先月の山形行きからかれこれ一月
ネットで検索したら、山形県内には山寺に『後藤美術館』と言う美術館があるらしいことが分かりました。
紅葉も見所の時期なので、ちょっとそこまでの気持ちで行ってみることに。
思った通り、電車は混雑していました。
でも、紅葉は見事・・・来てよかった・・・
山寺駅で電車から降りると、芭蕉の句が大きく書かれた看板らしきものが・・・『閑かさや 岩にしみいる 蝉の声』
今の時期はさしずめ蝉ではなく『木々の色』でしょうか。
山寺駅から10分も歩けば『後藤美術館』と、案内に書かれてあったとおり、芭蕉記念館直ぐ隣に美術館がありました。
館内は思った通り貸し切り状態・・これでは美術館の維持費だけでも大変だろうなと考えてしまいました。が、金銭的な問題は最初からクリアしていたのかもしれません。でなければこんな山の中に、しかも観光名所とはいえウィークデイなどたぶん客足も望めない所に、美術館を建てるわけがないでしょうから。
後藤氏は元々山形の河北町出身だそうで、今は東京都在住・・・・それだけしかこの美術館の持ち主のことは教えてもらえません。売店の販売兼事務兼雑用係らしき年配の男性に館長のことを聞くと、「この美術館は宣伝はしていないんですよ。もったいないんですがね」と、やはり、何か訳ありの様子。
持ち主のことに関しては奥歯に物が挟まったかんじの応対でした。確かなことはこの方がお金持ちだと言うことだけ。
館内の所蔵品はなんとめぼしいものの大半が、一月前に兵庫県へ移動してしまったとのこと。あと1年半は在庫の所蔵品で補っていき、看板となる所蔵品を見ることはできませんでした。
『ヨーロッパ絵画の世界』・・山間風景(クールベ)や水車小屋の風景(カミーユ・コロー)が描かれた作品です。