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テレビっ子のひとり突っ込み

『同居人は名探偵~僕らの恋は迷宮入り~』感想・紹介

2022-08-28 23:59:35 | 中国ドラマ

2019年 中国

◆おススメ度
★★☆☆☆

◆キャスト
路垚(ルーヤオ):フー・イーティエン
喬楚生(チアオ・チューション):チャン・ユンロン
白幼寧(バイ・ヨウニン):シアオ・イエン
ドゥ・ユーチェン



◆感想

一言で言うと、中国版「ガリレオ」、みたいなもの?

中国で「名探偵コナン」や「ガリレオ」がめっちゃ流行ってたって聞いてから、どうもそれ系のドラマが増えたような気が
する。

このドラマは分かりやすくその典型な感じ?
(ちなみに、ガオ・ウェイグァンが出てる「ミステリー IN 上海 Miss Sの探偵ファイル」も同じ傾向でした。)


このドラマの見所ポイントの1つは、「ツンデレ王子のシンデレラ」、「GO!GO!シンデレラは片想い」で無口でクールな男子
を演じていたフー・イーティエンがめちゃめちゃしゃべりまくるところにあります。しゃべりまくるどころか機嫌が良いと
踊ったりなんかしちゃいます。

前出の2つのドラマみた後にこのドラマみると、すごーく違和感を感じますが、でも大丈夫。このドラマ、36話もあるので、
10話くらいまでくるとだいぶ慣れます。(その前に挫折パターンもありそうですが・・・。)


それから、主人公のルーヤオが、なんだかんだ王子様設定。実はいいとこのボンボンで、イギリスに留学してケンブリッジ
大学で数学と医学を学び、精通している。(なので、死体の状態だの、科学的な現象だの、薬にも詳しかったりする。)
そんな出自の彼が、訳あって実家とは決別し、家出のような状態で生活しながら、警察顧問ていう肩書で難事件をどんどん
解決していく。

で、意外にも料理好きで料理が得意。さらに、骨董品にも精通していたり、留学してたから当たり前っちゃ当たり前ですが
英語も堪能だしパリにも行ったりしてたのでフランス語もできる、なんてスーパー王子様要素がどんどん増えていきますが、
ケンカはからっきしでけっこうヘタレだったり、殺人現場で骨董品をくすねちゃったりとか、わざと人間味のある設定も
加えて親しみやすさも醸してます。


ストーリーはコナン形式(それこそ日本の刑事ドラマみたいな感じ)で進むので、あってないようなものなんですが・・・
一応ストーリー紹介。

舞台は1925年の上海租界。

◇◇

主人公の路垚(ルーヤオ)(フー・イーティエン演)は、サスーン銀行の株取引マネージャ。

ある晩路垚(ルーヤオ)の取引相手だった顧客が、自宅新居のパーティ会場のトイレで何者かによって殺されてしまいます。
路垚は被害者と直前に揉めていたという理由から殺人事件の容疑者として捕まり、上海租界の中央警察局の巡査部長である
喬楚生(チアオ・チューション)から取り調べを受けることに。



そこに、喬楚生にとって厄介な客、新聞記者である白幼寧(バイ・ヨウニン)が来て騒ぎ立て、喬楚生はしぶしぶ取り調べ
に同席させます。

それが路垚にとっては好機となり、路垚は白幼寧の指のペンダコやインクの汚れなどから彼女がタブロイド紙の記者である
こと、喬楚生が新品で高価な時計を見せつけるように身に着けていることから、最近昇進したばかりで若い上司に部下が
ついてこないため威厳を見せようとしていること、記者である白幼寧の同席を断り切れずに許していることから彼女の身内
に喬楚生にとって頭が上がらないようなボス的存在の人がいることなどを次々と言い当てます。

(実際に、白幼寧の父親は上海で幅を利かせるヤクザの親分で、喬楚生はその右腕。親分の手回しで上海租界の中央警察局の
巡査部長に就任し、今回が彼の初の事件となっていた。)

これがきっかけで、自身の初の事件を解決したい喬楚生と、自身に掛けられた濡れ衣を晴らしたい路垚と、二人の利害が
一致。

こうして、路垚が事件の捜査への協力に乗り出すことで物語が始まっていきます。


あんまり中国の歴史に詳しくないんですが、このドラマは1925年の中華民国が舞台で、この頃は中国各地を世界各国が
半植民地化しようとしていた頃らしく、アヘン戦争後に色々あって中国が外国と不平等条約を結ばされた結果、「租界」
という外国人居留地が各地にできたらしく、このお話はその中でも上海のイギリス租界界隈でのお話みたいです。

(ちなみに、当時の中国は日本とはあまり関係が良くない時期のよう。)

そんな時代背景と土地柄をうまく設定に当てこめた感じで、色んな奇怪な事件が起こり、最初は不可解な事故として処理
されそうになるも、警察顧問という立場になった路垚が次々と医学、薬学、化学といった知識を応用して殺人事件である
とし、さらにそこから軽快に事件を解決していきます。(この辺がちょっとガリレオ臭のする部分。)



ちなみに、最初の事件でサスーン銀行をクビになった路垚は、借りてるアパートメントの家賃が払えなくなって困って
いるところに、記者として事件に関わったヤクザの娘で家出中の白幼寧(バイ・ヨウニン)が勝手に家賃を肩代わりする
作戦で転がり込んできます。
(なぜ、ここにわざわざ転がり込んできたのか意味不明。最初から路垚のことが好きだったのか、ただただ世間知らずな
お嬢様で、家出するほど威勢はいいが一人暮らしするほどの度胸はなくなんとか知っている人の側にいようと思ったのか。)

二人は事あるごとにくだらないことでケンカをする毎日。

一応サブタイトルに「僕らの恋は迷宮入り」とあるので、どっかで恋愛ドラマ的雰囲気になっていくのかなーとは思ってた
けど、なんかそういうのがほぼない(と私が思い込みたかっただけなのか?)感じで話が進んでいくんですが、30話付近に
なってきてようやく、二人に甘い雰囲気が漂ってきます。



けど、どっちかっていうとメインは路垚と一緒に事件解決に臨む喬楚生のバディって感じで、途中ひょっとしてBL展開?
っていう空気を醸し出したりもしてます。





で、まー、日本語のタイトルなのでそこまで深読みしても意味ないかもですが、

「同居人は名探偵」って、名探偵はどう考えても路垚であることは一目瞭然なので、白幼寧目線なんですが、よくみると
サブタイトルは「僕らの恋は迷宮入り」ってなっていて、え?"僕"?ってことは男目線?さらに迷宮入りって解決しない
ってことなので、これ実はサブタイトルは喬楚生目線な話で、意外に三角関係だったの???って思っちゃったりもしたん
ですが、深読みしすぎ???



なんかいつも喬楚生が二人の家にやってきて夕飯一緒に食べようって時に二人のケンカが始まって、そのケンカしてる
様子が仲良さそうでいたたまれない感じとも取れるし、うるさくて巻き込まれたくないって感じであきれた、っていう
どっちとも取れるような感じで喬楚生が何も言わずに帰っていくっていうお決まりのパターンもあったり。

後は、事件には殺された方がどう考えても悪人で、事件解決することによってこれまでずーっと耐えてきた善良な人々が
殺人犯として暴かれたり、時には路垚の知人が犯人だったりと、事件解決するも人としての後味の悪さを味わったりして、
そこは仲間由紀恵と阿部寛の「トリック」的な雰囲気も味わえたりします。


ただねー、このドラマ2つ難点が。


まず一つ。ヒロイン(?)の白幼寧ですよ。彼女には日本人からみて嫌いな中国人女性像の典型、理不尽でヒステリック、
暴力的で意味不明な自己中主張をするっていう、そんな要素が詰まっている。

その上、演じているのがシャオ・イエン。「新・白蛇伝 ~千年一度の恋~」で青大将の役、「オオカミ君主とヒツジ女王」
でバイ・ルーの親友役やってた女優さん。

で、この人の顔もちょっと好きになれない。
なので、もうほんと彼女がストレスで仕方ない。
最初から恋愛雰囲気漂う作品だったら間違いなく挫折してたと思います。

さらに、ちょっと調べたら、シャオ・ジャンと兄妹説が浮上していて、けど、根も葉もない噂だっていうハナシでした。
(かなーり昔、90年代にhydeと吉川ひなのが兄妹かも?って噂されてたみたいなもの?まだまだ純真な少女(?)だった私は
ちょっとだけ信じてました・・・)


それからねー、話が進むにつれ、路垚のバックボーンがちょっとずつ見えてきて、さらに路垚側の家族が路垚が上海でヤクザ
と関りがあったり、ちょっと右翼的な立場の家族にとって、国の機関で働いていない路垚の状況をよく思っていないっていう
ことがあって、路垚に薬を盛って袋に入れて拉致しようとしたりって、けっこう怖いことします。

そこまでして、息子を思い通りにしようという父親。
そして、手段を選ばない姉と、なんか要職に就いていて権力があるらしい二人の兄・・・っていうちょっと怪しい雰囲気の
家族との対立が後半目立ってきて、結局ここが、最初謎だった主人公路垚のこのドラマの話の裏のお話、って感じなのかなー
って思ってたのに、怪しい雰囲気を煽るだけ煽って、そうでもない、みたいな。

なんか、いっこいっこの事件は興味深いんだけど、全体としての纏まりに欠けるっていうような作品でした。

「GO!GO!王子様は片想い」のヒロインのリー・イートン、むしろこっちのドラマのヒロインに彼女を使ってくれたらもう
ちょい楽しく見れたかもなー。


あ、ちなみに、喬楚生役のチャン・ユンロンは、「私のキライな翻訳官」でホアン・シュアンの親友のボンボン役やってる
俳優さん。(「夢幻の桃花」にもちょーっとだけ出てしたが。)

「私のキライな・・」の時よりなかなか骨のある青年役です。



日本の刑事ものドラマと一緒で、事件ごとにちょっと見たことあるっていうような人が出てきたりもしますが、ドゥ・ユーチェン
以外忘れちゃいました。

似たような時代背景のお話、「ミステリー IN 上海 Miss Sの探偵ファイル」の方が面白かったかなー。
(まー、どっちも好みのイケメンは出てこないんだけども・・・。)

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2 コメント

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Unknown (chorus-kazeアッコ)
2022-08-29 12:05:54
こんにちは〜
いつもながらmisoさんの語り口に
引き込まれたり笑ったり。
主人公の男性のこのお顔立ちが私にはダメ。
「ツンデレ王子のシンデレラ」だったか
この顔見てるとテンション下がり途中で挫折しました。
「私のキライな翻訳官」のホアン・シュアンの
親友だという俳優さん、お顔見たことあるけど
出てたんですね、、、
「永遠の桃花三生三世」マークチャオ(夜華)の
ちょっちおとぼけな叔父役の俳優さんが
「私の、、、」で違ったキャラで出てきたのは覚えてますが。
観る人によって印象が違うので記憶に残る残らないは
ありますよね。
返信する
>chorus-kaze(アッコ)さん (miso)
2022-08-30 01:30:23
こんばんは。コメントありがとうございます。

>主人公の男性のこのお顔立ちが私にはダメ。
そういうのありますよねー。
私は好きでも嫌いでもないですが、「ツンデレ王子のシンデレラ」は挫折しかけて、
でも「GO!GO!シンデレラは片想い」にめっちゃハマって、出演者はみんな仲間、
って感じでけっこうみんな好きになったのでその勢いで「ツンデレ王子のシンデレラ」は見ました。

でも、ほんとサブキャラは特に出演作によって同じ人なのか分からないですよねー。。。
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