→⑨の3より続き
下の白い線は、上層階の最も下の線がぎりぎりで南東側(左側)と東角(手前側の角)を覆う粉塵の中に入る位置を示す。それでも噴煙の上に姿を表さざるを得ない。どうあがいても、粉塵の中に上層階を隠すことは無理なようだ。
第1ビル上層階は「つぶれて姿を消した」という以外に言いようがあるまい。しかも《上から下に》ではなく《下から上に》向かって上層階がつぶれていった、という以外の見方は不可能だろう。
上層階を作っていた建材がその後どうなったのかはまた後で触れることにしたい。
この直後の様子を他のアングルから眺めてみよう。次の写真は崩壊開始後およそ4.5秒の時点である。
い
くつかの説明を加えよう。下の説明用写真で、上の緑色の点線内は単なる噴煙に過ぎず、崩壊中の箇所から吹き飛ばされるがれきではない。下の黄色い点線内に
はいまだ建材は外周壁が見えるし、いくつかの粉塵の吹き出しが見える。これらの吹き出しが筒状になっていることは、いまだに床と外周支柱の構造が健在であ
ることを示している。つまりこれらの箇所ではビルの構造の崩壊がいまだに始まっていないのだ。
一方で白い四角い点線で囲んだ箇所には激しく噴き出すがれきと粉塵が見られる。この時点で崩壊中の箇所はこの部分でしかありえない。さて、その上に何が見えるのか? 高さ40mを超える「巨大なビルの塊」がその上に存在するように見えるのだろうか?(ツインタワーの幅は63mである。)どう見ても、煙と空気以外は存在しない。
どこで崩壊が進行中であるのかを抜きにして「上層階が噴煙の中に隠れている」などと主張する屁理屈は、このような事実の前に吹き飛ぶだけである。
中にはきっと「上層階は斜めになって粉塵の中に隠れているのだ」と主張する人もいるだろう。しかし、40数mの上層階がどれほど斜めになればこの噴煙に隠れるというのだろうか?
もしこの噴煙に隠れるほど斜めに傾いていたのなら、まず向こう側(南西側)に滑り落ちてしまい崩壊はストップするだろう。何とかがんばって上に乗っかって
いたとしても、傾きの逆に当たる北東側に上からの重さがほとんどかからなくなる。上層階の重心が南側に大きくかたよらなければならないからである。そうすると北東がわに「崩れ残り」が生まれてしまうだけだろう。四方八方におおよそ均等に建材を吹き飛ばしたツインタワーの崩壊が「傾いた上層階」でどのように説明できるのだろうか?
では、ほとんど駄目押しになるのだが、上層階が傾いていった側の南西側からの映像で、上記の点を確認してみよう。【転載終了】