▼伯爵カインシリーズとは・・・
読み切りから始まり、短期連載⇒長期連載化した、ゴシックサスペンスシリーズです。
読み切り9作品・書き下ろし1作品・短期連載2作品・長期連載1作品の合計13タイトルがあります。
シリーズ1~5は、コミックスの表題作ごとに分けられています。
①忘れられたジュリエット (読み切り2作品+書き下ろし1作品)
②少年の孵化する音 (読み切り4作品)
③カフカ (短期連載1作品)
④赤い羊の刻印 全2巻 (短期連載+読み切り 計2作品)
⑤ゴッド チャイルド 全8巻 (長期連載+読み切り 計2作品)
4・5の間には、他の漫画(天使禁猟区)の長期連載が入ったために、7年ほどのブランクがあったりします。1~4は、2冊のカインコレクションという完全版?にもなっています。
ちなみに、赤い羊の刻印に収録の『鏡の中のエリザベス』と、ゴッドチャイルドに収録の『日曜日のソロモン・グランディ』は、天使禁猟区の連載中に、2本立てで花とゆめに掲載された作品です。
▼あらすじ
19世紀後半ヴィクトリア時代のイギリス―ロンドン。毒の収拾を趣味とする若き伯爵・カインの周りでは、血に塗られた事件が付きまとう。
(後半から)死んだはずのカインの父アレクシスが頂点にいるという闇の組織『デライラ』。怪事件につきまとうデライラの影に、カインは立ち向かっていく―・・・
▼ココが魅力!!
―たまたまカインが遭遇する殺人事件。
―デライラが絡む怪事件。
話は大体この2つのどちらかで進んでいきます。読みきりは前者、連載は後者です。
ゴッドチャイルドは、両方を交互に取りいれています。
※ゴッドチャイルドは、各話毎に副題があり、読みきり感覚なかんじです。
ココからはネタバレ含むので、ドラッグで。
関係の無い事件に首を突っ込んでニヤリなカインがステキ。
初期のほうがそれが顕著でしたね。
『駒鳥』とか、『ミス・プティング』の黒い感じが良かったなぁ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_en4.gif)
メイン以外に好きなキャラといえば,ダーク。最後は泣いたよ。
エメラインもいじらしくて好きだったのに・・・みんな死んでった・・・
カインシリーズは、ある意味、生き残ればレギュラー。話によってはみんな死亡もありえる・・・的な感じが油断させませんね。
例によって、『赤い羊の刻印』での生き残り・オスカーは『ゴッドチャイルド』ではメインの1人になり、マリーの旦那さんまでに成り上がった・・・スゲェよ、オスカー。
『赤い羊』でページが無くて殺せなかったキャラがいたらしいんですが、これってオスカーのことじゃ・・・と思わずには言われません(笑)
ゴッドチャイルドは、ファン待望のシリーズ再開でしたからね。私も待ってました。
以前のシリーズからのファンとしては、オスカーやカシアン・ジャスティスが再登場を果たしたときの喜びが忘れられません(笑)
リフの裏切りにはビックリですよ。
『孵化する音』でのラストが怪しかったりとかあったけど、まさかね!みたいな。
その後のカインの見せるダークなニヤリが何とも言えません。
ミケイラも結構好きだったなぁ。
まさかシリーズ最初の読み切りに出てきたシュゼットが、『ゴッチャ』の中でこうも頻繁に出てくるとは思っていなかった。
ジザベルとカシアンも良かったなぁ。
由貴さんの描く主従関係は好き。
ジザの死のシーンで、コミックスで補足されていた部分がスキ。
悲しいよ、ドクター。
最終回はビックリですよね。
てっきりお茶会すると思っていたから、死亡エンドとは思っていなかった。
カインシリーズはもう描かないという作者の意図なのかしら。
最後のカインの眠る顔がキレイで泣けてくる・・・
そしてクレハドールがあんなにも重要な要素を担うとは・・・
マザーグースや童話をモチーフにした話(殺人事件だけど)がステキです。
▼ステキなタイトルがいっぱい
伯爵カインシリーズは、話ごとにタイトルがついているんですが、イイカンジのものがいっぱいなんですよ。だからタイトルを紹介
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/3hearts.gif)
忘れられたジュリエット
烙印のビビ
クレオ・ドレイファスの死
吊られた男
少年の孵化する音
誰がこまどり殺したの?
切り刻まれ食べられたミス・プテリングの悲劇
捻れた童話
カフカ―kafka―
赤い羊の刻印
鏡の中のエリザベス
日曜日のソロモン・グランディ
ゴッド チャイルド
(太字は表題作作品)
ちゃんと意味のあるタイトルなんで、深読みするのが楽しいです。
カフカは、「変身」の作者のフランツ・カフカからきていて、登場するジュスティーヌの2面性をかけていたり。
赤い羊の刻印は、犯人に繋がる手がかりがそのままタイトルになっていたり。
プティングとかは直球すぎる気がするけども、同じシリーズの中で毎回違うタイトルをつけるのも大変だったろうな、と思ったり。
現在連載中の『妖精標本』よりも『天使禁猟区』までの作品の方が好みです。
なので最近は三原ミツカズ氏の『毒姫』などにはまっています。
花ゆめ作品は好きなものが多いんです
由貴先生の作品は絵がきれいで話もわかりやすくて
好きです
砂礫も短編なのに良いですよね
初期のほうが繊細さがあって私も好きです
由貴さんの綺麗な絵も、ちょっと毒の入った話しもめちゃ好みで良いですよね~