ひまわりてんびんへの道

会社は変われど、一貫して企業法務に携わってきました。思いつくまま、気の向くまま、気長に書き続けます。

プリンシパルとルール

2008年05月18日 | 仕事
プリンシパルとは、原理原則のこと。
法律でいえば、立法趣旨のことであり、法の適用にあたって、その解釈を補うものである。

ルールとは、文字通り、規則、規程のこと。

プロジェクトにその両方が備わっていないと、進むべき方向が定まらず、成功がおぼつかなくなる。

法曹でない企業法務担当者は、仕事を進めるにあたって、とかく、ルール、取り決めは、決めるのだが、プリンシパルについては、自分も含め、明確に定めていないような気がする。

そして、ルールを適用するときに、うまくいかないと、自分が望む、こうあるべきだという結論、結果に基づいて、ルールを当てはめようとする嫌いがあるように思う。

しかし、明確に定めてはいなくとも、当事者間の間には、暗黙のうちに了解している基本原理みたいなものは、どのプロジェクトにはあるものだ。

だから、往々にして、結果から持ってきた結論が、なんとはなしに、その原理と整合性が取れていないことを当事者は、わかっていないようでいて感じるので、どうもしっくりこないことがある。

しかし、法曹は、原理原則、趣旨から説いて解決していくので、当事者に納得をさせやすい。

と、企業法務担当者は、とかく、結論から結果を持っていきがちのように思うのだが、どうだろうか?
このように感じるのは、ひまてんだけであろうか?

なにか、自分の手法が違っているのではないか、法曹は、原理原則から考えている、その趣旨に戻って考えて、解決しているのではないかと思い、その勉強方法を学ぶことも、ロースクールへの入学の志望動機のひとつであると、入学のときの志望理由書に書いたのを思い出した。

先端実務科目である「企業法務論」では、まさに、そんなことを学んでいる。
いまさらのように、得るべきことも多い。

とはいえ、自分の立場では、この科目は、なまじ、変な成績は取れない、というプレッシャーも感じている。
変な成績を取るくらいだったら、棄権して単位を捨ててやる。

いずれにせよ、講師とは、同じ法務部門の責任者として、業種や企業規模、資格の有無と違いはあるが、経験では、負けてはいない自負がある。

これからも、いろいろ議論してみようと思う。


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