HIROZOU

おっさんの夜明け

乞食な頃

2019-03-15 18:01:14 | メモリー

高校を卒業して大阪に出たんですわ

同い年の聖子ちゃんが全盛期の時

あの聖子ちゃんカットって言うんですか、若い娘が皆あの髪形してました

あの頃、親の家業が景気が良くて大学に行く学費の心配もいらんかったけど

受ける大学、皆すべってしもうて

しょうがないんで梅田の専門学校に入ったんですよ

梅田はそらもう賑やかでしたよ

ナビオ阪急が出来たばかりで東通り商店街にディスコが2~3件ありました。

僕は映画もディスコにも興味が無くて

もっぱらパチンコでした

これはもうもって生まれた性と言うか

性根が腐ってたんですね

ラクして稼ぎたいと

パチンコばかりしてたんで彼女はおろか友達もいなかったですね

アパートは阪急京都線総持寺と言う小さな駅にありました

貧乏くさい文化住宅が立ち並ぶ路地裏でした

家賃が破格で三畳一間8000円でした

初めての一人暮らしで女の子を引っ張り込もうと思うていたんですが

引っ張り込む相手がいなくて

隣の部屋の不細工なネェちゃんが散々男を引っ張り込むんで

往生しました

パチンコで負けが混んでお金が無いもんだから

近所の古新聞を集めてちり紙交換に売るんですわ

それで2~30円かの金を貰って

スーパーでキンツルラーメンを買うんですわ

新聞を拾ってばかりいたら

いつのまにやら周りの貧乏人に

乞食と

陰口を言われました

まだ泥棒をしなかっただけ良かったですよ

暇やったから安威川の土手をよく散歩しました。

まぬけヅラでタバコを咥えて

その頃、女子の体育大学が近くに会って

ジョギングする同世代の彼女達と土手の上ですれ違うんですよ

目標タイムを縮めようと必死に走る彼女たちと

新聞を拾って金に換える乞食な僕と土手の上で交差するんですよ

彼女たちの上下に揺れるTシャツの胸元が眩しかったですね






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