2011年|台湾
◆おススメ度
★★☆☆☆
◆キャスト
・ヴァネス・ウー
・リン・ホン
・ナー・ウェイシュン
◆あらすじ
幼い頃、貧しい暮らしに耐えられなくなった母親に捨てられ、孤児院で育ったヒロインのリン・チュマンは、金持ちと結婚するのが夢の拝金主義の台湾トップモデル。
撮影のためにパリに滞在中、恋人のワン会長がチュマンの元を訪れ、婚約をする。ある日、チュマンはベッドで眠る中年の醜いワン会長に嫌気が差し、夜中に抜け出しバーに行く。そこでバイオリンを弾く青年に出会い、雰囲気に流されキスをする。
後日、バイオリンの青年がお金持ちのウィリアム・ノーマンだと知ったチュマンは、彼に近づくが、実はその青年はウィリアム・ノーマンの影武者として雇われたパリの音楽院に通う貧しい台湾留学生のツァイ・ジアハオだった。そうとも知らず、ウィリアムとの距離を縮めるチュマンは、ある日、ウィリアムの誘拐現場に遭遇してしまう。怪しい車に連れ去られたウィリアムを助けようと追いかけたチュマンだったが、事件解決をきっかけにウィリアムの正体を知るとともに、婚約中だったワン会長にも浮気がバレ、またその様子が台湾でも報道されたことにより、一夜にして金持ちの婚約者とトップモデルの地位を失ってしまう。
一方本物の愛を手に入れたと思っていたジアハオは、自分がお金持ちではないことを知った途端に離れていったチュマンに失望する。またワン会長にパリ音楽院に通報されたことにより音楽院を退学処分となる。
それぞれ、失意の元台湾に戻った二人は、ジアハオの姉が自宅に隣接する市場一角を改装して貸し出したことがきっかけで再会する。二人は市場の人たちの情に触れ、少しずつ距離を縮めていく。そんなある日、チュマンの元に、次のターゲット(恋人候補)の情報が舞い込み、ジアハオは、不本意ながらもその計画に協力する羽目になってしまう。ジアハオの協力が功を奏し、チュマンはイェン・カイミンに近づくことに成功する。
チュマンはカイミンに朝南市場の立ち退きに協力してほしいと依頼され、スパイとして立ち回る。その一方で、窮地に立たされた朝南市場を救うために市場の改装によるイメージアップと野菜をテーマにしたファッションショーを陰で提案し協力。取材メディアの力もあって、朝南市場は立ち退きをまぬかれることになる。
一方で、そんなチュマンの行為を知りつつもイェン・カイミンは少しずつチュマンに心惹かれ、「君を逃したくない」と告白する。
朝南市場でのチュマンの送別会の日、ジアハオはチュマンに想いを伝えるが、「貧乏人より富豪が好きだ」と相手にしてもらえないまま、チュマンはカイミンが用意した高級マンションへ引っ越しをしてしまう。
イェン・カイミンと交際を始めたチュマンだが、カイミンの仕事が忙しく、プレゼントはたくさん届くが、なかなか会えない生活だった。チュマンの誕生日に久しぶりにカイミンと食事をするも、仕事の呼び出しで一人置き去りにされてしまうチュマン。そんな様子を目撃したジアハオは、チュマンを海へと連れ出す。そうして二人は海へと潜り、1年に1度だけという珍しいサンゴの産卵に遭遇する。チュマンを諦めきれないジアハオは、もう一度チュマンに告白しキスをするが、セレブ生活を捨てられないチュマンは、撮られることを気にして怒って帰ってしまう。
チュマンの誕生日にジアハオと会ってキスしていたことを報告されたカイミンは、チュマンの心が自分にないことを知ってジアハオに嫉妬する。ジアハオの腕を一生使えなくすることも可能なのだと脅されたチュマンは、ジアハオとは何も関係ないことを証明するために、ジアハオと二人で話をし、プレゼントだと言って腕時計をつけてあげるが、カイミンがそばに来た後で、その時計をジアハオが盗んだと言い出す。
何も知らないジアハオは、訳も分からずチュマンに陥れられたことにショックを受けるが、それをきっかけに次第にチュマンを憎むようになる。
カイミンとの交際を続けるも、ジアハオが気になるチュマン。ジアハオが尊敬する世界的バイオリニスト、ユージンが台湾に来ると聞いてカイミンの制止も聞かず、嘘をついてホテルにいるユージンにジアハオを売り込みに行こうとする。しかし、ジアハオに嫉妬し、チュマンの心を掴めないと知ったカイミンは、美女好きのユージンに、裏で、夜の相手としてチュマンを紹介するとしてチュマンを罠にハメる。
何も知らずにユージンに会いに行くチュマンだが、そういう目でしかチュマンを見てくれないユージン。そこに、ジアハオの幼馴染でユージンの付き人をするイーシェンもまた、ユージンにジアハオを合わせようと連れて来たために、鉢合わせてしまう。
チュマンがイェン・カイミンのために体を使ってユージンの機嫌を取ろうとホテルに来たと誤解するジアハオ。
また、そこにはカイミンがあらかじめ呼んでいた記者たちもおり、チュマンはユージンとカイミンを天秤にかけた女として報道され、当然カイミンとも破局してしまう。
一方、ジアハオはある人物に才能を見込まれ、何もかもを忘れパリに行く決心をする。
自分の気持ちにようやく気付いたチュマンは、出発しようとするジアハオに自分の気持ちを伝えに行くが、チュマンを誤解したままのジアハオはチュマンを冷たく突き放す。
2年後、ジアハオは、バイオリニストジャスティンとして有名になり、帰国する。ジアハオの幼馴染で何年も彼に想いを寄せていたイーシェンは、ジアハオのマネージャとなり、公私ともにジアハオのパートナーとなっていた。
三流モデルとしてどん底生活をしていたチュマンは、ジアハオの帰国を知り、どうにかしてジアハオの誤解を解こうと接触を試みるが、うまくいかない。
親友のピーターの協力で、モデルのサシャの付き人としてシャスティンのPV撮影に参加するチュマン。そこでもジアハオと会話する機会を伺うが、なかなかうまくいかない。そんな中、サシャのスタントをする予定だったスタッフが来れなくなり、代役を申し出るチュマンだったが、初めてのスタントをうまくできるハズもなく、痛々しいチュマンを見ていられなくなったジアハオは撮影を終了させてしまう。
ジアハオの親友でジャスティンのPV撮影監督のキャメロンは、愛し合う切ない二人をテーマにした撮影素材を見ながら、演者であるサシャとジャスティンを見てどうしても納得がいかないでいた。そうしてTVの生放送で初披露されたジャスティンのプPVには、なんと、切ない表情でお互いを気にしあうジアハオとチュマンの愛の様子が映し出されていた。
それに怒ったジャスティンは、イーシェンのことを気遣い、その場でイーシェンにプロポーズする。
テレビで放送されたPVを見ていたチュマンは、ジアハオに会いに行く。そこで、再度ジアハオに気持ちを伝えるも、きっぱりと別れを告げられてしまう。
生きる気力を失ったチュマンは、ある橋の上で川に飛び込もうとするが、そばで同じように橋の欄干に登ろうとする一人の老人を助けようとする。
チュマンが助けようとしていた老人は、KEGグループの会長で世界的富豪のゲン・タッキーだった。
会長に気に入られたチュマンは、妻を亡くし、寂しく生きていた会長のそばで世話をする、特別秘書となり、憧れだったセレブ生活を取り戻す。
そうした流れでチュマンはゲン会長と正式に交際することになる。
会長と一緒に生活し、畑仕事や読書、絵を描くといった今までなかった経験をし、だんだんとその楽しみを覚えていくチュマンだったが、同時に、自由に遊びに出かけられないことに窮屈さも感じていた。
ある日、会長が長期出張で外出中に、飲みに出かけたチュマンは、そこで一人で飲みに来たジアハオにばったり会ってしまう。
結婚を目前に控えているはずのジアハオが、公開プロポーズの翌日にイーシェンが出て行って帰ってこないことで落ち込んでいる様子に戸惑うチュマン。
するとそこで、堂々と他の女と浮気するサシャの婚約者とそれを諫めるサシャの義母で自分の実の母親の姿を目撃してしまう。母親は、サシャの婚約者と言い争いになり、突き飛ばされ倒れたまま意識を失ってしまう。その場に居合わせたチュマンとジアハオは、母親を病院に搬送し、サシャに連絡する。
母親が倒れた原因が急性肝不全で、48時間以内に肝臓移植しないと助からないことを聞いてしまうチュマンとジアハオ。
親族には血のつながりがないと絶望するサシャ。チュマンは、サシャに内緒で自分がドナーになることを決意する。
ドナーになることは、生体肝移植中に命を落とす危険も、移植が無事成功しても後遺症が残る可能性もあるということに不安を感じるチュマン。そんなチュマンをそばで励まし、移植手術後も献身的に看病するジアハオ。そうして、二人はまだ自分がそれぞれお互いを想っていることを再認識する。
そんな中、ゲン会長が出張から戻り、チュマンにプロポーズする。事前に、チュマンの幸せのために応援してほしいと頼まれていたジアハオは、二人の結婚を祝うふりをしてしまう。そんなジアハオの言葉に傷ついたチュマンは、ゲン会長のプロポーズを受け、二人は結婚することに。
会長職引退に向け忙しいゲン会長に代わり、結婚式の準備のサポートを任されたジアハオは、チュマンのそばでチュマンへの想いを募らせていく。一方のチュマンも、ゲン会長に亡くなった妻の名前に改名するよう言われ、セレブ生活を手に入れる代わりに自分を失くしてしまうことに葛藤を抱きながらも、結婚式の準備は着々と進んでいく
そうして迎えた結婚式当日、式に参列しようとしていたジアハオは、イーシェンに連れ出され、2年前のユージンとの事件が誤解だったことを伝えられる。チュマンはあの日、何も持っていなかった貧しい自分を選んだために誤解を受け、何もかもを失ってしまったこと、それなのに自分はチュマンを信じられずチュマンを置き去りにしたことを知り、深く後悔する。
急ぎ式場に向かうジアハオは、耐えきれずに式場から逃げてきたチュマンと思い出の公園で再会する。
そこで、ジアハオはチュマンへの愛する想いを伝え、二人で生きていくことを誓いあう。
チュマンのアパートで暮らし始めた二人だったが、チュマンが式を放棄したことで激怒したゲン会長は、ジアハオが仕事ができなくなるよう手をまわしてしまう。それでも、自分が働けば問題ないし、二人でいられればそれで幸せだと思うチュマンと、自分のせいでチュマンに苦労を強いていることにストレスを感じてしまうジアハオとの間でだんだんと溝ができてしまう。
そんなとき、チュマンは栄養不足と過労がたたり、倒れてしまう。
チュマンが倒れたことを聞きつけ、病院に駆けつけたゲン会長は、こんなことでチュマンを幸せにできるのかとジアハオを一喝する。
そして、ジアハオと別れることを条件に何もかも水に流すと言って、チュマンに再度結婚を申し出るが、しかし、チュマンは辛いことがあったとしても「自分が愛する人と一緒に苦労していきたい」と会長の申し出をきっぱりと断る。
チュマンのその言葉を聞き、ジアハオはその場でチュマンにプロポーズをし、チュアンは快諾。
その様子を見たゲン会長と会長秘書のモスは拍手をして喜ぶ。実は、2年前のジアハオへのパリ留学への支援からチュマンのゲン会長との出会いから二人への試練まで、亡くなったゲン会長の妻の遺言によるものだった。
ゲン会長の亡き妻シャオフェイは、亡くなる直前ゲン会長とパリに旅行にでかけ、そこでチュマンとジアハオに出会っていた。初々しい恋人同士に見えたチュマンとジアハオに幸せになってほしいと夢を託し、二人の行く末を見守るようゲン会長にお願いしていたとのこと。二人は、その試練に無事合格したとのことだった。
◆感想
「王女未央」に拓跋余(南安王)役で出てたヴァネス・ウーがちょっと気になって見てみた作品。
とりえず、「王女未央」で私の中で悪いイメージのついてたヴァネス・ウーの好感度は上がりました。
ヴァネス・ウー、全然知らなかったけど、F4の人だったんだね。F4自体は、名前と結成された経緯は知ってたけど、実際そのアイドル4人が誰なのかっていうのは全く知らなかったので・・・。ヴァネス・ウーについては、画像検索するとかなりの玉石混交といいますか、めっちゃカッコよく見える時もあれば、うーん、って感じのも。ドラマでもそうで、まぁ、よく言えば、お金もく甲斐性もない貧相な青年をうまく表現できているのかな?そこはキムタクと違って、リアリティを求めてるんだってことにしときます。メガネフェチなので、メガネかけてるとちょっとカッコよく見えます。あと、顔の骨格のせいかちょっとロンブーの淳に似ている気がする・・・。
ヴァネス・ウーの公称身長が180cmってなってるんだけど、このドラマ見ると全然そんな身長あるように見えなくて、なんでだろうと調べたら、チュマン役の女優リン・ホンさんという方の身長がなんと179cmで、そのせいだってことが分かりました。
とりあえず、ラストのオチは「はぁ?」って感じでしたが、(ゲン会長が実はチュマンのお父さん方のおじいちゃんとかいうオチも予想してドキドキしてたのに)まー、最後まで見てみればまぁまぁ面白かったかな。ただ、ちょっと長すぎるなと・・・。ジアハオの親友のキャメロンの個人的なエピソードなんてほぼ皆無に近いんだから、イーシェンの後半の失踪エピソード、必要だったの?って感じ。イーシェンの相手役の人をスポンサーか誰かが大人の事情でねじ込んで無理に作ったエピソードなんじゃないか疑っちゃうくらい・・。
邦題は「王子様の条件」ってタイトルでキレイな感じでまとめてるけど、ドラマ1話の中に何度か出てくるCMのタイミングっぽい扉カット?的なやつに「拝金女王」ってロゴが出てくるので、ああ、原題はコレなんだなと。ちょっとそそられないタイトルだよねー。「王子様の条件」にして正解かも。裏を返せば同じ意味なんだけどね。
台湾ドラマって、そんなに数見てないからもしかしたら一部だけなのかもしれないけど、(ほんとは日本の少女漫画原作のドラマも多いし)ドラマの主題がちょっと教訓じみていて最後まで見るのが疲れます。(途中、色んなドラマに浮気して、全部見るのにけっこう時間がかかった・・・。)
中国ドラマが、愛のために二人でいろんな困難を乗り越えなんとかハッピーエンド、みたいなのが多いのに対し、主人公がいろんな経験を積んで、最後改心する、みたいなストーリーが多くない?なので、ほんとに話の展開が面白いか、よっぽど演者が好きじゃないと最後まで見れない・・・。でも、台湾ではそういうのがウケるのかな?それこそ「拝金女王」っていうタイトル付けちゃうあたりとか。
最近、ちょっと中国ドラマの中国語と台湾ドラマの中国語を聞き分けられるようになってきた。確かに中国ドラマは吹替なだけあって、耳障りがいい。台湾ドラマの中国語はちょっとザラついた感じ?でも台湾の方が、日常の言葉に英語とか日本語をフツウに取り入れて話しているのね。
あ、あと、韓国、中国、台湾ドラマって、本気か?って思うほどベッドシーンがないというか、結婚するまで貞節を守る、そうでなくても当て馬的な登場人物に体を汚されない、ましてや雑魚キャラなんて・・・って感じだったのに、このドラマのヒロインは(まあ、そういうところが拝金女王と言われてスキャンダルで干される原因なのかもだけど)今までの定説を覆すほどのビッチぶりでちょっとだけ驚きました。
それから、CM明けカットみたいなので、ジアハオとチュマンがパリっぽいところで幸せそうにダンスをするシーンがちょいちょい流れていて、きっと最後ハッピーエンドでこういうシーンが出てくるんだろうなーって思ってたら、スタッフロールの裏でそのシーンがさらっと流れて終わってしまったのが残念だった。そのシーンが可愛くて好きだったのに・・・。
このドラマに関しては、だいたいそんな感じです。
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