日本で最も有名なドラマーの1人である村上ポンタ秀一さんが亡くなっていた事がわかった。まだ70歳の若さだった。
私もバンドを組んでヘタクソながらドラムに熱中した1人だが、とにかく残念でならない。
ポンタのプレイを、まだ一度も生で聴けていないのだ。
私は音楽の趣味が本当に狭くて情けない限りだが、そんな中でも尊敬してやまない「歌う人間国宝」山下達郎の初期のアルバムで素晴らしいプレイをいくつも披露されている。
代表的な作品が、1977年のアルバム「SPACY」の1曲目「Love Space」。
ミディアムの16ビートだが、まさに唄っているかのようなタムの仕事ぶりやハイハットの微妙な開閉が光る。
そして翌1978年のライブアルバム「It's a poppin' time」。
「ピンク・シャドウ」のタイトさ、「エスケイプ」のドラマティックな展開、ポンタのプレイにシビレっぱなしである。
しかしながら、一般の皆さんが最もよく耳にされたポンタのプレイは「宇宙戦艦ヤマト」のテーマ曲かもしれない。
ポンタはそのプレイもさる事ながら、辛口の言動でも知られた。
ドラムのビギナーからいわゆるダブルストロークについて質問を受けた時は
「スティックの跳ね返りを押さえればいいんだよ!」
と見事に一言で返したり、ある時は2つあるドラムセットのどちらかを選ばねばならない状況でその2セットを同時に河原に持ち出し、叩いてみて鳴りの悪かった方にガソリンをかけて燃やした、というエピソードも残っている。
ポンタが生きているうちに、一度でいいから生のプレイを聴いてみたかった。
そんな私はもう35年以上、ドラムのスティックはPearlの106H、いわゆるポンタモデルを愛用しているのである。
今宵は、初期の達郎を聴きながら合掌…
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