HIROZOU

おっさんの夜明け

20歳の頃2

2016-01-13 18:57:35 | メモリー

東京に出て来て109のバイトを2時間で辞めたあと

ぶらぶらしていたが入学式までまだ日にちがあった

その間、センター街のパチンコ屋に入れあげた

あの頃のパチンコ屋はマイクで煽る店員とかがいて

「はいはい大阪弁のお兄さんまたまたヒット~♪」

とか言うもんやから熱くなってすぐに持ち金が無くなった

東京の無職な男にだまくされなかったが

飯し代にも窮するようになった

(まだ学校も始まっとらんのに)

渋谷の駅からアパートに帰りしなに何気にビルの壁を見たら

弁当屋の求人票が出ていた

時給は忘れたが

「賄付き」とあった

弁当屋もアパートのすぐ近くだった

(こりゃええやん!学校始まるまでここでバイトしよ)

と即決でバイトを決めた

仕事は弁当屋の鍋や器洗いだった

その頃の僕は労働意識が皆無だったので

仕事は手抜きで率先してさぼった

人が見ていないと外でタバコを吸った

一緒に働いていた同じ洗い場の青年がくそ真面目だったので

ほとんど仕事は彼に任した

(ほんま東北の青年はよう働くのぅ~)

と大阪から出て来たばかりのアホは感心した

それでいて賄いが出ると人一倍食った

そんな所を寅さんの映画に出て来る‘タコ社長似,のおっさんがちらっと見ていた

バイトを始めて2~3日が経った頃

その時も洗い場を真面目な青年に任してさぼってタバコを吸っていた

そしたらタコ社長似のおっさんが僕に

「君、仕事いつ辞めるの?」

・・・て聞きよる

このおっさんは本当にこの弁当屋の社長さんだった

始めてここの社長さんに話しかけられた言葉が

「いつ辞めるの」

だった

聞かれた僕は

「今、辞めます。」

って答えた

ほんまロクな奴ちゃ無かったな

(今もそうやけど)

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 貧乏道 | トップ | お先真っ暗 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

メモリー」カテゴリの最新記事