自転車通勤日記

自転車通勤往復40km、ただし微温湯通勤中。

電子ガジェットウォッチも開始しました。

寝たきり状態の最大のハードル 2

2013-02-05 15:29:05 | 骨折!
前回に続き、以下、牽引中の下(しも)の話を書きますので、興味のない方は飛ばしてください。

もう一度書いておきますが、高齢者介護で寝たきりの方の下の介助の情報は多数ありますが、ほぼ健康体、片足牽引中での下の情報は殆ど無かったので他の方の役に立てればと記録しておきます。




小の方は比較的なんとかクリアできたのですが、大変だったのは大の方でした。
主治医から、手術前にしっかり大の方を出しておいていくださいと言われました。というのも、硬膜外麻酔で下半身に麻酔をかけるので、事前に出しておかないと術中に出てしまい大変らしいのです。ま、その場合は自前に浣腸して処置されるらしいのですが、コレはコレで慣れないと・・・・少なくとも私は慣れてません・・・・厳しいので。

ある日の夜中に目が覚め、ふと下腹部に不穏な感じがあったのでナースコールをしまして、夜分大変申し訳無いのですが道具を持ってきてもらいました。持ってきてもらった道具はこんなやつでした。

これは差し込み便器というものでして、この写真の方向で足の方、股の間から尾てい骨の方に差し込んで使用します。
まずコレに座るのが大変です。左足に力を入れないように、右足と後頭部でブリッジをしながら左手でバランスを取りつつ、右手で尻の下に何とか差し込んでみるとかいろいろトライしてみたのですが、わたし的に一番うまく行ったのは、腰をおとしたまま少し差し込み、右手で抑えつつ少し尻を前方にスライドし、というのをなんどか繰り返すのが一番左足にダメージが少ない方法でした。

しかし、差し込むのはなんとかなっても、この便器、なんともプラスチック製の塵取りの上に座ってるみたいで不安定極まりなく、ただでさえ片足に力が込められない状態で、この不安定な状態では「出来ません」。

あとで分かったのですが、コレには私が収容されている病棟も関係する話だったのです。私が入院した当日に、病室のベッドの上に私をおいて「このベッドじゃない!」なんてドタバタがあったように、その日この病院の整形外科病棟は満室で、実は私は呼吸器系の病棟にとりあえず入院していたのです。
この病棟でこの差し込み便器を使う方は寝たきり状態(私だって寝たきりは寝たきりなのですが、上半身は自由に起こしたりできます)の方が多く、本当に横になった状態で使用して、差し込み便器の上に座るようなことはしないためこのようなデザインでも問題が無いらしいのです。しかし私はさすがに上半身は自由に動かせますし、それと寝ながら出すというのは、現状の私の身体ではどう考えてもできない感じです。


翌日、空きベッドが出たとのことで私は整形外科の病棟に移動しました。
こちらでも夜もう一度おなかが来ましたので、道具を持ってきてもらいますと

今度はちょっと違ったデザインのものを持ってきてもらえました。
基本デザインは塵取りに大差はありませんが、それでも淵の部分に若干幅があってすわり心地には格段の差があります。やはりこちらは整形外科だからなのでしょうか。これならかなりしっかり座ることができます。前日に比べるとお腹の状態も出易かったのか、この日はちゃんとすることができました。


ただし。出すのはなんとか出せたのですが、コレを拭く時が問題です。介護系ホームページを見ると、差込便器使用後のふき取りは患者を横にしてって指導されてますが、私のような金縛り状態だと体を横にすることはできません。しゃがんで拭くっていう体勢はむりなので差しこみ便座に座ったまま少しずつ拭くしかありませんが、差し込み便座は浅いため、手が汚れる可能性が非常に高くて大変です。事前に病院には常備されてるプラスチックやラテックスの使い捨て手袋をもらってはめておくことをおすすめします。また、赤ちゃん用のおしりふきがあるとかなり綺麗に拭けます。これらを処分するために、ビニールのゴミ袋も事前に用意しておく方が良いでしょう。

というわけで、足一本だけ怪我をしていて固定されている状態での対処方法ではありますが、同じような状況になった方の参考になれば幸いだと覆います。

寝たきり状態の最大のハードル 1

2013-02-05 00:33:54 | 骨折!
さて、手術は一応次週の金曜日に決定したので、8日間寝たきり生活が決定してしまったわけです。
ただの寝たきりではなく、文字通り左足を金縛りにされた状態の寝たきりなのですが、体の他の部分は至って健康なため通常の病院食が提供され、飲み物もいろいろ出されます。となると、問題になってくることがあります。

以下、下(しも)の話を書きますので、興味のない方は飛ばしてください。

ただし、私が必死でネット上を検索しても、高齢者介護で寝たきりの方の下の介助の情報は多数ありますが、ほぼ健康体、片足牽引中での下の情報は殆ど無かったので他の方の役に立てればと記録しておきます。





まず、小の方です。

「とりあえず尿瓶をトライしてみてください。できないようだったら導尿します」と看護婦さんに言われましたので、お言葉どおり尿瓶にトライして見ることにしました。

尿瓶ってこんな形をしたものです。使い方は見ての通り、筒型部分に差し込んでジョーっとすればよいのですが、人間30年も40年も大人として生きてくると、いくら膀胱が膨らんでいて、しかもちゃんと尿瓶がしっかりセットしてあったとしても、ベッドの上でそれをリリースするというのはなかなかメンタルなスイッチがオンになりません。
2回ほどトライしたのですがなかなかこのスイッチがオンにならず、3回めでさすがにいよいよクリティカルな状態になってきて、膀胱がメンタルに勝利してスイッチが入りました。

2度めからは何も問題なくできるようになりましたが、いくつか注意事項があります。
1つ目は、当然ながらできるだけ奥まで差し込んですること、2つ目はちゃんと瓶の底を水平にして使用すること。ベッドを傾けている場合はベッドを水平に戻して使用しましょう。この2つを怠ると当然こぼれます。私はとりあえずこぼさないで全回クリアしました。
3点目の注意事項は・・・意外と見過ごしがちなのですが、この瓶の安全に使用出来る容量は1000ccであるという点です。おそらく自分の膀胱のサイズを知っている人は非常に少ないと思いますが、私も含めて平均的な成人の膀胱の容量は500cc程度でワーニングサインが点灯するようにできてるみたいです。その程度なら何も問題ないのですが、ギリギリレッドゲージ限界まで我慢した時の容量は人によって様々で、1000ccを超える人もかなりの数いるようです。私の場合、結果的にはレッドゲージ一杯一杯で800ccほどだったので大事に至らずにすみましたが、くれぐれも尿瓶を使用してる時はワーニングサインが出たら早めに対応しておくことをおすすめします。レッドゲージいっぱいになってしまいますと、余計なスリルを味わうことになります。特に足を固定されている場合、エコノミークラス症候群の危険を回避するためかなり大量の電解質を点滴されます。口から水分を摂ってなくても体としては大量の水分を摂取してますので。
牽引中は尿瓶が使えたので導尿する必要はありませんでしたが、その後手術の際は当然導尿しました。導尿はコレはコレで相当大変なので出来れば尿瓶が使えると幸せです。