早いもので、昨日はぴなりんの6回目の命日でした。
そんな昨日は、この夏我が家にとって一番のイベントがありました。
「第二十回 信州安曇野薪能」

を初めて観賞してきました。
20回の節目ということで、おめでたい「翁」をはじめとした演目を上演するということで、記念になるし。。。と前からチェックしてチケットも早々と入手済みで。
狂言とか能とかって、なんとなく興味があって。いつか観たいなあって思っててやっとですが、観てきました。(^^
17:30開演ですが、15時から整理券を配るというのでがんばって暑い中出向き、並んで整理券をいただきました。それでも66~68番。
時間があるので、近所のギャラリーへ。

てくてく歩いていると、にゃんこが気持ちよさそうに寝てました。
ちょっかい出しても、おかまいなしに寝てました。
この建物の近くの「陶心」にてお友達の妙子さんが手織り展を開催しているので、久々に会いに行ったのでした。
織物をゲットするのも楽しみでしたが、ひなたが亡くなったことや私の手術の報告が目的でもあり。
ひなたの事は簡単にしか説明できませんでした。また泣きそうだったので。最後に撮った写真も持参せず。。それはまたいつかでいいかなって。
ひなたもにゃんずも、妙子さん宅に幾度となく預かってもらって大変お世話になったので。。。早くいわねばと思ってたのですが、なかなか重い腰が上がらず。今回は良い機会でした。

結局今回はこんなアクセサリーをゲット。なかなか素朴で可愛い。
手織展は30日まで。
ギャラリー陶心
明科中川手3820
定休 火水曜日
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ギャラリーを後にして、会場へ。
16:15から安曇野の子供たちによる
連吟「鶴亀」
仕舞「土蜘蛛」「犀龍小太郎」が演じられ。
その後演能解説があり、初心者でも分かりやすく説明が聞けました。
火入れがあり、開演。
能楽 翁
半能 養老
狂言 樋の酒
舞囃子 西行桜
半能 石橋(しゃっきょう)
という演目でした。翁は素人の私でも、なんとなくは聞いたことがありましたけど、
薪能で演じられるのは、多分初めてだろうということでした。
最初、翁って舞うというより「ただ微妙に移動してるだけじゃん」と思ってしまいました。
なんていうか、独特の足さばきっていうのかなあー?
でもなれてくると、次にどう動くのか直感で分かるようになります。面白い。
パンフにはワキ・ツレ・シテ・地謡(じうたい)の台詞も書かれており、何を言って(歌って)いるのか分かるようになっています。
しかしこのワキとかツレって。。。何??って感じで。
一番楽しかったのは狂言の「樋(ひ)の酒」。やっぱり狂言って親しみやすいのかな?
主人の留守中にいつも酒を盗み飲みするので、米蔵の見張りを太郎冠者(たろうかじゃ)に、酒蔵の見張りを次郎冠者(じろうかじゃ)に命じて主人は出かけます。しばらくは言い付けどおりに大人しくしている二人だが、酒が大好きな次郎冠者は一人で飲みはじめ。。。
隣の米蔵の太郎冠者も飲みたいと言い、次郎冠者は蔵の窓越しに竹の樋を渡して酒を流し、太郎冠者に飲ませてやります。歌えや踊れやと酒宴が盛り上がっている時に、主人が帰ってきて。。。。
というお話ですが、面白くて大笑い。
太郎冠者に野村萬氏、次郎冠者に野村扇丞氏。
大変面白おかしく演じていました。上手いな~!と感心。
今回は二十回の記念ということで、人間国宝がお二方もいらっしゃって。
前述の野村萬氏ともうお一人は片山幽雪氏。
片山氏は「西行桜」で桜の精を演じておられました。
これが人間国宝というものか。。と思いながら観ていました。
どの演目も、衣装から始まり舞も全て見事でして。素人目にもそれははっきりと分かりました。薪の揺らめく炎に照らし出される舞台と演者は、それはそれは妖艶といいますか、まるで別世界を見ているようでした。
川沿いということもあり、日が陰ると風が気持ち良く、夏だということを忘れるくらいでした。
終わってみると20:43分くらいだったかな?
あっという間でした。
パイプ椅子が小さくて、皆お尻が痛くて閉口しましたが。。
日本の古い伝統芸能に触れることができて、良かった~。大満足でした。
またぜひ観賞したいです!!

駐車場に戻りました。
この先のグラウンドも臨時駐車場になっていたらしく、車が目一杯でした。
並ぶの嫌い、待つの嫌いな我が家の面々にしては、昨日はかなりがんばった感じでしたよ~。去年はサイトウキネン、今年は薪能と地元で開催される素晴らしいいベントに参加できて、良かった良かった。
とても素敵な体験ができました。
<追記>
用語集
*シテ-- 主人公
*ワキ-- 脇役
*ツレ-- シテやワキに連れられて登場する人物
*地謡(じうたい)--コーラスグループ
*太郎冠者-- 狂言の登場人物。ほとんどの場合太郎冠者が主役。
*二郎冠者-- 太郎冠者の相方。
*狂言--
主に雇われた従者という立場で、主従関係の中で虐げられた存在の従者が主を出し抜くという話が基本にあり、そこに笑いが生まれる。