人間って・・・

人間って慣れる生き物なんだなぁ。
パパがこの病気になって、手術、放射線、抗がん剤治療
いろいろやってきました。
その間にも状態のいいとき悪い時いろいろあって、
私の気持ちもいろいろ揺れました。
もう頑張れない、全部捨てて逃げ出したい
と思った日もあります。
その頃は「こんな状況に慣れるわけが無い。」
「不安と緊張に耐え切れなくなって私はいつか壊れるに違いない。」
と思っていました。

それが１年半たった今、私は壊れもせず、元気に笑って暮らしてたりします。
それはモチロンパパの今の状態がいいからに違いないけれど、
この状況に慣れたということもあると思うんです。
最初の頃はもうとにかく心配で心配で、不安で不安で、
私の心はその二つでいっぱいでした。
心配しつくし泣きつくした時、ふと気付きました。
心配して泣いて事態は良くなるのか？
心配してないた分だけパパが良くなるのなら、私は毎日泣き続けたでしょう。
でも心配しても泣いても多分現実は変わらないのです。
だったら心配するのはやめよう、泣くのはやめよう。
と思ったんです。
子供たちも私が泣けば不安になるし、
家中が暗く不幸な感じになっちゃうから。

そう決めてもやっぱり朝が来るのが怖くて
日が昇らないうちに目が覚めて泣いてたこともありますけど・・・
いつになったら泣かないで過ごせるのかな？
そんな風に思ってたのに・・・

あれあれ、今や起きなきゃいけない時間になっても
『お願いあと５分』
って思ってグーグー寝てるもん。

人間ってどんな状況にも慣れてしまう強さを持ってるんですよね。
そしてついでに欲張りでもあり
もっともっとって思ってしまう。
手術の時生きていてくれればいいと確かに思ったのに、
術後大きな障害がないとわかると
早くおうちに帰ってきてほしいと思い、
おうちに帰ってきて大丈夫なら
仕事にもいけるといいなと思い
病気を抱えつつ元気に会社に通っているパパに向かって
最近では
『もう、少しは一緒に子供の事も考えてよ』
なんて思ってる。
本当に私って欲張りだなあ。