浄土真宗本願寺派 法徳寺ブログ

神奈川県厚木市にある浄土真宗本願寺派(西)のお寺です。
永代供養墓10万より受付中です。

葬儀の名人

2024-03-12 21:31:00 | お知らせ
昔あるご住職に、なんでこんなにたくさんの行事をなさってるんですか?ってお聞きしたことがあります。そのご住職は、だって葬儀や法事だけをやってたって面白くないじゃないですかっておっしゃっていました。私は、それを聞いて、衝撃を受けました。お寺は、死んでから用事がある所じゃない、生きてる間に、楽しむところ、教えを聞いて安心出来る場所ですよと教えてくれた方であります。仏様の教えを、聞いて喜ぶこと、それが、お寺の1番の役割であります。お寺の存在意義は、そこにあるのであります。特に浄土真宗はそうなのです。お坊さんは、葬儀の名人です。だけど、葬儀の名人になっても、ダメなんであります。浄土真宗は、僧侶も門徒さんも阿弥陀様の救いを共に喜んでいく宗教であります。私には、亡き方を、お浄土へと導く力はありません。唯一できるのは、共に阿弥陀様の救いを喜ばせていただくことであります。ですから、自分が、阿弥陀如来を信じていない僧侶が、葬儀を勤めてはいけないのです。

今日は、午前中はご葬儀にお参りさせていただきました、午後は今週末からお彼岸に向けて永代供養のお掃除をさせていただきました。皆様、お参りをお待ちしております。


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人生の後半戦の課題

2024-03-12 16:14:00 | お知らせ
皆さんは、人生が楽しいですか?人生は、何が起こるかわからない。これは、とてもワクワクすることであります。今は寿命がのび、定年を迎えてから、また再就職をされる方も多いと思います。ただ、何か楽しみを見つけるのも大事であります。前にも話したと思いますが、ある方が、60歳の時、バイオリンを習おうと思い立ったのだけれども、上達する前に、死んでしまうと思って諦めてしまった。ところがその方は、90歳まで長生きされた、自分の人生を振り返り、60歳の時、バイオリンを始めていればよかった。そうすれば30年続けていれば、きっと楽しい人生の後半だったと後悔したそうであります。定年を迎えてからも、まだまだ、人生は続くのであります。どう生きるのか、人生の後半戦は、とても大事です。お寺は、いつもお年寄りばかりだと言われますが、今は、若い方でも仏教に興味のある方は、たくさんいらっしゃいます。みんな、どう生きればいいか悩んでいるからであります。なかなか時間が合いませんから、法話会などには参加できなくとも、今はインターネットでたくさん仏様の話を聞いたり、本もたくさん出ていますから、若い頃から教えに出会っていただきたいと思います。私は僧侶となっても、全く浄土真宗の教えが分かりませんでした。今もまだ仏道の途中であります。しかし、いつ命を終わろうとも、お浄土、間違いないのであります。私がそう思っているのではなく、阿弥陀如来の救いがもう既に届いているからであります。人生は、決して辛いこと苦しいことばかりでは無いのであります。ストレスも決して悪いことばかりではありません。ストレスがあればこそ、それから、解放されたときの嬉しさや喜びや達成感があるのであります。病気もそうです。すべては紙の裏と表の関係であります。生きることと死ぬことも同じ。仏教ではそれを生死と言います。生きているところに、死の問題があるのであります。常に緊張感とストレスを抱えていたら、やがて苦しくなって心は壊れます。しかし、適度の緊張感やストレスは必要であります。今日、古い写真を整理していました。私が18歳の時、僧侶となる得度式を受けたときの写真が出てきました。その得度式の時、辛かった研修の終わったときの開放感は、今でも思い出されます。その研修会の最後に、親鸞聖人の主著である「教行信証」を渡されるのであります。これは一生涯かけて勉強していきなさいという意味であります。それが、浄土真宗の僧侶の勤めなのであります。あれから、もう30年以上が経ちます、今でも、教行信証を全部読んでおりません。私は、まだ人生を卒業したくありません。もっと生きて教行信証に向き合いたいと思っています。これが私の人生の後半戦の課題であります。





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