HIROZOU

おっさんの夜明け

金木犀の香り

2021-09-10 10:09:56 | メモリー

朝は4時に家を出てウォーキングする

段々と日の出が遅くなって来て家に帰り着く5時半頃にようやく視界が薄明るくなる

今朝、歩いていると微かに金木犀の匂いが流れて来た

もうそんな季節なんだ

今年は夏という季節になんとなく忘れ物をしたそんな年だった

僕の出た小学校は外便所の道路際に金木犀が植わっていて

便所のきつい臭いを和らげようとしたんだろうけど

それにも増して外便所は臭かった立小便の便器なんかほぼ赤茶けていて

一度教師が硫酸をかけて溶かそうとしていたけどそんな事をしても無駄だった

昔の小学校の便器なんて何所でもそんなもんだっただろう

4年生の時は2階の教室で席が窓際だった

窓の外を見ると隣の畑に肥かつぎのへーたん兄ぃが畑に肥を撒いていた

ほっほほっほ!とリズミカルに肥を担いできては大きな柄杓で肥をすくっては畑に撒く

僕は口をぽかんと開けてずっとへーたん兄ぃの仕事を眺めていた

その時、背後に黒い影が近づいて来て殺気を感じた

「おお!ひろぞう!わりゃわしの授業がちゃんちゃらおかしいて聞けんちゅーのか!おお」

「そんなに肥かつぎが気に入ったんやったら手っとうて来たらどうや!おお!」

上から目線で担任のKが難癖をつけて来た

「何とか言うたらどうや!おお!」

僕はうつむいたまま顔を上げれなかった

その時担任Kの鉄拳が僕の頭に炸裂した

涙がちょちょぎれた

担任Kが追い打ちをかけた

「わりゃ!立ち上がらんかい!立ち上がってくるりと2回ほど回ってそのツラ皆に見せんかい!」

僕は立ち上がって2回ほどくるりと回った顔は床に落としたままだ

同級生達がにやにやとその光景を眺めていた

「ええか!お前は他の子よりだらしが無いんじゃ勉強も出来ん、運動も出来ん、ボケッ!」

きょうびの反社会勢力より汚い言葉で事を締めくくった

僕はことさら担任Kより目の敵にされているわけでは無かった

山本のかーくん?の方が僕より叩かれていた

担任Kが叱り鉄拳を咥えるのはガキ大将格じゃ無いんだ

だらしない子それに弱っちー子

昔の教師が生徒にどんな些細な事で鉄拳を振るまうが生徒から反撃を受ける事はまず無い

それでもガキ大将には鉄拳をひかえる

きょうびのパワハラも皆そんなもんだろう

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