「サンダーバード」 レビュー (ファミコン)

１９６５年にイギリスで放送された同名人形特撮番組のファミコン版
縦スクロールシューティング
パック・イン・ビデオから発売
１９８９年９月２９日発売

あらすじ

５号機の『ジョン』がサンダーバード基地に通信を送ってきた。
台詞は漢字変換して送る。

ジョン「５号より　サンダーバード基地
　応答せよ！
　サンダーバード基地へ、
　応答せよ！」

ジェフ「こちらサンダーバード基地。
　どうしたジョン？」

ジョン「国際テロリストのフッドが
　隕石を操っているんだ！
　これから　ＶＴＲ映像を
　そっちへ送ります」

フッド「国際救助隊の
　諸君、暫くだな。
　いいか、よく聞け

　今日から６０日後に隕石を落としてやる。
　それまでに　お前たちのメカを
　全て　オレに明け渡すのだ！

　抵抗しても無駄だぞ。
　オレは　宇宙で強力な
　エネルギー源を手に入れた。
　それさえあれば　俺は無敵だ！


　いいか、６０日だぞ！
　それ以上は待てん。
　いい返事を期待しているぞ。」

ジョン「・・・という訳なんだ。
　どうする？　パパ。
　何とかしないと・・・」

ジェフ「ブレインズくん。
　強力なエネルギーで
　隕石を呼び寄せる事が
　出来るのかね。」

ブレインズ「まぁ　理論的には・・・。
　つまり・・・
　もし、誘導した物なら

　しかし、莫大なエネルギーが
　必要になりますねぇ。
　地球上には　ありませんね、
　そんなものは。」

ジェフ「うーむ・・・恐らく、
　６０日という期限は
　隕石を呼び寄せるまでに
　かかる時間に違いない

　その間に　何としても
　奴のエネルギー源を
　見つけ出して　破壊するしか
　ないだろう。」

ジョン「これから、エネルギーの発射
　地点の情報を送ります。
　それでもっと詳しく
　調べて下さい。」


『国際救助隊』は『フッド』のエネルギーを見つけ
隕石落着を阻止する事が出来るのか？



詳しいサンダーバードの世界観などはwikiなどで検索されたし。
しかし、隕石を落とされても守らなければならない価値があるのか？
サンダーバード１～５号機って…

特徴としては

このゲームには残機はない。
隕石落下の６０日間のうちにクリアしなければならないというわけだ。
ちなみに１死で修理のために３日費やす。
あまり死にまくっているとクリアが困難になるので注意。

このゲーム、どの機体でもオプションを最大２個付けられる。
（原作にはそんなものはない）
「グラディウス」とは違い、機体の後ろを追うのではなく
フォーメーションとなっていて最大５種類あって、
Ｂボタンを押すことで変化させられるのだ。

　①前方
　②後方
　③左右
　④機体の周囲を周回
　⑤前方４５度方向

これらを上手く使いこなそう…




点数は４０点


良い点
・各機体などグラフィックの驚異の再現
・プレイヤーに対し救済措置多し

悪い点
・処理落ち
・効果音が乏しい
・高速移動場所での敵の弾が見づらい
・オプション変化が使いづらい。
・戦闘曲が１曲しかない。

良い点の解説
・各機体などグラフィックの驚異の再現
　デモ画面の各機体や各キャラの顔などの力の入れっぷりは半端ではない。
　ドット絵のこれらを眺めるだけでも心が躍る。

・プレイヤーに対し救済措置多し
　このゲーム、各機体最大ライフが「３」であるが
　３桁の数字を３つ組み合わせる事でパスワードとなっている。
　左の数字を「３６」とすることでライフが「６」なる。
　シューティングが苦手な人もクリア出来るだろう。


悪い点
・処理落ち
　弾を出す敵が密集して弾を撃ってくると
　処理しきれないらしくチラチラと点滅してしまう。


・効果音が乏しい
　敵の弾などは雑魚だろうがボスだろうが弾の発射音はない。
　こちらの弾の音と敵の破壊音だけがする。
　被ダメージ時の音もないので
　上記、弾の処理落ちでちらつく効果もあってライフの減りだけ見て

　「え？ダメージ受けたっけ？」

　なんて事態に良くなる。


・高速移動場所での敵の弾が見づらい
　一部の場所で高速スクロールするのだがそれに伴い
　敵の弾が小さいので高速で流れる背景にまぎれてしまって非常にわかりにくく
　プレイしていたら

　「へ？」

　と、やられていたというような事態にも良くなる。
　処理オチもからむしな…

・オプション変化が使いづらい。
　オプションはフォーメーションとなっていて
　最大５種類あり
　Ｂボタンを押すことで変化させられるのだが…

　①前方
　②後方
　③左右
　④機体の周囲を周回
　⑤前方４５度方向

　※初期装備で①と②はある。③以降はアイテムとして取得する。
　これをＢボタンだけで切り替えるのである。

　髭人「よし前方①から左右③にするぞ」

　となったら、Ｂを２回叩く。

　髭人「左右③から後方②にするぞ」

　なんてなったらＢを４回も叩かなければならない。
　敵の攻撃もあり、これを使い分けるのは非常に大変である。
　と言っても④と⑤は使いづらいので取らない方が
　Ｂボタンでの変化がさせやすくていいかもしれない。


・戦闘曲が１曲しかない。
　髭人の盛大な勘違いでした。
　申し訳ありませんでした。
　線を引いておりますが、削除せず項目として残します。
　削除するとコメント頂いた方が何言ってんのかという事になりますので…



グラフィックに力をいれすぎたのかシューティングの方はあまり賞賛する事ができない。
「１号機」「２号機」「３号機」「４号機」
「ジェットモグラ」「レーザー切断車」「ファイヤーフライ」など
ステージによって使い分けるがどいつもこいつも動作は同じ。
ショットの形状が異なるというぐらいであり
特に「１号機」と「２号機」に至ってはショットも同じであり、
自機の形状というほどだ。


ゲームの攻略としてはオプションを上手く使うことだ。
このオプション、仕様として…

・弾を自動発射
・弾はオプション１つにつき画面中１個発射する。

音も無く小さな弾をパラパラ撃っているだけで見た目は

「しょっぼ！」

であるのだが使い方次第で化けるのである。
画面中に１個弾を自動発射ということで敵にめり込ませることで
とんでもない連射効果を得られるのである。
ボス戦には非常に有効なテクニックなので覚えておいて損はない。
ただ敵に撃っても音がないので本当に効果があるのかと疑問に思えるのだが…


ＰＳ）「とんねるずのみなさんのおかげです」のコーナー。
　「サンバーダード」というパロディコントを思い出した。
　好きだったなぁ…
　滑り台を下って摩擦で

　「熱い！熱い！」

　言っていたっけな…
　うん。
　どーでもええわッ！！


ここからがネタバレ

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このゲーム「放射能ゲー」と言ってもいい。

「放射能のせいで地中の生き物が巨大化した！！」
「放射能のせいで生き物が凶暴化した！」
「放射能のせいで地下で異常が起きている！」

とかそんなんばっか…
まぁ、昔って放射能ってゴジラを巨大化させた原因とか、
未知なるエネルギーっていう扱いだもんな。
何という万能（ご都合）エネルギー。
今じゃ福島の件で不謹慎と言われるだろうから使えんネタだわ。



ラスボスのしょぼさは異常である。
何たって、耐久力の高い「雑魚」でしかないのだから…
ラストステージ。ステージ中にビッグコアに酷似した敵が数機出てくるのだが
最後にもこいつが出てくる。非常に耐久力が強いがオプションを
めりこませて難なく初見で撃破。

「よっし！大ボス来るか？来るなら来やがれ！」

と、画面が切り替わり「ザ・フッド」が悔しがっている。

「え？エンディング？」

非常に拍子抜けさせられた。
そのラスボス戦の時、変わらなかったし…
爆発の演出もなく、爆発音も他のやや硬いだけの雑魚と同じなんだもんなぁ…


お話の流れとしては
『フッド』は地中生物を放射能で変化させエネルギーを得ていたのだ。
そのエネルギーを使って『フッド』は隕石を呼んでいたという事である。
そして、阻止に成功。

折角なのでエンディングを書いてみようか。
漢字変換をしつつ…

アラン「３号よりサンダーバード基地へ。
　サンダーバード基地、応答せよ」

ジェフ「こちらサンダーバード基地。
　アラン。
　大手柄だったぞ。

　みんなよくやった！
　遂に、フッドの野望を
　食い止めたんだ！」

アラン「ついに勝ったんだね、パパ」

フッド「くそう・・・！
　国際空所隊めぇ、
　この仇は　必ず
　取ってやるからなっ！」


５号が出て
後はスタッフロールが出て終わり
寂しい。

折角、力が入ったグラフィックなんだからそれを活かせば
エンディングとして形になったんじゃなかろうか？
機体と共にパイロットを並べるだけでも十二分に雰囲気は出るだろう。
惜しい！！


それにしてもメガネをかけたパッとしない青年「ブレインズ」君
だが、メカニックとして非常に優秀。
大破した機体をたった３日で直すのだから…
しかもパイロットの無事をねぎらうほどの心の広さ。
『国際救助隊』において最も優秀なのは彼だろう。

ん？
じゃぁ、『ザ・フッド』は『サンダーバード』なんか放っておいて
『ブレインズ』君を拉致してメカを作らせるとか
作らせないにしてもとらえているだけでも『国際救助隊』には大打撃だろう。
よっぽど世界征服に近づけるんじゃなかろうか？
それは言うたらアカン問題か…


『国際救助隊』の皆さん、うちに全メカを出動させるのはやめてくだせぇ！！