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映画批評etc

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未来世紀ブラジル

2008年12月11日 | 映画(マ行)
★1985年公開

★キャスト
ジョナサン・プライス
ロバート・デ・ニーロ
マイケル・ペイリン

★スタッフ
監督 テリー・ギリアム
製作 アーノン・ミルチャン
脚本 テリー・ギリアム
   チャールズ・マッケオン
   トム・ストッパード

★あらすじ
20世紀、徹底した情報管理社会のある国。政府は横行する爆弾テロに手を焼いていた。そんなおり、靴屋のバトル氏を容疑者のタトル(ロバート・デ・ニーロ)と間違えて逮捕してしまうという事件が起こる。情報省の役人サム(ジョナサン・プライス)がもみ消しに派遣されるが、彼は自分の夢に出てくる美女が、バトル氏の隣人ジルであることに気づく……。テリー・ギリアム監督が撮った近未来カルト・ムービー。

★寸評
当時、最も先鋭的とされていたであろうカルトな映画。
クリエイターの趣味や趣向が凝縮された作品。
従って、面白い映画かどうかは評価は分かれるだろう作品である。
ストーリーなり、台詞で感動を感じたい人間ならば向かない。
観る場合には右脳で観る工夫をすればいい。
ギリアム監督はアニメーターであるがためにストーリーはどこかしら現実離れした感があり、台詞にも出ている。
シナリオに関してはかなり製作会社側から指示があり変更を余儀なくされたらしい。
なにしろラストシーンまで変更されたらしい。
現在レンタル等で観られているのは監督自身の編集によるものだ。


シナリオに比較して映像や小道具や衣装は凝りに凝っている。
これらに凝っているのはSFだから当然だろうが、現在見ても遜色ない事に驚く。
この点だけでも鬼才たるギリアムの面目躍如だろう。


世界的に爆弾テロが横行する本作の世界は現代とも符号する。
なんとも皮肉な予言的内容である。

役者はデニーロが何とも言えない役を演じている。
キャスティングが終わった後に、本人たっての希望で出演したらしい。
が、数える位しか場面がない。
その割りには存在感が凄まじいのは彼の力量というべきか。
単に浮いていると言うべきか。

主演のジョナサン・プライスは可もなし不可もなし。
しっかりと映画の中に埋没している。
それゆえ、ラストシーンの表情は印象的に映る。


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