ほしちゃんの「続・なるようにしか、ならん」。

安くてウマいもんと料理と旅行と音楽と競馬が好きなサラリーマンの暮らしを、ありのままに綴ります。

世間は今週、天皇賞・春だと知っているか?

2018-04-23 21:00:00 | 競馬

決してタイトルはバンドエイドの「Do They Know It's Christmas?」の文字りではない(笑)。

今週の日曜日、4/29は京都競馬場で古馬の長距離チャンピオンを決める天皇賞・春が芝外回り3200㍍のコースで行われる。
春競馬では東京の日本ダービーと並ぶビッグレースであり、最高の盛り上がりを見せる、はずなのだが…

競馬そのものが下火になって久しい、と云われる。
今まで「競馬ブーム」と呼ばれた時代は2回はあった。
ひとつは1973年、ハイセイコーの時代。
もうひとつは1988〜90年、オグリキャップの時代である。
オグリに端を発する第二次競馬ブームは、その後メジロマックイーン、トウカイテイオー、ナリタブライアンと国民的人気馬を次々と輩出したが2000年頃の「競馬を面白くなくした馬」とも云われるテイエムオペラオーの時代にはすっかり下火になってしまった。

もちろん娯楽の多様化、長引く景気低迷によるギャンブルそのものの衰退など要因はいくつもあるが、やはり国民的スターホースの不在が最大の理由であろう。
英雄・ディープインパクトのように、エリート中のエリートが勝ちまくるのは得てして人気にならない。
やはり日本人はハイセイコーやオグリキャップのように
「地方の雑草が、中央のエリートをなぎ倒す」
下剋上のストーリーに、自らを重ねて応援する人種なのだろう。
戦績ではスターになれなかったが、ハルウララのような例もある。

話を戻して、天皇賞・春。
サクラローレル、マヤノトップガン、スペシャルウィークの頃までは面白かったが、ちょうどその頃から藤沢和雄調教師を中心に一種の「マイル・中距離重視主義」がトレンドになってしまった。
日本の馬事は軍馬育成に代表されるように長距離に強い馬こそが優秀とされてきたが、日本の競馬が欧米化するにつれマイルから中距離に重点が置かれるようになった。
その結果、マラソンレースである春天にメンバーが揃わなくなってしまったのである。
2000年代前半などはひどく、イングランディーレやスズカマンボなどそのステップからして甚だ疑問な馬が勝ってしまい、レースの意義そのものが問われるようになってしまった。

それでも一昨年・去年はサブちゃんの愛馬キタサンブラックが盛り上げてくれたが、今年は大魔神・佐々木主浩の愛馬であり昨秋のジャパンカップを勝ったシュヴァルグランがかろうじて知られているぐらいで、昨年のクラシックホースであるアルアイン、レイデオロ、キセキは全く出ない。
中距離重視の流れから大阪杯がG1になってしまったのが、決定打になってしまった感がある。
その大阪杯の勝ち馬スワーヴリチャードは、春天ではなく左回り適性からなんと安田記念に向かうそうな。
宝塚記念に向かうサトノダイヤモンドも、最近振るわず昔の名前になってしまった。

さらに「平成の盾男」武豊が斜行のペナルティを取られた影響で昨秋の菊花賞2着・クリンチャーに乗れなくなったのも実に痛い。
「長距離は騎手で買え」という格言もあるだけに残念だ。

主役不在で混戦、というのは確かに馬券的妙味はあるのだが、歴史と伝統ある天皇賞・春において我々競馬ファンが観たいのは、スターホースの競演である。
今年は「誰それ?」にならないでほしいのだが…


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