◆おススメ度
★★★★☆
◆キャスト
曲檀児(きょく・たんじ)/曲小檀(きょく・しょうたん):リャン・ジェイ
墨連城(ぼく・れんじょう):シン・ジャオリン
墨奕懐(ぼく・えきかい):ワン・ルイチャン
◆感想・概要紹介
ヒロインの曲小檀(きょく・しょうたん)が、架空の旧時代へタイムスリップし、曲檀児(きょく・たんじ)という自分とそっくりな容姿を持つ女性に憑依して、その世界での
婚姻相手墨連城(ぼく・れんじょう)と政略結婚としての結婚生活を送りながら、ときどき心が入れ替わってしまう元の人格曲檀児(きょく・たんじ)と檀児の元恋人である
墨奕懐(ぼく・えきかい)とおかしな三角関係に翻弄されるっていうファンタジー・ラブ史劇です。
まず、現代の中国で不動産屋の営業をやっている曲小檀が何者かに追われ、逃げ込んだ路地裏にあった古い空き家でホコリを被った古い寝台に刻まれた文字を読んでしまった
ことで、東岳国という古代中国に似た架空の国にタイムスリップしてしまいます。
東岳国には、第一皇子と恋仲であった曲檀児(きょく・たんじ)という小檀にそっくりな女性がおり、第一王子墨奕懐(ぼく・えきかい)が檀児の姉と結婚したことで失恋し、
池に身を投げて自殺未遂するという出来事がありました。そして、なぜかその檀児の体に小檀が転生してしまいます。
(で、物語を楽しむ前に知っておいた方がいいのが、この作品、ちょっとこれまでになかったセオリーとは違う作品にしたかったのかけっこう期待を裏切られるような場面とか
複雑な設定と伏線がたくさんあります。)
通常、主人公がヒロインに一目惚れしちゃう高いところから落ちてくるヒロインをたまたま下にいた主人公が抱き留めちゃうようなヒロインと連城の出会いシーンもそう
なんですが・・・(連城は冷ややかに塀の上から落ちる小檀を見てるだけ、小檀は無様に落下するっていうね。ちょっと肩透かし的シーンです。)
ここでフツウの転生物と違うのが、転生先の曲檀児もまだその体の中にいるということ。毎日起きるたびに檀児だったり小檀だったりします。
そして、小檀は自分の置かれている状況を伺いつつ元の世界に戻る方法を考えながら親に決められた相手、第八皇子墨連城(ぼく・れんじょう)に嫁ぎます。連城は、檀児が
自分の兄である奕懐の恋人だったことを知っているため、檀児が奕懐の間者ではないかと警戒しながら結婚生活をスタートします。そんなことも知らない小檀は、自分に優しく
ない連城になかなか心を許せないし、離縁するなりなんなりしてどうにか家を抜け出し元の世界に帰れるよう画策する毎日。
しかし、自由奔放でかつ意外と信念を持って他人に接する小檀と生活するうちに、連城は小檀を好きになっていきます。小檀も初めは冷たかった連城に助けられたり優しく
されたりするうちにまんざらでもなくなっていきます。
しかし、最初の面倒な設定がここで発動。ときどき小檀と入れ替わって目覚める檀児は、奕懐が好きなまま。自分の身も顧みず奕懐の役に立とうと自らスパイのような行動
をしてしまいます。そんな事情も知らない連城は、ある時奕懐に会いに行った檀児を見て裏切られたと激怒。
それを知った小檀は、連城に必死で真相を話そうとしますが連城は聞く耳を持たず。
悲嘆に暮れた小檀は、連城府の池のほとりで気分転換をしてる間に何者かに池に突き落とされ、意識を失います。
呼吸をしていない小檀を見て取り乱す連城。息をしていないのですでに手遅れだという医者を切りつける勢い。とそこに謎の老人が現れ、連城に自分の命を犠牲にしてでも
小檀を助けたいかと確認し、怪しい術を施して小檀を生き返らせるのですが・・・。
◇◆
このドラマ、中国ドラマとしては「千年のシンデレラ」の次に見たドラマで私にとっては2作目の中国ドラマでした。(香港映画的なやつとかは昔見たことありましたが。)
なので、時代劇っぽい中国ドラマはこれが初めてだったワケで・・・。ちょっと色々衝撃的でした。(「千年のシンデレラ」にも過去の回想としてちょっとだけ古い時代の
部分も出ては来てましたが。)
まー、ほんとは架空の国と時代のお話なので、時代劇ではないんですけどね。あんまりそういうこと考えずに見たので、色々衝撃的なところとツッコミどころがあって
驚きの連続。今となっては「あるある」だって分かってるんですが。
まず、ちょっと鍛えた高貴な人たちは半仙人化してるのか、軽く宙を飛べるし仙術なのか気功的なものなのか手から波動を出すことができて人を吹っ飛ばすことができる
っていう・・・。
で、ちょっとお腹辺りにダメージを受けるとすぐ血を吐いちゃうんだけどメインキャラは鍛えてるのかなかなか死なない。
(この辺、「霜花の姫」とか「永遠の桃花」とか順に見ていくとだんだん慣れるし、最初は意味が分からなかったこともちょっと説明的な設定が出てきたりして次第にあー、
そういうことかって分かるようになってきます。)
さらに、このドラマってばただのタイムスリップして時空を超えた愛、みたいな話で終わらずなんかずーっと仮面ライダーの敵役感のあるキャラがついてきていて、皇位
継承争いに加えて謎の怪人たちとの争いまで出てきちゃいます。
で、実は小檀だけでなく連城もまた玄霊大陸とかって違う次元の国の人の転生者だったり・・・っていうね。しかもそっちの国にはもう一人小檀そっくりの人がいて、
なかなか話の全容を理解するのが難しい壮大なスケールのお話でした。(というか、「寵妃の秘密2」果ては3に続くとか・・・)
ただ、連城役のシン・ジャオリン、塀を乗り越える小檀との初めての出会いシーンで、この人が今回このドラマのヒロインの相手役なのか?とちょっと不安を覚えましたが、
回を重ねるごとに、(というか、小檀の恋心が育っていくのと一緒に、かな?)どんどん好きになってハマっちゃいました。
好きなシーンは何回もリピートしちゃったりと、けっこうハマったドラマです。
このツッコミどころ満載なドラマさえクリアしちゃえば、もうどんなドラマだって怖くない!
なかなかおススメな作品です。