広田寛治のブログ

音楽と社会と歴史と

『ロック・クロニクル 現代史のなかのロックンロール』2章の内容

2012年04月18日 08時56分46秒 | 著書
2月末に発売された『ロック・クロニクル 現代史のなかのロックンロール』(河出書房新社)の内容を少し詳しく紹介します。第2章は「ロックンロールの黄金時代と公民権運動」と題して、1955年7月の映画『暴力教室』の主題歌「ロック・アラウンド・ザ・クロック」の大ヒット(事件6)から1957年8月にロックンロールを骨抜きにしてしまう白人ティーン・アイドルたちをクローズアップしたテレビ番組『アメリカン・バンドスタンド』の放送が始まるまでの11の事件にスポットをあてています。1955年夏に黒人ロックンンロール・ヒーローが次々と登場(事件7)するなか、1955年12月には本格的な公民権運動が始まります(事件8)。そして、1956年4月にエルヴィス・プレスリーの「ハートブレイク・ホテル」が大ブレイク(事件9)し、次々と白人ロックンロール・スターが登場し(事件10)、ロックンロールの最初の黄金時代を迎えるのです。その頃、イギリスでもスキッフル・ブームのなかから、プレスリーに触発されて、のちにビートルズとなるクオリーメンなど、ロックンロールをめざすバンドが登場(事件11)してきます。1957年にアメリカでのプレスリー人気がピークを迎える(事件12)なか、公民権運動も大きなもりあがりを見せはじめ(事件13)、57年5月には初めてアメリカ中の黒人が団結して人種平等を求める「祈りの巡礼」が行なわれるのです。リバプールでジョンとポールが出会い、ビートルズの歴史が始まる(事件15)のも、まさにそうした時代の流れのなかでのできごとでした。


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