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【#朝鮮日報】蔚山選挙・尹美香・オプティマス…捜査しないのか、できないのか

2020-07-25 04:08:11 | 海外の反応
 与党関係者が関与した大規模な不正疑惑事件に対する韓国検察の捜査が「開店休業状態」に陥っているという批判が聞かれる。4月に与党が総選挙で圧勝して以降、尹錫悦(ユン・ソギョル)検察総長への揺さぶりが強まり、「検察の現政権に対する捜査の力が抜けた」「捜査が座標を失った」と指摘されている。

 青瓦台の蔚山市長選挙介入疑惑事件を捜査してきたソウル中央地検は今年1月、宋哲鎬(ソン・チョルホ)蔚山市長、韓秉道(ハン・ビョンド)元青瓦台政務首席秘書官、白元宇(ペク・ジョンウ)元青瓦台民情秘書官ら13人を在宅起訴したのに続き、任鍾晳(イム・ジョンソク)元青瓦台秘書室長、李光哲(イ・グァンチョル)青瓦台民情秘書官に出頭を求めて事情を聴いた。検察は当時、「検察の捜査が選挙に影響を与えたと言われかねない」として、任元室長らを起訴するかどうかを4月の総選挙後に決める構えだった。

 しかし、総選挙から3カ月、聴取から6カ月がたっても、検察は任元室長らに対する追加聴取を行わず、起訴するかどうか結論を下せずにいる。

 宋哲鎬蔚山市長らの訴状によると、事件は文在寅(ムン・ジェイン)大統領の「30年来の友人」だという宋市長を2018年の地方選挙で当選させるため、青瓦台の7部署が動員されたというものだ。まず、宋市長の公約づくりと単独出馬、選挙本番での競合過程に青瓦台の均衡発展、社会政策、政務首席、人事の各秘書官室が動いたとされる。さらに、宋市長のライバル候補だった金起ヒョン(キム・ギヒョン)前蔚山市長(未来統合党)の不正捜査を青瓦台が蔚山地方警察庁に求めたとされる「下命捜査」疑惑を巡っては、民情、反腐敗の各秘書官室や国政企画状況室が関与したとみられている。

 このように青瓦台の7つの秘書官室を一度に動かすことができるのは、大統領を除けば秘書室長しかいない。そのため、任元室長を起訴するか否かは事件をどう決着させるかに直結する。しかし、検察は結論を先送りしていると指摘されている。任元室長は今年1月30日、検察に出頭し、「選挙介入を実証できなければ、(検察が)謝罪し、責任も負うのか」と述べ、検察の捜査に対する不満を露わにした。検察内部からは「任元室長が大言壮語したように、捜査状況が推移している」との言葉が聞かれる。

 検察が手をこまぬいている与党関連の事件は「青瓦台の選挙介入」だけではない。正義記憶連帯(正義連)の会計不正疑惑を捜査しているソウル西部地検は今年5月に告発があってから2カ月たっても尹美香(ユン・ミヒャン)国会議員(共に民主党)に出頭を求めていない。ソウル中央地検はオプティマスファンド詐欺事件を巡り、民主党から総選挙に出馬した同社の李赫鎮(イ・ヒョクチン)元代表への捜査には及び腰だ。1兆6000億ウォン(約1420億円)の被害を与えたライム資産運用事件を捜査しているソウル南部地検も金品授受の疑いがある元市民運動家のK議員(民主党)に対する捜査が進んでいない。今年1月に秋美愛(チュ・ミエ)法務部長官の息子の軍休暇未復帰疑惑の捜査を割り当てられたソウル東部地検は最近になって、ようやく当時の軍関係者から参考人として事情を聴いた。

パク・ククヒ記者

【#朝鮮日報】韓国検察、2カ月過ぎても尹美香を召喚できず…正義記憶連帯に振り回される格好に

2020-07-25 04:06:35 | 海外の反応
関連する捜査の日程も決められず、野党議員が口座などの参考資料を提出
 今月13日午前11時30分、ソウル西部地検庁舎に保守系野党・未来統合党の郭尚道(クァク・サンド)議員が訪れた。大きな宅配用の段ボールを両手に持っていた。横50センチ、縦40センチ、高さ34センチの段ボールには書類がいっぱいに入っていた。郭議院が直接集めた正義記憶連帯(正義連)・韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)への後援金の内訳と、尹美香(ユン・ミヒャン)元正義連代表の個人口座の現況、尹議員が購入した不動産登記簿謄本、慰安婦被害者・吉元玉(キル・ウォンオク)さんの通帳記載内容などだった。郭議院は「検察による正義連への関連捜査があまりにも進展しないので、(わたしが)入手した資料を検察に提供しにきた。検察が関連する資料を確保しているか疑問に感じたからだ」と説明した。検察による正義連の会計不正および寄付金流用疑惑への捜査が全く進展しないことから、今回の出来事が起こったようだ。

 この捜査は今年5月11日、検察が告発状を受理したことで始まった。ソウル西部地検長が「検察が直接捜査を行う必要がある」と判断し、事件を警察ではなく西部地検刑事4部に担当させた。ところがそれから2カ月以上過ぎたが、疑惑の中心にいる尹美香・共に民主党議員(正義連の元代表)召喚の日程さえ未だに決められないのだ。

 検察の内外からは「検察組織は大規模人事を前に、秋美愛(チュ・ミエ)法務部(省に相当)長官の顔色をうかがっている」との指摘が相次いでいる。法務部は早ければ来週にも検事長クラス以上の幹部人事を、来月には次長・部長検事クラスなど中間幹部の人事をそれぞれ断行するという。法曹界の関係者は「今年1月に秋長官による『検察大虐殺人事』を経験した検事たちとしては、これを考慮しないわけにはいかないのが現実」と指摘する。

 検察は「やらないのではなく、できない」との立場だ。検察のある関係者は「後援金の内訳と会計資料が膨大で、多くの時間がかかる」「政治的な考慮は一切なく、法律と原則に基づき徹底して捜査を行っている」と説明した。正義連と尹議員に対する告発状だけで10万件以上になるなど、浮上している疑惑があまりにも多いため、その一つ一つを確認するだけでどうしても時間がかかるというのだ。

 別の関係者は「会計不正に対する捜査は、現金が帳簿とは違った形で使用された部分を確認することから始まるが、正義連の帳簿は最初からあまりにもずさんで、捜査が非常に難しい」とも伝えた。

 重要人物らに対する召喚と事情聴取も難しいのが実情だ。尹議員は現職の国会議員であり、尹議員と共に2000年代はじめから正義連の実務を担当してきた麻浦「平和のわが家」の孫永美(ソン・ヨンミ)所長は先月自殺した。別の正義連関係者も「抵抗」を始めるなど、捜査には非協力的だ。生存する被害者への支援業務を担当してきたある職員は検察の事情聴取に応じず、今月14日に補助金管理に関する法律違反で立件された。捜査上の立場が「参考人」から「被疑者」に変わったのだ。検察の関係者は「捜査対象者が済州島に住んでいるらしいので、居住地近くの検察庁で出張調査を受けられるよう調整したが、出頭には応じないと伝えてから連絡がつかない」「適法な手続きに沿って被疑者に転換した」と説明した。

 正義連は「対外世論戦」を通じて連日のように検察に圧力を加えている。今月22日の水曜集会では、職員が被疑者として立件されたことについてイ・ナヨン正義連理事長が「検察の権限を悪用し、市民の人権を侵害した行為」と主張し、狂牛病デモを率いた人物などは検察を糾弾する発言を行った。これらの内容がオンラインメディアを中心に次々と報じられているのだ。

イ・ヘイン記者

【#朝鮮日報】【朝鮮日報コラム】女性を食い物にする女たちと男たち

2020-07-25 04:00:15 | 海外の反応
 20-30代の女性たちの政治意識が反保守に流れ始めたのは狂牛病(牛海綿状脳症〈BSE〉)騒動時からだったと思われる。李明博(イ・ミョンバク)大統領は大統領選挙で、ライバル候補よりも20-30代の女性たちからはるかに高い支持を得ていた。しかし、狂牛病騒動が起こってからは劇的な変化を見せる。若い女性が健康問題に特に敏感な反応を示した事例は多い。福島原発事故以降、日本の他地域の放射能の数値に異常がないのにもかかわらず、多くの人々がしばらくの間、日本へ行くのを控えたが、そうした傾向は若い女性たちの間でいっそう顕著になった。今では狂牛病騒動が誇張されたデマによる騒動だったことをほとんどの人が知っているが、当時は深刻な問題だった。生理用ナプキンや化粧品も危険だというデマが広まり、女子中学生や女子高生がデモ拡散の起爆剤の役割をした。後には若い主婦にまで広がった。騒動後の世論調査で、李明博(イ・ミョンバク)大統領に対する20-30代の女性たちの支持率は6%まで急落した。

 この現象は、女性である朴槿恵(パク・クネ)大統領でも変えられなかった。変わるどころか、かえって硬直化した流れが現れた。2012年の大統領選挙で朴槿恵候補に対する20代の女性たちの支持は文在寅(ムン・ジェイン)候補の半分にも及ばなかった。最後の世論調査では朴槿恵候補26%、文在寅候補63%だった。少し分かりにくいこの現象について、「若い女性たちは朴槿恵候補を同じ女性として認識するよりも、『女性の姿をした年寄り』や『金のスプーンとはしの(金持ちの家に生まれた)お姫様』だと見ている」という分析も出た。

 文在寅大統領がそれまで女性問題に関心を持ったという記録は見当たらない。党に入って女性関連の催しに出席する時、儀礼的なスピーチをした程度だったようだ。しかし、負けはしたものの、2012年の大統領選挙時の若い女性たちからの圧倒的支持は、文在寅大統領がこれを大きな資産だと考えるようになったきっかけになったようだ。このころから文在寅大統領の姿勢は変わる。

 その象徴的な出来事が2016年に発生した「ソウル・江南駅無差別殺人事件」だ。精神疾患のある男が若い女性を理由なく殺害した事件で、女性たちは大きな衝撃を受けた。これを男性たちによる女性嫌悪や、女性たちが置かれている劣悪な(社会的)境遇が明らかになった事件だと見なす認識が広範囲に広まった。この現象の政治的可能性を把握した人は文在寅陣営にしかいなかった。文在寅氏は当時、一人で江南駅を訪れ、弔問に来た若い女性たちに寄り添った。そしてフェイスブックに「次の人生ではどうか同じ男に生まれてほしい」という文を引用して掲載した。

 若い女性たちの間で文在寅ファン層が形成された。これらの人々は後に「私たちのイニ(文在寅)、やりたいことを全部やって」というフレーズを作り、地下鉄駅に文在寅大統領の誕生日を祝う広告板を出したりもした。こうした支持はコンクリートのように固く、どんな時も揺らがなかった。一言で言えば「忠誠集団」だった。文在寅大統領は自らをフェミニズム(女権運動)大統領だと宣言し、性に関する問題が出るたびにことごとく介入した。さらに、大統領が「バーニング・サン」というナイトクラブで起こった事件を「検察・警察が命運をかけて捜査せよ」と指示する事態にまでなった。

 偽フェミニスト・朴元淳(パク・ウォンスン=ソウル市長、故人)の破たんは、文在寅大統領のこうした「フェミニズム」も深い省察と決断の末に生まれた真の哲学なのか、それとも若い女性たちの歓心を買って票を得ようとする虚飾のかについて、基本的な疑問を呼び起こした。文在寅大統領は進歩陣営の人々が相次いでMeToo(性暴力被害の告発)運動の対象となった事態について、「これは女性の人権問題」だとして、「性暴力の抜本塞源(そくげん=弊害などを根本からなくすこと)」を指示した。それまでの加害者たちは、文在寅氏や共に民主党と大統領候補をめぐって争った人々や検察幹部、芸術家などだった。だから、文在寅大統領はこのころまでは女性たちの味方になってこられたものと思われる。

 ところが、本当の自分の身内、例えば卓賢民(タク・ヒョンミン=現:青瓦台儀典秘書官)のような人物に関しては、女性の味方ではなかった。女性をさげすむ低劣な発言に世論の批判が相次いでもビクともしなかった。しかも、青瓦台に再び呼び入れて「王(とても強い)行政官」ににした。そうした中で起こった朴元淳市長事件で、文在寅大統領の「本性」が明らかになった。加害者である朴元淳市長に対して哀悼の意を表し、被害女性に対してはたった一言のいたわりの言葉すらない。傷ついた多くの女性たちに対しても「抜本塞源」を約束するどころか沈黙している。「世間を揺るがすほど国民に大きな衝撃を与えた事件について、大統領としての見解を明らかにしてほしい」という数多くの声にも沈黙している。共に民主党が「あなた様(朴元淳市長)の志を忘れません」というとんでもないプラカードを掲げながら沈黙している。文在寅大統領の沈黙は事実上のわいせつ行為・セクハラ(性的嫌がらせ)加害者への支持だ。

 文在寅大統領は何よりも加害者をかばい、被害女性を非難する熱狂的支持層の動向を意識したのだろう。MeToo運動を起こした女性たちが朴元淳市長に対して沈黙しているのと同じだ。釜山市長だけではなく、ソウル市長補欠選挙まで行う事態となった今、自身の陣営の道徳崩壊を自ら認めるのも難しいだろう。文在寅大統領の就任演説は素晴らしかったが、真実ではなく虚飾のうたげだった。国民統合、執務室移転、権力機関独立、公平人事、随時意思疎通、報道機関への直接ブリーフィング、平等・公正・正義など、ほぼ反対になった。そして今、これに「フェミニスト大統領」が追加された。

 声明文を1枚出して口を閉ざしている一部の女性団体と、これらの団体が出した女性国会議員たちについて、誰かが「女性を食い物にして生活している女たち」と評した。女性を政治に利用した男たちも同じだ。女性を利益と得票の武器に使った人々だ。

楊相勲(ヤン・サンフン)主筆

【#中央日報】【中央時評】文大統領の非情な沈黙

2020-07-25 03:20:36 | 海外の反応
沈黙にも音がある。サイモン&ガーファンクルは『サウンド・オブ・サイレンス(The Sound of Silence)』の中で、沈黙について「People talking without speaking/People hearing without listening(言葉なく対話し、聴かずして聞く)」と歌った。そのため沈黙は象徴の言語だ。「朴元淳(パク・ウォンスン)セクハラ疑惑」に対して文在寅(ムン・ジェイン)大統領は沈黙するが世の中に向かってある声を発している。これを戦略的計算が根底にある「沈黙政治」ともいう。

文大統領の沈黙は選択的だ。敵と同志、相手方と我方によって決まる。昨年3月、いわゆる「積弊」を狙ったチャン・ジャヨン-金学義(キム・ハクウィ)事件の再捜査を指示した時は、これ見よがしに大声を張り上げた。「社会特権層で起きた事件の真実を糾明できないなら正しい社会とは呼べない」と一喝した。ところがどうしたことか、今月9日の朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長の死以降、2週間が過ぎようとしているというのに何の話もない。「長年、縁を築いてきた人だったので衝撃的」という伝言を添えて喪家に弔花を送ったが、被害者の痛みに対しては今まで一言の言及すらない。セクハラにあったソウル市長女性秘書は積弊でも相手方でもないのに、なぜフェミニストを自任する大統領が無視するのか気になる。

大統領の沈黙に対する解釈はさまざまだ。朴元淳の二重性に怒った民心に同意しないと意味だというのが大半の意見だ。その理由が、マッチョ的な義理の発露であるかもしれないし、ある進歩学者の表現のように「100兆ウォンあっても復元できない」人物だと信じるためかもしれないし、権力型性暴行というより個人的な逸脱であり恥を死によって贖罪したので「事件終結」と見たためかもしれない。不動産政策の失敗などで窮地に追い込まれた状況で、「善良な政権」の墜落を防ごうとする言葉なき苦闘なのかもしれない。ただし、一つだけはっきりしていることがある。ソウル市葬で追慕の機運を盛り上げ、「被害訴え人」という言葉遊びを創造して被害者のせいにする2次加害について知らんふりを決め込むところを見ると、大衆の気まぐれと忘却を待とうという腹積もりであることが読める。

加害者に同情するような大統領の沈黙は無言の信号を送っている。文派勢力は「われわれの陣営を死守せよ」というメッセージだと理解する。大統領の沈黙の中で国を2つに切断したチョ・グク、尹美香(ユン・ミヒャン)事態と全く同じ方向に流れているというのがその傍証だ。身震いがするような陣営の二分法論理が作動して、御用ラッパ吹きが陰謀説をまき散らし、はびこっている現象も全く同じだ。

青瓦台(チョンワデ、大統領府)の請願に「死者の名誉毀損を厳重に処理してほしい」と言って群れで集まり、被害者を「李舜臣(イ・スンシン)官奴」「美人局」にたとえる低級な部類の言動は無視するとしよう。ちょっと勉強したという人間の姿はもっとうら悲しい。「セクハラ証拠」を出せと攻撃し、朴前市長と腕組みをした写真をネット上に流して「私もセクハラした」と嘲笑し、「#MeToo(ハッシュタグミートゥー)」運動を触発した女性検事はいつそんなことがあったのかといわんばかりに「失踪」状態だ。「ネロナムブル(自分がやればロマンス、他人がやれば不倫)」を勲章と出世街道と考える卑劣な世相が大統領の沈黙と関係がないといえるだろうか。

力を持つ者だけが話す権利と話さない権利を独占するのが沈黙の法則だ。恐ろしいほどに冷たい大統領の権力型沈黙は、政権次元で保身を図るために組織的沈黙で導く暗黙的圧迫だ。「かわいいからそうしたのだろう」というソウル市、捜査意志があるのか疑問の警察、猟犬と愛玩犬の間を政治的に綱渡りした「秋美愛(チュ・ミエ)の検察」、そのどこに行っても真実の時間はやってこないだろう。慰安婦被害者の李容洙(イ・ヨンス)さんが「利用されるだけ利用された」と暴露したのが5月7日のことだったが、それから70日が経過しても、尹美香と日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯は健在だ。大統領が不満を沈黙の形で固執している限り、真実究明は懐疑的だ。

「巨大な権力の前で公正な法の保護を受けたかった」という被害者の叫びは空回りだけしている。権力者のための「御心儀典」に「喜び組」役割をし、下着まで片付けさせる非正常な社会を変えてほしいという若い女性の絶叫が気の毒だ。「すべての人間が平等だということは、平常時まともな精神状態の人間なら同意しない主張だ」(オルダス・ハクスリー『すばらしい新世界』)という言葉を引いてまでして慰めなければならないのか。

「沈黙は暴力だ(Silence is Violence)」。米国で黒人ジョージ・フロイドさん死亡事件のとき、人種差別に沈黙する傍観者の参加を促すためにデモ隊が叫んだスローガンだ。文大統領には無関心な沈黙かもしれないが、被害女性には間接的な暴力になりうる。善と悪、真実と偽善があまりにも明らかな社会的争点で曖昧な沈黙を選べば、社会混沌は増し、葛藤は深まる。安熙正(アン・ヒジョン)・呉巨敦(オ・ゴドン)に続き、朴元淳まで威力による性犯罪とは、政権次元の道徳性が深刻に損なわれていることを警告する。「人権弁護士」出身の大統領は「人が先に立つ世の中とは、まさに性平等な世の中」と断言した。国政最高責任者なら、不快な質問に口を開いて答える義務がある。

再びサイモン&ガーファンクルの歌だ。『明日に架ける橋(Bridge Over Troubled Water)』にはこのような歌詞が登場する。「君が疲れ果ててみじめに感じたり/君の瞳に涙があふれるときには/私がそれを拭ってあげよう」。被害女性と彼女を支持する民心は沈黙を破って橋になってくれる大統領を待っている。文大統領の非情な沈黙は2次加害と違うところがない。

コ・デフン/主席論説委員

【#中央日報】【コラム】朴元淳の死が暴いた秘密

2020-07-25 03:20:03 | 海外の反応
朴元淳(パク・ウォンスン)前ソウル市長がこれほど突然に死ななかったとしたら。ふと、そのような想像をしてみた。

世の中の人々、つまり「市長の秘書として働いている間、性犯罪を体験した」として彼を告訴した被害者周辺とごく少数の検察・警察を除き、誰も何が起こるのか知ることができないまさにそのときに朴氏が突然死を選んだ。誰がどのような空言を取り付けようとも、これほど明明白白に加害者自ら事件の因果関係を赤裸々に表わした死は今まで見た記憶がない。

ところで、もし彼が生きていて異なる道を模索したとしたら、あるいはもう少し長く悩んで決心をもう少し後で敢行したとすれば今どんな局面が繰り広げられていただろうか。たとえば、何事もなかったように相当期間予定された日程を消化し、彼の死亡前日夜にそうしたように、他人は知り得ないような極秘の対策会議をソウル市の核心参謀(6階の人々)と連日継続していたとしたら、被害者をそれとなく圧迫して懐柔の度合いを高めていたとしたらどうだっただろうか。

もしそうだったら、おそらく私たちはこの政権の権力者という人々がどれほど素早く不法的に情報を掠め取り、自分を防御するための時間を稼ぐことができたかを決して知ることはできなかっただろう。代わりに、あらゆる不正腐敗・不法疑惑が囁かれながら危機を迎えたこの政権の人々が普段やってきたとおり、疑惑が世の中に出てくれば御用放送一つ二つに出演して潔白を主張し、明白な証拠を突きつけても「違う」と言い張りながら「悔しい悔しい」と訴え、これを信号弾として彼の支持者が被害者に向かってあらゆる「味付け」をして事態の本質を曇らせる間、朴氏は税金で執り行われた彼の華やかな葬儀場で取材する記者にさえ「黙って哀悼」を強要して暴言を浴びせた、まさにその傲慢な権力者と額を突き合わせて政権次元でこの危機を逃れようとする抜け道を何が何でも探し出していたかもしれない。

だが、朴氏は告訴人が警察の事情聴取を終えるが早いか、彼がその時点に知っていてはいけない情報に基づいて遺書を残し、それによって私たちはいま、意外にもこの政権が味方の犯罪を扱うやり口を一部でも目撃しているところだ。前もって知らせて証拠を隠したり被害者を脅迫する時間を稼ぐ、そのようなやり口のことだ。

すべての捜査は機密維持が基本だ。権力者を対象にした性犯罪はさらに言うまでもない。ところが被害者側の金在蓮(キム・ジェリョン)弁護士が今月7日、証拠隠滅を防いで迅速な証拠と陳述確保のために性犯罪を担当するソウル中央地検女性児童犯罪調査部ユ・ヒョンジョン部長検事に一番最初に電話をし、翌日告訴に関連した面談の約束を取り付けたが、数時間後に釈然としない理由で取り消された。朴氏に対する性犯罪告訴意志を一番最初に知りながら、停滞していた間にどこかから情報は流出した。偶然にも、ユ部長検事の上司は大統領との大学同窓という縁のおかげなのか、この政権になって常勝疾走して秋美愛(チュ・ミエ)法務長官の側近に分類されているイ・ソンユン・ソウル地検長だ。誰かの言葉のように、何かが臭う。

もちろん、まだすべてのことは疑惑にすぎない。具体的に誰が誰と結託し、一番最後に知るべき人に真っ先に情報を流したかは明らかにならなかった。一番最初に疑惑の中心に立った警察かもしれないし、警察よりも先に知っていながら警察が疑いを受けている時にこのような事実を隠したままむしろ警察を捜査すると乗り出していた検察かもしれないし、でなければ慣行のとおり警察から報告だけを受けただけだと話していた青瓦台(チョンワデ、大統領府)が自分側陣営の次期有力大統領選挙走者に好意を施したのかもしれない。ただ一つ確実なことは、「本格的な捜査が始まる前に証拠隠滅の機会が与えられた」(イ・ミギョン韓国性暴行相談所長)という事実が天下に明らかになったという点だ。

国家システムの信頼を揺るがす重大な犯罪疑惑を全国民が知ることになったが、当事者は全員沈黙中だ。朴氏死亡前日、「ミスしたことでもあるのか」と聞いたイム・スンヨン・ソウル市ジェンダー特別補佐官はどこでその事実を聞いていたのか黙殺無返答で、真っ先に告訴意志を認知したユ・ヒョンジョン部長検事はイ・ソンユン・ソウル地検長に報告したかどうかに対する質問に口を閉じた。また他の流出疑惑当事者と目されている共に民主党ジェンダー暴力TF委員長である南仁順(ナム・インスン)議員も、普段は性犯罪被害者と女性人権に対して声を高めていたのとは打って変わって口をにこりともさせない。

沈黙しているからといっていつまでも真実を隠すことはできない。かえってこのように各人が口を閉ざしているおかげで世間の真相究明の声を高めさせ、逆説的により多くの事実が顕になるかもしれない。この政権と非常に近い犯罪者がどうしてそんなにあきれたタイミングで海外逃避を繰り返し、捜査網をくぐり抜けることができたのか、そのような隠密な秘密のことだ。

アン・ヘリ/論説委員