goo blog サービス終了のお知らせ 

教室の窓から経営学が見える

地域経済を元気にするためのヒントを、人との出会いと経営学の2つの視点から考えるブログです。

エピローグ ~吉田屋、その後~

2009年09月02日 | 歴史に学ぶ
江戸時代前期に加賀の地に現れ、50年間にわたって多くの名品を世に送り出したものの、忽然と歴史の舞台から姿を消してしまった九谷焼。古九谷とよばれる芸術性の高いこの磁器を、加賀の故地で蘇らせることに人生最後の夢をかけた吉田屋伝右衛門。地位も名誉も財産もありながら、72歳からその困難な次行に挑戦した彼の軌跡を、前編から中編、後編と3回にわたって見てきました。今回は、古九谷の再興に成功しながらも、次々と不運に見舞われて没落していった吉田屋の、その後の姿を追ってみます。(今回はじめてお読みになる方は、どうぞ8/28の前編からご覧ください) . . . 本文を読む
コメント

吉田屋伝右衛門 ~古九谷再興・72歳からの挑戦!(後編)~

2009年09月01日 | 歴史に学ぶ
大聖寺藩の藩営事業(公営プロジェクト)として江戸時代前期に起こった九谷焼(古九谷)。前編では、その九谷焼プロジェクトが突如歴史の表舞台から姿を消してしまった原因について、石川県九谷焼美術館副館長の中矢進一先生の講演をもとに、現代の経営学的視点から考えてみました。前回の中編では、72歳にしてその古九谷を復興することを志し、私財をなげうってプロジェクトを進めた人物・吉田屋伝右衛門が登場した背景について、みてみました。そして、いよいよ今回は最終回。古九谷焼再興にかけた吉田屋伝右衛門の経営戦略と成功要因について、中矢先生のご指摘を踏まえて経営学的な分析を試みてみます。(今回はじめてお読みになる方は、続き物ですので、どうぞ8/28の前編からごらんください) . . . 本文を読む
コメント

吉田屋伝右衛門 ~古九谷再興・72歳からの挑戦!(中編)~

2009年08月29日 | 歴史に学ぶ
大聖寺藩の藩営事業(公営プロジェクト)として江戸時代前期に起こった九谷焼(古九谷)。前回は、その九谷焼プロジェクトが突如歴史の表舞台から姿を消してしまった原因について、石川県九谷焼美術館副館長の中矢進一先生の講演をもとに、現代の経営学的視点から考えてみました。今回は、72歳にしてその古九谷を復興することを志し、私財をなげうってプロジェクトを進めた人物・吉田屋伝右衛門さん登場の背景について、中矢先生のお話をもとに考えてみます。(今回はじめてお読みになる方は、どうぞ8/28の前回分からご覧ください) . . . 本文を読む
コメント

吉田屋伝右衛門 ~古九谷再興・72歳からの挑戦!(前編)~

2009年08月28日 | 歴史に学ぶ
素晴らしい人物に出会いました。といっても、実際にお会いしたわけではありません。ある講演の中で出会った人物です。その人の名は、「吉田屋伝右衛門」。お恥ずかしい話ですが、加賀市に生まれ育ち現在も加賀市に住んでいながら、その人については通り一遍の知識を持っていただけでした。しかし、その熱い人生を学ぶ機会に恵まれて、はじめてその人の偉大さを痛感したのです。今回はその「吉田屋伝右衛門」さんをご紹介するまえに、伝右衛門さん登場以前のお話を中心にいたします。 . . . 本文を読む
コメント

武士と経営者

2009年08月08日 | 歴史に学ぶ
2005年に北陸先端科学技術大学の「いしかわMOT(技術経営)スクール」を卒業された一期生の方々で『やるぞ君通信』と名付けたメールマガジンを発信しておられます。その仕掛け人は、このブログでも何度かご紹介している(株)朝日電機製作所の砂崎さん。ちょっと遅れて発足した私たち「かが元気塾」(一期生)のメールマガジン『かが元気通信』のオブザーバーとして、いろんなアドバイスもいただいている人です。 その砂崎さんが『やるぞ君通信』に「座右の銘」という題で、地縁血縁がない中で「一生懸命」道を切り開いてこられたお祖父様、ご両親や伯父様のことを書かれていました。ご本人の了解をいただいて、このブログでもご紹介させていただきます。そして砂崎さんのお話から、「武士」的な存在としての経営者を考えてみたいと思います。 . . . 本文を読む
コメント (2)

聖徳太子に学ぶ「経営革新」

2009年06月15日 | 歴史に学ぶ
4/2のブログでは、「4画面思考による上杉鷹山の改革分析」というテーマで、江戸時代中期の米沢藩主・上杉鷹山の経営革新の成功要因を分析しました。さらに5/5には、「松下幸之助 4画面分析 ~経営を通じて世界を豊かに~」として、「経営の神様」といわれたパナソニックの創業者・松下幸之助をとりあげました。 今回はわれわれ中高年にとっては一番なじみの深い(……といっても一万円札の肖像としてですが)歴史上の人物として聖徳太子を取り上げ、その改革実践のポイントを考えてみます。 . . . 本文を読む
コメント

篤姫(あつひめ)とOEM戦略

2009年05月10日 | 歴史に学ぶ
今年のNHK大河ドラマは『天地人』。「愛」という珍しい兜の前立ちで知られている戦国の武将・直江兼続が主人公で、若手人気俳優の妻夫木聡さんが演じ、視聴率も好調のようです。 でも私個人としては、昨年の『篤姫』の方が好みかな。(宮崎あおいさんという女性が主役だったこともありますが・・・)。今回は、薩摩藩主の分家の生まれに過ぎないこの女性が、天下の徳川将軍家への輿入れるという幕末の一大プロジェクトから、販路を持たない中小企業が自社の製品をマーケットに出すために活用する『OEM戦略』を考えてみます。 . . . 本文を読む
コメント

古代ギリシアに学ぶチームプレーの経営戦略

2009年04月15日 | 歴史に学ぶ
テーバイ(テーベ)とは世界史の教科書に登場する古代ギリシアのポリス(都市国家)です。パルテノン神殿で有名なアテネやスパルタ教育で有名なスパルタと争い、一時はレウクトラの戦いでスパルタにも勝利したほどの有力ポリスでした。 このテーバイがスパルタに打ち勝つほど軍事的に成功した要因は、「神聖隊」とよばれる精鋭部隊の存在です。さて、この「神聖隊」の強さの秘密とは・・・ . . . 本文を読む
コメント

北大路魯山人に学ぶ「おもてなしのこころ」(前編)

2009年04月06日 | 歴史に学ぶ
「魯山人寓居址(いろは草庵)」を訪ねてきました。「魯山人(ろさんじん)」とは篆刻家、画家、陶芸家、書道家、漆芸家、料理家、美食家など様々な顔を持っていたといわれる北大路魯山人(1883~1959)のことです。とくに食に対するこだわりは極めつきで、人気漫画『美味しんぼ』に登場する海原雄山のモデルになった人物として知られています。 . . . 本文を読む
コメント

4画面思考による上杉鷹山の改革分析

2009年04月02日 | 歴史に学ぶ
  先日のブログで、江戸時代中期の米沢藩主・上杉鷹山の藩政再建について書きました。米沢藩上杉家といえば、初代藩主は上杉景勝。現在はNHKの大河ドラマ『天地人』の重要な登場人物の一人として、人気俳優の北村一輝さんが好演していますね。 さて上杉鷹山はこの米沢藩の9代藩主です。といっても嫡流ではなく、10歳で遠く九州にあった小藩(高鍋藩)からきた養子でした。上杉謙信、そして景勝以来の名門上 . . . 本文を読む
コメント (2)