トゥガナン村は、バリ島の東部に位置しており、、今もって「バリ・アガ」という先住民が暮らし続けている。私たちの泊まっているレギャン地区のホテルから約2時間で行けるところにある。
ベトナムのハノイに行った時にも、井戸のある風景や鳥のはなしがいにしている素朴な村を訪れたことがある。そこには、昔懐かしい郷愁を誘う生活感がただよっていた。
私は、どちらかといえばハイテクを競う博覧会よりも、路地裏通りの生活感や、ちょっと危うげな界隈が好きだ。ひょっとすると昔懐かしい時代のあこがれと日常出会わない世界に身を寄せたいのかも知れない。
村人は、入村料などの観光と独特の織物などで生計をたてている。村には、小学校、集会場や共同の炊事場などがあり、石畳の道路や水路など古代ローマ遺跡のようである。大きな違いは、いまだにそこに住み続けていることだ。
村人は、私があいさつすると微笑み返してくれる。特に写真を撮ることをお願いしたと時、娘さんは満面な笑いで応えてくれた。バリ島の人たちは、親日家である。
その村でゆっくりスケッチをした。途中からスコールにあった。軒下をかりてスケッチは、続行できた。学校帰りの子供たちが寄ってきた。何を描いているのだろうかと、不思議そうに覗き込んできた。絵は、子供から大人まで世界共通の言語のようだ。子供に、絵を描くように画用紙と絵具をさしだしたが、はにかんでその場から離れていく。でも、しばらくすると、絵に関心があるのかまた覗き込む。
夕食は、ホテルの近くにある大衆食堂にした。ガイドブックに載っていたワルン・ジョグジャという名の店で、外国人も多く利用していて、店の人も英語でしゃべってきた。聞き役の私は、しゃべれないけど・・・。
日本でいう焼きそば(ミーゴレン)、炒めし(ナシゴレン)や野菜炒め(ガドガド)とビールを頼んだ。ガイドブックには「インドネシア版おふくろの味」と書いてあった。どれもたいへんおいしく、暑い中でのビールと一緒ににぎやかに会食した。支払いは、ひとり500円未満と安い。次の日もその店を利用した.
バリ島は、オーストラリアから近いこともあって、オーストラリア人の観光客が多かった。3月は、地球の南に住む人にとっては、バカンスシーズンかも・・・。