TATSURO SHIBUYA + ARCHITECTURE LANDSCAPE DESIGN STUDIO

アーキテクチュアは建築、ランドスケープは景観。風景を生かす建築環境デザインに取組んでいます。

【黒プロ】グッドデザインエキシビジョン

2013-11-03 18:25:34 | *古民家再生/黒谷プロジェクト
愛知県新城市にて豊橋技術科学大学の有志学生と取組んでいる「古民家再生・黒谷プロジェクト」がグッドデザイン賞を受賞、グッドデザイン・ベスト100に選出されました。
ベスト100   http://www.g-mark.org/activity/2013/best100.html
作品情報  http://www.g-mark.org/award/describe/40279

受賞対象について
旧黒谷家住宅は愛知県新城市門谷の鳳来寺山表参道沿いに建つ古民家です。自然豊かな地域であり、秋には鳳来寺山への参拝に訪れる観光客で賑わうエリアです。家屋は築180年以上の歴史がありながら、増改築が重なり文化財としての評価が困難な状況にありました。約20年前に所有者が変わり、主に都会の子ども達とその親向けの田舎暮らし体験の場として利用されてきました。一方、長年の風雨による損傷のほか、湿気や通風、採光などの問題があり、子ども達が健康的に過ごすための対策と今後の利活用を見据えた設えが急務となっていました。今回、ソーシャルネットワークを介して、管理者や地域の方々との交流が生まれ、学生と共にセルフビルドによる改修工事に取組みました。

審査委員の評価
築150年以上の歴史を持つ古民家の再生プロジェクトである。このプロジェクトの面白いところは、この再生の話がソーシャルネットワークを介して始まったところにある。ソーシャルネットワークによって、管理者や地域の人々との間に交流が生まれ、学生と共にセルフビルドによる改修工事が始まったというのは非常に現代的である。そして改修工事自体が学生や子供達の為の教材となり、更なる人間関係を育むきっかけとなっている点も評価できる。この民家は今回再生される以前から、都会の子供達とその親向けの田舎暮らし体験の場として利用されてきた。今回の改修で、新しい命が吹き込まれ更に使われ続けることで、子供達や学生、地域住民のコミュニティーが広がっていくことであろう。この古民家のように文化財としての評価は困難であるが、景観ストックとして活用されるべき古民家の再生法の道筋のひとつをこのプロジェクトは示していると言えよう。
担当審査委員| 難波 和彦 (ユニット長) 篠原 聡子 手塚 由比 古谷 誠章

また、本受賞対象は、本年度全受賞対象の中でも、「明日を切り拓く力をもったデザイン」として、「成長分野でのデザインの可能性を示している」などの観点から、とくに高い評価を得て「グッドデザイン・ベスト100」としても選出されました。選ばれた100件のデザインは、受賞展での特別展示のほか、本年度受賞年鑑や公式ウェブサイトに掲載され、ウェブサイトではアーカイブとして継続的に公開されます。なお本年のグッドデザイン特別賞(金賞・未来づくりデザイン賞・ものづくりデザイン賞・地域づくりデザイン賞・大賞等)は、この「グッドデザイン・べスト100」の中から選ばれ、11月7 日(木)に発表されます。

グッドデザイン賞受賞展「グッドデザインエキシビション2013」での紹介
10 月30 日(水)から東京ミッドタウンで開催される受賞展「グッドデザインエキシビション2013」会場で、古民家再生・黒谷プロジェクトが本年度受賞作、ベスト100 として紹介される予定です。
グッドデザインエキシビション2013
会期:10 月30 日(水)~11 月4 日(月/振休)
会場:東京ミッドタウン(東京都港区六本木)
主催:公益財団法人日本デザイン振興会
http://www.g-mark.org/gde/2013/
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