『チェイサー』(추격자/追撃者)
(2008.02.14韓国公開、2009.05.01日本公開)
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『チェイサー/追撃者』をスクリーンで再見。
まるで、私自身が、犯人を追撃しているかのような疾走感を感じました。
映画の長さは、125分。
でも、見終わった後に押し寄せたのは、一晩を明かしたような疲れ。
そして、救いようのない虚しさと、終わったという安堵感。
怒り、恐怖。
なぜ、奴を捕まえられないんだ!?
彼女は、どこにいるんだ!?
焦り、もがき・・・
ジュンホの感情を、体現してしまったみたい。
監督と役者の、エネルギーがすごい。
スクリーンで見てこそ、極上のクライム・サスペンスを味わえます。
**** あらすじ(goo映画より) ****
街では連続猟奇殺人事件が起こっている頃、
元刑事でデリヘル嬢の斡旋を生業としているジュンホ(キム・ユンソク)は、
彼の元から行方をくらませた2人の女の行方を探っていた。
その手がかりを握る男を見つけるも、
探りを入れさせたデリヘル嬢ミジン(オ・ソンヒ)も失踪。
だが偶然ジュンホは疑惑の人物ヨンミン(ハ・ジョンウ)を見つけ、捕獲する。
すると警察でヨンミンはとんでもない告白を始めた。
「女たちは自分が殺した。そして最後の女はまだ生きている」と――
****************
犯人は、見えている。
でも、捕まえられない。
ミジンは、まだ生きている。
駆けずり回っても、彼女を救いだせないもどかしさ。
あとで考えると、近くにいたのに。
犯罪に答えがあって、名探偵が解き明かしていくのは推理小説の中だけ。
現実の犯罪は、すぐそこにあっても、簡単には捕まえられない。
その現実をあらわにしているからこそ、
『チェイサー』は極上のクライム・サスペンスと言えるんだと思います。
DVDで見たときは、
取り扱っている犯罪と、それを追撃していくストーリーを追いかけていたので、
犯罪のグロテスクさしか感じていなかったみたいです。
生の感情をむき出しにしたキム・ユンソクの荒々しい行動と、
人間の感情が凍りついてしまったかのような、ハ・ジョンウの表情。
大きなスクリーンで見ると、すごく迫ってくるんです。
映画を1本作るのに、役者はここまでやるんですね。
この二人の役者を選んだこと自体、ナ・ホンジン監督は、センス抜群。
そして、もっとすごいのは、
役者に頼ることなく、最高の演出を披露した腕の良さ!
残酷な殺人事件がモチーフですが、
実は、直接的な暴力描写はちゃんとごまかしてあります。
それも、監督のすごさの一つですね。
恐怖感はありますが、残虐ではなかったです。
エンタテイメントとして見れる、映画です。
少々の恐怖感を覚悟していけば、他の映画では感じられない、
クライム・サスペンスを堪能できます。
↓良ければ、こちらも合わせてお読みください↓
hoppenの韓的な日々♪より
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でも・・近くに来るかどうか?
大きなスクリーンだと、迫ってくる表情とか、疾走感にくぎ付けになるからかな~?
一緒に見た友達は、暴力描写が苦手な人なんですが、
「『スラムドッグ・ミリオネア』を見た後と同じ感じがする~」って。
全然平気でした。
公開劇場が増えているかもしれないので、チェックしてみてください。