RPG
ケイ・アミューズメントリースから発売
1990年7月27日発売
あらすじ
ゲーム中のオープニングを漢字と片仮名変換する。
宇宙歴 0991年
銀河の辺境惑星 『アルフ』 は
突如 現れた モンスター軍団の
襲撃を 受けていた。
『アルフ』の人々は モンスターから
星の自由を 取り戻すため 宇宙へと
助けを求める 通信を送った。
通信は すぐに受信され
助けの手を 差し伸べるべく
二人の男が 立ち上がった。
主人公と『アクテス』の二人はまず
通信があった『ベディア大陸』の首都『ティーグ』に訪れ
司政官の元へ訪れた。
司政官「ほほう あなた方が あの STEDですか。
お噂は かねがね…
え? 緊急通信ですか?
私には よくわかりませんが…
通信係の 手違いでしょう。
モンスターたちのことなら 心配ありません。
既に 宇宙軍の 派遣を
要請しております。
忙しいので これで 失礼します。」
司政官はいそいそと立ち去る。
その不審な動きに違和感を覚えつつ、町の中を探索していると一人の少女に出会った。
「私は 『コロナ』 と 言います。
あなた達は あの緊急通信に
応えてくれたのですね?
通信を送ったのは 私なんです。
司政官の言う事は 信用できません。
宇宙軍の事も みんな嘘です。
きっと何かの秘密を 隠してるんです。
それに モンスターを調べていた人たちが
次々に 行方不明になって…
私の父も 突然消えてしまいました。
私に 力を貸してください。」
[はい][いいえ]選択
[はい]を選択
コロナ「ありがとう!
ロボットの『ガップ』 も 連れて行っていいかしら?
きっと 大きな力になってくれるはずです。
父の足取りを追えば 何かわかるはずです。
まず 『ヒュー』の町へ いきましょう」
STED所属の主人公と『アクテス』は
『コロナ』と『ガップ』を加え
モンスター狂暴化などの謎に迫っていくのであった。
特徴
・モブなど話しかけようとすると人や背景が出る。
・洞窟や塔は3Dダンジョン
・人間タイプのキャラクターはレベルアップ時に
体力や攻撃力、防御力などの数値を割り振る事が出来る。
・独自仕様が非常に多い。
他RPGの多くで表記される『レベル』ではなく『クラス』というもので表記される。
『クラス』は敵を倒して得る経験値をもらって上昇する。
経験値はこちらのクラス差によって変わる。
敵との遭遇時、敵名の脇に数字が書かれる。
敵との差があると『0』どころか『マイナス』ということもあり
敵が弱すぎると経験値は『0』になんて事もある。
『クラス』が上昇すると人間タイプであると
HPなどプレイヤーが任意で向上する事が出来る。
LP:体力、他RPGでのHPと同じである。
EP:精神力、ESP使用時に使われるいわば他RPGのMPと同じである。
攻撃力:敵への物理攻撃の大きさに影響する。
防御力:敵からの被物理攻撃の大きさに影響する。
知性:ESP使用時の成功率や効果の大きさに影響する。
素早さ:戦闘時の行動の順番に影響する。
人間キャラは3人登場しロボットが1体で4人体制である。
[キャラクター面]
人間タイプ:クラスが上がる。
宿屋で休むと体力が増える。
状態異常になる。
ESPを習得する事が出来る。
4つの部位があり、100が基本で戦闘等で減少する。
(H:ヘッド
B:ボディ
L:レッグ
A:アーム)
状態異常の『毒』は多くのRPGだと
歩行時にHP減少や戦闘時の物理攻撃力減少が一般的だが
本作の場合、歩行してもノーダメージ
戦闘中の攻撃力減少もしないが、回復を受け付けなくなる。
ロボタイプ:クラスなし。
宿屋で休んでも体力は回復しない。
『メンテボックス』『メンテカプセル』で回復。
状態異常なし
ESPを習得する事が出来ない。
『バトルパック』を装備する事で戦闘に参加する事が可能になる。
『ツールショップ』にある『チップ』を購入する事で
最大LPが増える。
『パック』は2つ装備する事が出来て
攻撃力、防御力を特化するものや
言語を翻訳するパックなどもある。
人間キャラが全員やられてしまうとロボタイプが生き残っても全滅扱いとなる。
[武器、防具面]
『ソード』『スピア』『ナイフ』系は無限に使えるが
『ガン』『ポッド』系は残弾があり、弾がなくなってしまうと当然使えない。
アイテムの『パワーカート』を使う事で弾数が補充される。
[ESP面]
『クラス』を上げても習得する事はない。
『ESPショップ』で売られていて購入する事でその人物が使用可能となる。
1人12種習得可能。
知性が低いと成功率が低く、ターンを無駄にすることになる。
[町の施設面]
『ホテル』
宿泊日数を設定する。
1泊につき『LP』『EP』が10回復する。
つまり『LP』と『EP』を200回復させたければ20日間休む必要がある。
(休息というよりはもはや入院だな)
セーブ施設がある。
『ツールショップ』
道具を売っている。
ロボットを強化するものがある。
『ESPショップ』
『ESP』を習得可能
『武器防具屋』
『武器』や『防具』を売っている。
『病院』
・『治療』:状態異常『毒』の治療や体の各部位を回復させる。
・『再生』:状態異常『怪我』の治療を行う。
・『クローン』:死んだ時の復活に使う。
(クローン作って同じ人間作り出して戦うって人道的にええの?)
得点は40点
良い点
・クラスアップ時の能力上昇の割り振り
悪い点
・文字スクロール速度が常にデフォルト
・ESPを奪う敵がいる。
・町に戻るのがセーブ地点場所のみ
・文字が平仮名のみ
良い点の解説
・クラスアップ時の能力上昇の割り振り
能力アップを自分好みに行えるのはなかなか楽しい。
偏って能力を上げるか平均的に上げるのか…
悪い点の解説
・文字スクロール速度が常にデフォルト
メニューを開いた時に
セレクトボタンを押す事で0~2の設定が可能。
2が最速だが、ゲームを再開するたびに1になっている。
この1が遅い。
通常のメッセージの流れは問題がないが戦闘時が非常に遅い。
その遅く感じる戦闘中にスクロール速度の変更が出来ない。
何で、最速をデフォルト設定せーへんねん。
・ESPを奪う敵がいる。
購入して覚えさせるESPであるが
それを奪ってくる敵がいるのだ。
奪って来た敵を倒しても取り戻す事は出来ない。
失ったままだ。それが次の悪い点にも関係する。
・町に戻るのがセーブ地点場所のみ
『道具』や『ESP』で町に戻る事が出来るものがあるが
セーブ地点の所だけしか戻れない。
『ドラクエ2』かっての…
ファミコン中期ぐらいの物ならまだ分かるが
これ1990年でファミコン後期のものだろ?
しかもこれが次の要因に絡むんだよなぁ…
・町に必ず『ツールショップ』『ESPショップ』がない。
『ホテル』と『病院』があっても
『ツールショップ』や『ESPショップ』がない所がある。
『ツールショップ』っていうと、
弾薬補充の『パワーカート』
ロボの体力回復の『メンテボックス』
が入手できないのだ。
『ESPショップ』に関しては
上記の通り、こちらのESPを奪う敵がいたりするのに
すぐに覚えさせることが出来ない。
しかも、町ごとに売っているESPも違うので
特定のESPを奪われると覚えさせ直すのに相当遠くに戻る必要性が出てくるのだ。
全くよー。何で任意で目的地を変えられる瞬間移動手段がねーんだよ。
せめてFFみたいに敵とエンカウントしない上に
山や海を越えて高速移動可能な『飛空艇』みたいのを出せよ。
・文字が平仮名のみ
SFのRPGをメインにしてるのに
平仮名のみってなんやねん。
子供の教材じゃねーんだぞ。
平仮名のみのRPGと言えば
「エスパードリーム2」なんかそうだったけど
悪い点とまではいかないが
不満点としてはエンカウント率が高い。
というか、これに関しては歩行速度が速いので多めにエンカウントしているような感覚に陥っているかもしれない。
そこそこの敵ならともかく
少なくとも、雑魚敵とのエンカウントの回避手段ぐらいは欲しかったね。
このゲーム、クラスが上がると取得経験値が変動するシステムだから雑魚倒して「0」も起こりうる…
上記の通り、任意の町にワープする手段もないし、エンカウント率0になるような飛行機などの移動手段もないし…
経験値0の敵は相手をするだけ時間の無駄である。
そうそう。
能力の割り振りが可能だから自由にやればいいけど
パーティ自体はバランスよくするべきである。
例えば、
「俺は全員、物理攻撃で押し切るぜ!」
と、パーティ全員を脳筋にしようとすると異様に守備力高い敵が出た時
1回で一桁の攻撃なのに100ぐらいの体力の敵と延々と戦わなければならなくなったり
逆に
「私は全員、ESPを使って大ダメージを与えて倒していくわ!」
と、ESP全振りでやると
物理しか通らない敵に遭遇した時、微々たるダメージにEPを使用するなんて事態にもなりうる。
だから、コイツは物理担当でこいつはESP担当という風に役割を決めて
パーティのバランスを取るべきである。
個人的に思ったのは、
病院での『再生』や『クローン』という風に
医療技術が発達して人の肉体を切り貼りするのも簡単に行えるような世界観なら
思い切って、上げた能力の全てを手軽に割り振りを行えるような施設があってもよかったんじゃないかってね。
プレイしていて
「硬い敵が多すぎる。ここから先はESP中心で行くか…」と、知性を伸ばしたりとか
「敵からの物理ダメージが大きい。ここからは防御力中心で行くか…」と、防御力を高めたり
場面に応じてプレイヤーが任意に能力を設定をし直せるようなゲームなら
もっと楽しめたんじゃないかってね。
だから、あまりに偏った編成にしてしまって詰んでしまった人もいると思うし
このゲームは、強さによって取得経験値が変動するが
ステータスは装備品をも加味するのだ。
つまり装備品がない方が経験値を得られるのだ。
ESPの効力は武器に影響しないので手ぶらのキャラにして
ESP主体で戦った方が取得経験が多いという事になる。
で、守備力より攻撃力の方が影響しているようなので
なおさら武器が弱い方が取得経験値が多いのである。
とは言っても、物理なしでクリアするの方法は上記の通り
ESPが通らない敵にお手上げ状態になるので
武器ありでプレイするよりも効率は悪くなる。
ただ、強さの判定されるのは
人間キャラであり『ガップ』の能力は除外される。
ちなみに、『病院」や『ツールショップ』の女性はカウンターで話しかけているって事で
上半身が表示されなかなかカワイイ。
ゲーム中の『コロナ』よりもだ。(箱のパッケージでは描かれているようだが…)
ゲームでの『コロナ』は1回しかでずモブの女とグラフィックが共通だもんなぁ…(悲)
裏ワザ
・エンカウント回避
フィールド上では4~5歩でAボタンを押して
メニューを開くことでエンカウントを回避できる。
ただ3Dダンジョン内では無効。
PS)本作をプレイするきっかけになったのが
2020年5月現在、新型コロナウイルスが世界的に流行していて
本作では最初から『コロナ』を仲間にすることになるという
『コロナ』という共通点があった。
普段、RPGをプレイするのを後回しにしがちな髭人としては
「この機会にプレイしなかったら2度とプレイしないかもしれん」
と、思ったからである。
2020年5月では日本での流行は一旦落ち着き始めている。
(世界ではまだ猛威を振るっている)
無論、再流行する可能性はある。
願わくば日本だけではなく世界的にも流行が収束に向かってくれることを…
ここからがネタバレ
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全員の物理防御力を上げる『サイコシェル』
個別ESP防御力を上げる『ウォール』
を覚えさせるのが大事。
特に敵の攻撃ESPは能力を上げても軽減できないので。
そして、パーティのバランスよく能力を上げる。
中盤に1度だけイベントで全能力の再振り分けが可能。
最後の武器
主人公『サイコソード』
アクテス『サイコガン』
コロナ『サイコスピア』
これは現在のEPによって攻撃力が変わるようで
「現在EPの倍>攻撃力」
と言った印象。
EPが少なければ普通の攻撃力分のダメージを与えられる。
攻撃力と防御力を振りまくった『主人公』と『アクテス』はサイコ装備で
攻撃力は『170』程度、与ダメージは『170』前後。
一方の『コロナ』
『知性』と『素早さ』メインで上げ
『攻撃力』は放置。
EPを集中的に上げていた『コロナ』の攻撃力は『40』
(『サイコスピア』単体の攻撃力は加わっているのでなしだと『0』)
EPを200を超えていて結果、与ダメージは
何と!!
『400』を超えた!!
攻撃力を上げた『主人公』と『アクテス』って一体…
ただ、その分、『コロナ』の最大体力は『70』と低めだったので
全体攻撃ESPを食らうと死がちらつく…
さて、ストーリーに関してはゲームを進めていくと
『バイオロイドシステム』というのがキーとなって来る。
過去の人々が生み出したシステムで
危険なモンスターを生み出すために封印された物である。
それを司政官が使おうとしているのだ。
最後の塔の最上階にいる司政官。
話しかけると
司政官「一足 遅かったようだな。
今 『バイオロイドシステム』は 動き出した。
後は 『エナジオン』を セットするだけだ。
塔にあったものは 実験装置にすぎん。
ここでは 更に強力な モンスターを
作り出す事が 出来るのだ。
『エナジオン』を奪うのには 失敗したが
わざわざ 持ってきてくれるとはな…
遠慮なく いただくぞ」
『パラディーノ』というがモンスターのボスが出るので倒す。
司政官「ふっ よくぞ 切り抜けたものだ。
しかし もう力も 残っていまい。
今度は そうはいかんぞ」
司政官がラスボスで戦闘になる。
倒しても台詞などはないのが残念…
誰かはわからないが恐らく主人公の台詞
「自分をモンスターに 改造していたなんて
欲望が 心を狂わせたんだ…
…よし 早く 装置を止めよう!」
古い 機械を 見つけた。
どうやら コンピューターらしい。
光が 動いてる。
これが 『バイオロイドシステム』か…
〇〇 は コンピューターを破壊した。
バイオロイドシステムは 停止した。
2度と 動くことはないだろう。
バイオロイドプラントは 封印された。
全ての使命は 終わった。
…
塔と景色の一枚絵が現れる。
戦いは 終わった…
バイオロイドシステムは 破壊され
邪悪な 野望の影は 消え去ったのだ。
星中が 安らかな 空気に包まれ
人々の心に 希望が芽生えた。
4人は 誓う この平和をいつまでも と。
スタッフロール
個人的にストーリーが非常に弱いわな。
ファミコンRPGあるあるとして
「あれこれ喋っていた登場キャラクターが
プレイヤー操作のパーティに所属してしまうと
今まで沢山喋っていたのに途端に無言になってしまう」
最初仲間にするときに『ころな』が喋るがそれ以降は一切の無言である。
それはあるあるだから許せるにしても…
本作の場合は魅力的なモブキャラとか敵キャラなどがいないのがネック。
モブキャラが何度か登場したり、ラスボスであれば今回の事を引き起こした理由を話したりとか…
本作発売1990年。
ファミコン後期ともなればキャラの掘り下げが出て来るものだ。
本作発売は1990年7月。
同じ年の2月に「ドラクエ4」
同じ年の4月に「ファイナルファンタジー3」
が発売している所で本作だもんな…
埋もれるわ。
エンディング。
『ガップ』はロボだからいいとして
その他メンバーのその後はどうなったのかとか気になるんだけど
何も明かされない。
エンディングを含めたこのゲームなどのツッコミどころ
・4人は誓う「この平和 いつまでも」
4人って『ガップ』はロボだが人として数えていいのか?
ってか、『主人公』『アクテス』は「STED」という特殊部隊だからいいが
『コロナ』に関しては研究所員の娘、つまり民間人のはずだ。
何で普通にずっと「STED」2人と行動し続けているの?
今回の件で『コロナ』も「STED」入りを果たしたのだろうか?
・サブタイトル「遺跡惑星の野望」
『惑星の野望』っていうぐらいだから
他の惑星を含めた人類圏を征服しようって目的だと思いきや
惑星『アルフ』だけかいと…
例えば『日本の野望』というタイトルの創作物があったとしたら
髭人「日本政府の目的は世界征服か?」
って思うけど
実際は日本国内だけの征服と言われたら
「それだけ?」って思わん?
・「STED」
メインタイトルになっているが
ゲーム中、「STED」という名称や存在が出て来るのは
最初に司政官が「お噂はかねがね…」以外に出て来る事はない。
ゲームとしてキーになる事はないし
「STED」だからって特殊能力があるように思えない。
『主人公』は剣、『アクテス』は銃を使いこなせるに過ぎない。
『コロナ』に至っては回復ESPが2人より倍の効果があるという仕様がある。
2人よりめっちゃ優れているやん。『コロナ』ちゃん。
即「STED」として採用すべき人材である。
というか「STED」なんかわざわざ呼ばんでも
『ガップ』のようなロボを後2体ぐらい引き連れていれば
『コロナ』だけで『司政官』を倒せるんじゃないかと思ってしまった(苦笑)
もっとやりようはあったと思うんだけどね。
別の「STED」メンバーが途中で支援して来るとかゲームで出しても良かったはずなのに…
『司政官』の「お噂」って何だよ…
何やって来たんだよ。その2人…
ゲーム単品しか持ってないもんな…俺。
取説には「STED」についての記述が10ページぐらいあるのかもしれないけど(多分、ない)
ゲーム中、「STED」である事が活かされはしない…(悲)
さて締めに参りましょうか?
ゲーム序盤で出て来る『コロナ』の父であるが
記憶を失っているが『リトロミン』というアイテムで記憶を取り戻して
パスワードを教えてくれる。
この時は記憶が戻った親子の再会なのだから
『コロナ』に台詞があってもいいはずなのだが…
記憶を失っている父親に対しても
コロナ「父さん!思い出して
私よ!あなたの娘のコロナよ!」
なんて台詞もねぇ…
記憶があろうがなかろうが感動の再会などでは全くない。
髭人「このイベント、これで終わり?
いやいや…もっと何かやりようあるだろ」
肩透かしを食らい、それでも何かあるのではと再度話しかけてみる。
そうしたら記憶喪失の状態に戻っていた…
記憶回復アイテムの『リトロミン』はイベントアイテムなのでもう取れない。
もう2度と『コロナ』の父は記憶を取り戻すことはないのだろう…(悲)
本作もそれに近くプレイした時点では覚えていても
しばらくしたら忘れられている類のRPGでしかないというところで…
ケイ・アミューズメントリースから発売
1990年7月27日発売
あらすじ
ゲーム中のオープニングを漢字と片仮名変換する。
宇宙歴 0991年
銀河の辺境惑星 『アルフ』 は
突如 現れた モンスター軍団の
襲撃を 受けていた。
『アルフ』の人々は モンスターから
星の自由を 取り戻すため 宇宙へと
助けを求める 通信を送った。
通信は すぐに受信され
助けの手を 差し伸べるべく
二人の男が 立ち上がった。
主人公と『アクテス』の二人はまず
通信があった『ベディア大陸』の首都『ティーグ』に訪れ
司政官の元へ訪れた。
司政官「ほほう あなた方が あの STEDですか。
お噂は かねがね…
え? 緊急通信ですか?
私には よくわかりませんが…
通信係の 手違いでしょう。
モンスターたちのことなら 心配ありません。
既に 宇宙軍の 派遣を
要請しております。
忙しいので これで 失礼します。」
司政官はいそいそと立ち去る。
その不審な動きに違和感を覚えつつ、町の中を探索していると一人の少女に出会った。
「私は 『コロナ』 と 言います。
あなた達は あの緊急通信に
応えてくれたのですね?
通信を送ったのは 私なんです。
司政官の言う事は 信用できません。
宇宙軍の事も みんな嘘です。
きっと何かの秘密を 隠してるんです。
それに モンスターを調べていた人たちが
次々に 行方不明になって…
私の父も 突然消えてしまいました。
私に 力を貸してください。」
[はい][いいえ]選択
[はい]を選択
コロナ「ありがとう!
ロボットの『ガップ』 も 連れて行っていいかしら?
きっと 大きな力になってくれるはずです。
父の足取りを追えば 何かわかるはずです。
まず 『ヒュー』の町へ いきましょう」
STED所属の主人公と『アクテス』は
『コロナ』と『ガップ』を加え
モンスター狂暴化などの謎に迫っていくのであった。
特徴
・モブなど話しかけようとすると人や背景が出る。
・洞窟や塔は3Dダンジョン
・人間タイプのキャラクターはレベルアップ時に
体力や攻撃力、防御力などの数値を割り振る事が出来る。
・独自仕様が非常に多い。
他RPGの多くで表記される『レベル』ではなく『クラス』というもので表記される。
『クラス』は敵を倒して得る経験値をもらって上昇する。
経験値はこちらのクラス差によって変わる。
敵との遭遇時、敵名の脇に数字が書かれる。
敵との差があると『0』どころか『マイナス』ということもあり
敵が弱すぎると経験値は『0』になんて事もある。
『クラス』が上昇すると人間タイプであると
HPなどプレイヤーが任意で向上する事が出来る。
LP:体力、他RPGでのHPと同じである。
EP:精神力、ESP使用時に使われるいわば他RPGのMPと同じである。
攻撃力:敵への物理攻撃の大きさに影響する。
防御力:敵からの被物理攻撃の大きさに影響する。
知性:ESP使用時の成功率や効果の大きさに影響する。
素早さ:戦闘時の行動の順番に影響する。
人間キャラは3人登場しロボットが1体で4人体制である。
[キャラクター面]
人間タイプ:クラスが上がる。
宿屋で休むと体力が増える。
状態異常になる。
ESPを習得する事が出来る。
4つの部位があり、100が基本で戦闘等で減少する。
(H:ヘッド
B:ボディ
L:レッグ
A:アーム)
状態異常の『毒』は多くのRPGだと
歩行時にHP減少や戦闘時の物理攻撃力減少が一般的だが
本作の場合、歩行してもノーダメージ
戦闘中の攻撃力減少もしないが、回復を受け付けなくなる。
ロボタイプ:クラスなし。
宿屋で休んでも体力は回復しない。
『メンテボックス』『メンテカプセル』で回復。
状態異常なし
ESPを習得する事が出来ない。
『バトルパック』を装備する事で戦闘に参加する事が可能になる。
『ツールショップ』にある『チップ』を購入する事で
最大LPが増える。
『パック』は2つ装備する事が出来て
攻撃力、防御力を特化するものや
言語を翻訳するパックなどもある。
人間キャラが全員やられてしまうとロボタイプが生き残っても全滅扱いとなる。
[武器、防具面]
『ソード』『スピア』『ナイフ』系は無限に使えるが
『ガン』『ポッド』系は残弾があり、弾がなくなってしまうと当然使えない。
アイテムの『パワーカート』を使う事で弾数が補充される。
[ESP面]
『クラス』を上げても習得する事はない。
『ESPショップ』で売られていて購入する事でその人物が使用可能となる。
1人12種習得可能。
知性が低いと成功率が低く、ターンを無駄にすることになる。
[町の施設面]
『ホテル』
宿泊日数を設定する。
1泊につき『LP』『EP』が10回復する。
つまり『LP』と『EP』を200回復させたければ20日間休む必要がある。
(休息というよりはもはや入院だな)
セーブ施設がある。
『ツールショップ』
道具を売っている。
ロボットを強化するものがある。
『ESPショップ』
『ESP』を習得可能
『武器防具屋』
『武器』や『防具』を売っている。
『病院』
・『治療』:状態異常『毒』の治療や体の各部位を回復させる。
・『再生』:状態異常『怪我』の治療を行う。
・『クローン』:死んだ時の復活に使う。
(クローン作って同じ人間作り出して戦うって人道的にええの?)
得点は40点
良い点
・クラスアップ時の能力上昇の割り振り
悪い点
・文字スクロール速度が常にデフォルト
・ESPを奪う敵がいる。
・町に戻るのがセーブ地点場所のみ
・文字が平仮名のみ
良い点の解説
・クラスアップ時の能力上昇の割り振り
能力アップを自分好みに行えるのはなかなか楽しい。
偏って能力を上げるか平均的に上げるのか…
悪い点の解説
・文字スクロール速度が常にデフォルト
メニューを開いた時に
セレクトボタンを押す事で0~2の設定が可能。
2が最速だが、ゲームを再開するたびに1になっている。
この1が遅い。
通常のメッセージの流れは問題がないが戦闘時が非常に遅い。
その遅く感じる戦闘中にスクロール速度の変更が出来ない。
何で、最速をデフォルト設定せーへんねん。
・ESPを奪う敵がいる。
購入して覚えさせるESPであるが
それを奪ってくる敵がいるのだ。
奪って来た敵を倒しても取り戻す事は出来ない。
失ったままだ。それが次の悪い点にも関係する。
・町に戻るのがセーブ地点場所のみ
『道具』や『ESP』で町に戻る事が出来るものがあるが
セーブ地点の所だけしか戻れない。
『ドラクエ2』かっての…
ファミコン中期ぐらいの物ならまだ分かるが
これ1990年でファミコン後期のものだろ?
しかもこれが次の要因に絡むんだよなぁ…
・町に必ず『ツールショップ』『ESPショップ』がない。
『ホテル』と『病院』があっても
『ツールショップ』や『ESPショップ』がない所がある。
『ツールショップ』っていうと、
弾薬補充の『パワーカート』
ロボの体力回復の『メンテボックス』
が入手できないのだ。
『ESPショップ』に関しては
上記の通り、こちらのESPを奪う敵がいたりするのに
すぐに覚えさせることが出来ない。
しかも、町ごとに売っているESPも違うので
特定のESPを奪われると覚えさせ直すのに相当遠くに戻る必要性が出てくるのだ。
全くよー。何で任意で目的地を変えられる瞬間移動手段がねーんだよ。
せめてFFみたいに敵とエンカウントしない上に
山や海を越えて高速移動可能な『飛空艇』みたいのを出せよ。
・文字が平仮名のみ
SFのRPGをメインにしてるのに
平仮名のみってなんやねん。
子供の教材じゃねーんだぞ。
平仮名のみのRPGと言えば
「エスパードリーム2」なんかそうだったけど
悪い点とまではいかないが
不満点としてはエンカウント率が高い。
というか、これに関しては歩行速度が速いので多めにエンカウントしているような感覚に陥っているかもしれない。
そこそこの敵ならともかく
少なくとも、雑魚敵とのエンカウントの回避手段ぐらいは欲しかったね。
このゲーム、クラスが上がると取得経験値が変動するシステムだから雑魚倒して「0」も起こりうる…
上記の通り、任意の町にワープする手段もないし、エンカウント率0になるような飛行機などの移動手段もないし…
経験値0の敵は相手をするだけ時間の無駄である。
そうそう。
能力の割り振りが可能だから自由にやればいいけど
パーティ自体はバランスよくするべきである。
例えば、
「俺は全員、物理攻撃で押し切るぜ!」
と、パーティ全員を脳筋にしようとすると異様に守備力高い敵が出た時
1回で一桁の攻撃なのに100ぐらいの体力の敵と延々と戦わなければならなくなったり
逆に
「私は全員、ESPを使って大ダメージを与えて倒していくわ!」
と、ESP全振りでやると
物理しか通らない敵に遭遇した時、微々たるダメージにEPを使用するなんて事態にもなりうる。
だから、コイツは物理担当でこいつはESP担当という風に役割を決めて
パーティのバランスを取るべきである。
個人的に思ったのは、
病院での『再生』や『クローン』という風に
医療技術が発達して人の肉体を切り貼りするのも簡単に行えるような世界観なら
思い切って、上げた能力の全てを手軽に割り振りを行えるような施設があってもよかったんじゃないかってね。
プレイしていて
「硬い敵が多すぎる。ここから先はESP中心で行くか…」と、知性を伸ばしたりとか
「敵からの物理ダメージが大きい。ここからは防御力中心で行くか…」と、防御力を高めたり
場面に応じてプレイヤーが任意に能力を設定をし直せるようなゲームなら
もっと楽しめたんじゃないかってね。
だから、あまりに偏った編成にしてしまって詰んでしまった人もいると思うし
このゲームは、強さによって取得経験値が変動するが
ステータスは装備品をも加味するのだ。
つまり装備品がない方が経験値を得られるのだ。
ESPの効力は武器に影響しないので手ぶらのキャラにして
ESP主体で戦った方が取得経験が多いという事になる。
で、守備力より攻撃力の方が影響しているようなので
なおさら武器が弱い方が取得経験値が多いのである。
とは言っても、物理なしでクリアするの方法は上記の通り
ESPが通らない敵にお手上げ状態になるので
武器ありでプレイするよりも効率は悪くなる。
ただ、強さの判定されるのは
人間キャラであり『ガップ』の能力は除外される。
ちなみに、『病院」や『ツールショップ』の女性はカウンターで話しかけているって事で
上半身が表示されなかなかカワイイ。
ゲーム中の『コロナ』よりもだ。(箱のパッケージでは描かれているようだが…)
ゲームでの『コロナ』は1回しかでずモブの女とグラフィックが共通だもんなぁ…(悲)
裏ワザ
・エンカウント回避
フィールド上では4~5歩でAボタンを押して
メニューを開くことでエンカウントを回避できる。
ただ3Dダンジョン内では無効。
PS)本作をプレイするきっかけになったのが
2020年5月現在、新型コロナウイルスが世界的に流行していて
本作では最初から『コロナ』を仲間にすることになるという
『コロナ』という共通点があった。
普段、RPGをプレイするのを後回しにしがちな髭人としては
「この機会にプレイしなかったら2度とプレイしないかもしれん」
と、思ったからである。
2020年5月では日本での流行は一旦落ち着き始めている。
(世界ではまだ猛威を振るっている)
無論、再流行する可能性はある。
願わくば日本だけではなく世界的にも流行が収束に向かってくれることを…
ここからがネタバレ
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全員の物理防御力を上げる『サイコシェル』
個別ESP防御力を上げる『ウォール』
を覚えさせるのが大事。
特に敵の攻撃ESPは能力を上げても軽減できないので。
そして、パーティのバランスよく能力を上げる。
中盤に1度だけイベントで全能力の再振り分けが可能。
最後の武器
主人公『サイコソード』
アクテス『サイコガン』
コロナ『サイコスピア』
これは現在のEPによって攻撃力が変わるようで
「現在EPの倍>攻撃力」
と言った印象。
EPが少なければ普通の攻撃力分のダメージを与えられる。
攻撃力と防御力を振りまくった『主人公』と『アクテス』はサイコ装備で
攻撃力は『170』程度、与ダメージは『170』前後。
一方の『コロナ』
『知性』と『素早さ』メインで上げ
『攻撃力』は放置。
EPを集中的に上げていた『コロナ』の攻撃力は『40』
(『サイコスピア』単体の攻撃力は加わっているのでなしだと『0』)
EPを200を超えていて結果、与ダメージは
何と!!
『400』を超えた!!
攻撃力を上げた『主人公』と『アクテス』って一体…
ただ、その分、『コロナ』の最大体力は『70』と低めだったので
全体攻撃ESPを食らうと死がちらつく…
さて、ストーリーに関してはゲームを進めていくと
『バイオロイドシステム』というのがキーとなって来る。
過去の人々が生み出したシステムで
危険なモンスターを生み出すために封印された物である。
それを司政官が使おうとしているのだ。
最後の塔の最上階にいる司政官。
話しかけると
司政官「一足 遅かったようだな。
今 『バイオロイドシステム』は 動き出した。
後は 『エナジオン』を セットするだけだ。
塔にあったものは 実験装置にすぎん。
ここでは 更に強力な モンスターを
作り出す事が 出来るのだ。
『エナジオン』を奪うのには 失敗したが
わざわざ 持ってきてくれるとはな…
遠慮なく いただくぞ」
『パラディーノ』というがモンスターのボスが出るので倒す。
司政官「ふっ よくぞ 切り抜けたものだ。
しかし もう力も 残っていまい。
今度は そうはいかんぞ」
司政官がラスボスで戦闘になる。
倒しても台詞などはないのが残念…
誰かはわからないが恐らく主人公の台詞
「自分をモンスターに 改造していたなんて
欲望が 心を狂わせたんだ…
…よし 早く 装置を止めよう!」
古い 機械を 見つけた。
どうやら コンピューターらしい。
光が 動いてる。
これが 『バイオロイドシステム』か…
〇〇 は コンピューターを破壊した。
バイオロイドシステムは 停止した。
2度と 動くことはないだろう。
バイオロイドプラントは 封印された。
全ての使命は 終わった。
…
塔と景色の一枚絵が現れる。
戦いは 終わった…
バイオロイドシステムは 破壊され
邪悪な 野望の影は 消え去ったのだ。
星中が 安らかな 空気に包まれ
人々の心に 希望が芽生えた。
4人は 誓う この平和をいつまでも と。
スタッフロール
個人的にストーリーが非常に弱いわな。
ファミコンRPGあるあるとして
「あれこれ喋っていた登場キャラクターが
プレイヤー操作のパーティに所属してしまうと
今まで沢山喋っていたのに途端に無言になってしまう」
最初仲間にするときに『ころな』が喋るがそれ以降は一切の無言である。
それはあるあるだから許せるにしても…
本作の場合は魅力的なモブキャラとか敵キャラなどがいないのがネック。
モブキャラが何度か登場したり、ラスボスであれば今回の事を引き起こした理由を話したりとか…
本作発売1990年。
ファミコン後期ともなればキャラの掘り下げが出て来るものだ。
本作発売は1990年7月。
同じ年の2月に「ドラクエ4」
同じ年の4月に「ファイナルファンタジー3」
が発売している所で本作だもんな…
埋もれるわ。
エンディング。
『ガップ』はロボだからいいとして
その他メンバーのその後はどうなったのかとか気になるんだけど
何も明かされない。
エンディングを含めたこのゲームなどのツッコミどころ
・4人は誓う「この平和 いつまでも」
4人って『ガップ』はロボだが人として数えていいのか?
ってか、『主人公』『アクテス』は「STED」という特殊部隊だからいいが
『コロナ』に関しては研究所員の娘、つまり民間人のはずだ。
何で普通にずっと「STED」2人と行動し続けているの?
今回の件で『コロナ』も「STED」入りを果たしたのだろうか?
・サブタイトル「遺跡惑星の野望」
『惑星の野望』っていうぐらいだから
他の惑星を含めた人類圏を征服しようって目的だと思いきや
惑星『アルフ』だけかいと…
例えば『日本の野望』というタイトルの創作物があったとしたら
髭人「日本政府の目的は世界征服か?」
って思うけど
実際は日本国内だけの征服と言われたら
「それだけ?」って思わん?
・「STED」
メインタイトルになっているが
ゲーム中、「STED」という名称や存在が出て来るのは
最初に司政官が「お噂はかねがね…」以外に出て来る事はない。
ゲームとしてキーになる事はないし
「STED」だからって特殊能力があるように思えない。
『主人公』は剣、『アクテス』は銃を使いこなせるに過ぎない。
『コロナ』に至っては回復ESPが2人より倍の効果があるという仕様がある。
2人よりめっちゃ優れているやん。『コロナ』ちゃん。
即「STED」として採用すべき人材である。
というか「STED」なんかわざわざ呼ばんでも
『ガップ』のようなロボを後2体ぐらい引き連れていれば
『コロナ』だけで『司政官』を倒せるんじゃないかと思ってしまった(苦笑)
もっとやりようはあったと思うんだけどね。
別の「STED」メンバーが途中で支援して来るとかゲームで出しても良かったはずなのに…
『司政官』の「お噂」って何だよ…
何やって来たんだよ。その2人…
ゲーム単品しか持ってないもんな…俺。
取説には「STED」についての記述が10ページぐらいあるのかもしれないけど(多分、ない)
ゲーム中、「STED」である事が活かされはしない…(悲)
さて締めに参りましょうか?
ゲーム序盤で出て来る『コロナ』の父であるが
記憶を失っているが『リトロミン』というアイテムで記憶を取り戻して
パスワードを教えてくれる。
この時は記憶が戻った親子の再会なのだから
『コロナ』に台詞があってもいいはずなのだが…
記憶を失っている父親に対しても
コロナ「父さん!思い出して
私よ!あなたの娘のコロナよ!」
なんて台詞もねぇ…
記憶があろうがなかろうが感動の再会などでは全くない。
髭人「このイベント、これで終わり?
いやいや…もっと何かやりようあるだろ」
肩透かしを食らい、それでも何かあるのではと再度話しかけてみる。
そうしたら記憶喪失の状態に戻っていた…
記憶回復アイテムの『リトロミン』はイベントアイテムなのでもう取れない。
もう2度と『コロナ』の父は記憶を取り戻すことはないのだろう…(悲)
本作もそれに近くプレイした時点では覚えていても
しばらくしたら忘れられている類のRPGでしかないというところで…
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