorz

普通の舗装路なら、タイヤが接地する角度までバイクを起こせば、接地したタイヤを支点にバイクを立て直すことが可能なのですが、ここはダート。タイヤが接地しても、ズルズルっと滑るだけでまったく起き上がる気配がありません。ガソリンを入れて200kgを超える車重は、立つことを頑なに拒否しているようです。

幹線道路から外れたダートで周りにいるのはたくさんの牛さんだけ、ということで万事休す、初JAFかと思ったところでエンジン音が近づいてきました!あわてて呼び止めてみると、どうやら近くの牧場で働く方の様子。頼み込んで、バイクを起こすのを手伝ってもらうことに。




「せーの!」と二人で力を入れると、あっさりと起きました。やべーおじさん怪力だよ。さわやかな笑顔で去っていくおじさん、ナイスな方でした。

しばらくダートを走るのは止めようと思いました。走るのは楽しいんですが、コケたら起こせないことが分かったので。オフ車ほしい。

さて丘陵を抜けて宗谷岬へ。着いてみると、先客がたくさん。タイミングを見計らって討ち死に写真をとってみましたが、だれもいないと思っていた位置に謎のおじいさんが。



お主何者!?

ひとしきり最北端を堪能した後は、オホーツク国道を東に進み、一気に網走を目指します。快晴のオホーツク国道は景色が最高の道。この旅の道ベスト3に入る絶景が続きます。この道ヤバイ。



これは道道。

ラムサール条約にも登録されたというクッチャロ湖に立ち寄った後、網走へ。途中自転車道が並走しているのですが、このサイクリングコースの線形はどう見ても廃線跡です。最後に現れた橋は鉄道用そのもの。本当に北海道は廃線が多いですね。

景色は最高なのですが、久々に晴れたからか今日は虫が酷いです。バイクやヘルメットに虫が大量に衝突して大変でした。やけにジューシーなんだもん、虫。

今日は、稚内で出会ったキャンピングカー氏に薦められた呼人浦キャンプ場というところに泊まることにします。網走湖畔の、かなり広いサイトです。

テントを張っていると、FJR1300に乗ったお兄さんが登場。ウマが合ったので、近くのホテルの風呂へ一緒に行くことに。

主に合宿などに使われているような、山の上のかなり老朽化したそのホテルのお風呂はなんと謎の2階建て。洗い場と浴槽(しかもかなり広い!)が上下の階にそれぞれあるという、訳のの分からない構造になっていました。お湯は温泉表示がないにもかかわらずかなりヌルっとしていて、不気味。地下水をそのまま使っているんでしょうか?

風呂を出て、近くのコンビニで晩飯を調達しようと思ったら、FJR氏から「奢るよ!」とのお言葉。数時間前に出会った見ず知らずの人になんて、とは思いましたが好意は素直に受け取っておくことにします。結局、今日の晩飯と明日の朝飯を奢ってもらいました。



網走湖から見る夕陽は絶景でした。美しい景色をバックに、カップに三瀬海岸で頂いた梅酒を注いで乾杯。

話を聞いてみると、FJR氏は神奈川県の郵便局員とのこと。郵政ネタやあれこれについて語りました。家が横須賀に近い、ということで軍事ネタを振ってみたところ、FJR氏が「そういえば今度横須賀に核兵器来るんでしょ?」と謎の発言。よく話を聞いてみると、どうやら核動力の空母を核兵器と勘違いしていた様子。いやいやそれ違うから。「核」がつけば全部同じ扱い、というのはちょっと酷いです。

ふと空を見上げると、星が輝きだしていました。自然と話題は星の話へ。そこで彼がつぶやいた言葉。

「ああ、そういえばニュースで言ってたけど冥王星が惑星じゃなくなったってよ。」

(゜Д゜)?

(゜Д゜)?

(゜Д゜)?

実は旅に出てからニュースにまったく触れていなかったので、世の中の動きをまったく知らなかったのです。その結果

(・・・いや冥王星が惑星っぽくないってかむしろ小惑星に近いことは知ってるけどなんで突然そんな話になるんだ、ってかこの前打ち上げたばかりのニューホライズンズの扱いはどうなるんだ、ってかなんでこの時期に?急すぎない?)

という思いが頭がグルグル状態に。とりあえず、明日の朝一で新聞を買うことに決定。

今日走った379.7kmは、全旅程の中で最長距離となりました。

10日目 Wakkanai in the rain

2006-08-24 20:06:27 | 2006北海道ツーリング
[移動]:稚内
[宿泊地]:北防波堤ドーム
[走行距離]:15.9km

昨日の晴れが嘘のように、今日は朝から弱~中くらいの強さの雨。

朝、私の隣のテントの横には「名古屋市 千」のナンバーをつけたホンダのエイプがありました。しかもヨシムラマフラー付。ひょっとして某ショボイ氏かと思いましたが、よく見たら違うようです。

しばらくして起きだしてきたエイプ氏は、私と同じ年ぐらいの青年。話してみると、なんとこのエイプ氏、名古屋でのご近所さんでした。たぶん500mも離れていないところに住んでいるようです。まさかこんな最果ての地で、名前も知らないご近所さんに会うとは思いませんでした。不思議な縁ですね。

さて、今日はそろそろ稚内を出ようと、早めに準備。これまでにないほど完璧に荷物を収納・積載、あとは出発するだけという状態でしばらく雨が弱まるのを待ちます。

雨の中を行こうと思えば行けるのですが、どうにも気が進みません。そのうちに9時を回り、どうも気分が盛り上がってこなかったので、もう一日稚内にいることにしました。

エイプ氏は水族館を見に行く、と出ていきましたが、私は稚内の町を探検してみることにします。

ARIAというマンガの主人公みたいに雨の日も楽しもう!と、ズンタカポーンと右足を踏み出したとたんに水溜りに突っ込む。欝だ。

探検結果報告。稚内という街は、港と鉄道とロシアで成り立っているようです。以上。

見つけた大型書店で、いろいろと立ち読み。都会の生活に戻ったようで、かなり癒されます。車の雑誌か写真の雑誌か安倍慎三の「美しい国へ」を購入。次期首相はこの人で決まりでしょうが、私はローゼン麻生大臣を応援します。

昼飯は港近くのラーメン屋でキムチラーメンを注文。激辛&大盛で、食べるのが激しく大変でしたが完食。大学生協レベルで考えていた私が甘かった。

午後は北防波堤ドームに戻って、朝買った安倍慎三を読む。あまり文章が得意ではないようですが、言いたいことは伝わってきます。所々主張に疑問符がつくところはありますが、大筋ではマシな方向を向いていると感じました。

夕方になって雨が上がり、太陽が戻ってきました。

エイプ氏はこのチャンスを逃さず、宗谷岬を経由して少しだけ東に進むようです。バイクが小さいので、効率よく移動しないと厳しいのでしょう。私は市街地から半島を挟んで逆側にある、日本最北端の温泉『童夢』へ行ってみることに。夕陽があたって輝く丘は美しい。

温泉から出てふと見ると、窓の外にはまさに沈もうとしている夕陽が。これは岬に行ってみるしかないと思いバイクを走らせましたが、岬につくころには日は雲海に沈んだ後orz 5分遅かったようです。すれ違った人が「雲に沈んじゃったけど、あれが見れてよかったわ~」とか話しているのを聞いて更にへこむ。珍しく見れたかもしれなかった夕陽、残念でした。



傷心の私(笑)は、コンビニでカレーを買って帰ることに。キャリアバッグを置いてきていたので、タンクバッグの、地図を挟むスペースにカレーを入れて輸送。バイクは荷物が積めなくて不便ですが、それをクリエイティブスピリットでカバーするのです。

北防波堤ドームについたら、いつのまにか雨がまた降り出していました。

9日目 チャリドライバー

2006-08-23 21:54:07 | 2006北海道ツーリング
[移動]:稚内→利尻島→稚内
[宿泊地]:北防波堤ドーム
[走行距離]:54km(by自分エンジン)



昨夜はロシア人の襲撃があったらしい。そういえば稚内市内ってロシア語の看板をよく見かけるから、かなりの数のロシア人が住んでるんでしょうか。まあ何事もなく収まったようなのでよかったよかった。まあ私は爆睡してて気づかなかったわけですが。

稚内港の朝は早い。朝4:30には、フェリーに乗ろうとトラックが走ってくる。そしてその通り道の前には音響抜群の北防波堤ドーム…というわけで、かなり早く起床。

さて、今日は天気もよく海も穏やかということで、利尻島に渡ってみることにします。バイクを持ってくとフェリー代がバカにならないので、バイクの管理をおじさんに任せ(こんなことまでしてくれるのだ!)、いざ利尻島へ。

東日本海フェリーの「クイーン宗谷」(たぶん)に乗って1時間半程。

途中、利尻富士の雄大な姿が見えてきました。前日は雨でまったく見えなかったのですが、今日はよく晴れています。



邪魔だよおばさん!

上陸してレンタバイク・サイクルショップへ。カブでも借りようといちおーヘルメットを持ってきていたのですが、カブ1日4500円、スクーター4000円、自転車2000円と聞いて少し悩む。一日4~5000円生活なので、ここは自分の足にがんばってもらうことにします。

というわけでPanasonicの自転車を貸してもらい、利尻島一周、54kmのサイクリングに出発。

前半は追い風で快調。晴れているのに汗があまり出てこないほど、カラッとした気候。左側には雄大な利尻富士ということで、快適にペダルをこいでいきます。



半周ほどして昼飯を食べてからが大変でした。道が急激に狭くなり、急坂が連続、しかも向かい風。

・・・まあ、こーゆーことをやると絶対後悔するって分かってはいたのですが。高校の修学旅行でしまなみ海道を歩かされたときのことを思い出したりしながらひたすら漕ぐ。



ふと現れる絶景に癒されながら、自分の足を頼りに進んでいきます。何台ものバイクに追い抜かれるのが少し悔しい。

最後の急坂を登りきり、なんとか5時間でゴール。途中いくつかのスポットに立ち寄っていたとはいえ、自転車なのにマラソン選手よりも大幅に遅いタイム。マラソン選手って凄いや。

帰りのフェリーの中の記憶はありません。爆睡してたので。

稚内に戻ってからは、洗濯などをして過ごしました。



夜の防波堤ドームはこんな感じです。

8日目 Over the Horizon

2006-08-22 19:59:32 | 2006北海道ツーリング
[移動]:留萌市→(R232,r106)→稚内市
[宿泊地]:北防波堤ドーム
[走行距離]:244.2km



またまた雨で出発が遅れる。天気予報を確認すると、稚内は雨だが旭川の方はなんとか曇りで収まりそうだという。天候的には旭川有利でしたが、北を目指したいという気持ちと、山でキャンプしたくない(私の中では旭川は山の中、という記憶しかなかった)ので北を目指します。

国道232号と道道106号、通称オロロンラインをひたすら北に向かいます。

ってかオロロンライン最高。絶景の連続で息をつく暇もない。



言葉や写真じゃ伝えきれない高揚感ってあるんですね。



ヤバイですこの道。



巨大な風車が並んでいたり。



これは北緯45度のモニュメント。

サロベツ原野を、何もない道が貫く。



地平線と水平線の交錯。

曇っていてもこれだけ興奮するんですから、晴れていたら私はどうなっていたんでしょうか。この景色を見るために北海道に来たのです。

ところで北緯45度を越えた辺りから気温が下がり始め、稚内に着く頃にはすっかり冷え切っていました。

いよいよ日本最北端の町、稚内に到着。雨だったのでユースに泊まることも考えましたが、北防波堤ドームという場所が面白そうだったので行ってみることに。



・・・はいここに泊まることに決定。

テントを張れそうなスペースを探してバイクを押していると、「そこの三河ナンバー!!」と呼び止める声が。振り向くと、なんとなく"主"のオーラを漂わせているおっさんが。「わしの隣にせい」だと。こりゃ厄介なのに捕まったかなーと警戒しましたが、なんとなく気になったのでおとなしく従うことにします。

ところがこのおじさん、実はこの防波堤ドームの名物おじさんなのでした。"ドームのおじさん"という愛称を持ち、地元の新聞にも何度も載っているそうで、記事も見せてもらいました。

おじさんの家は日進市にあるそうですが、7月になるとバイクでこの防波堤ドームに来て、寒くなる9月の下旬には日進に戻るという生活をかれこれ12年も続けているそうです。テントの中を見ると、長期滞在用の装備がたっぷりありました。

御歳74歳とのことですが、「50歳は横に置いておいて、24歳として話をしとるんだ!」と豪快に笑っていました。

おじさんに教えてもらった銭湯で汗を流し、おじさんに教えてもらったお店で夕食を食べました。

北防波堤ドームでの快適な生活は、このおじさんの存在を抜きには語れなかったでしょう。インパクトのある人でした。

時間があったので日本最北端の駅、稚内駅の周辺を探検。鉄氏に写真を撮ってあげたり、駅前の寂れた商店街にある香花堂というお菓子屋さんで『どら焼きソフト』なるモノを食べたりして過ごしました。どら焼きソフトとは、どら焼きのあんの部分にソフトクリームが入っている一品。ソフトクリームの甘さとどら焼きの衣(?)がマッチしていて美味。

ドームには深夜になっても続々と雨を避けるライダーやチャリダー、鉄道旅行者と思われる方々が到着し、人波が途切れることはありませんでした。