波の声もとまれ
風の声もとまれ
首里天がなし
美御幾拝ま
恩納村の万座毛入り口に、歌人恩納ナビィの石碑があります。
ナビィは1660年ごろ恩納村に生まれました。類まれな感性を持ち、幼いころから人々の心を打つ歌(琉歌)を詠みました。
ちなみにナビィとは鍋のこと。戦前まで沖縄の女性の名前は、カマドゥ(かまど)、ウシ(牛)、カマ(鎌)など台所用品や農具の名前が付けられました。男尊女卑の現れとも言われますが、女性が一生食べ物に困らないようにという願いもあったようです。
石碑に刻まれたこの歌、大変に有名な歌でナビィの代表作ともいえるもの。沖縄口で読むとこうなります。
波ぬ声(くぃ)んとぅまり
風(かじ)ぬ声(くぃ)んとぅまり
首里天加那志(すいてぃんがなし)
美御幾拝(みうんちうが)ま
1976年、尚敬王が恩納村に立ち寄った際に歌ったもので、意味は、
波の音も静まれ、風の音も静まれ
首里の王様のお顔を拝しますから
という、国王一行を讃えお迎えする内容です。
村民は広い草原で太鼓や踊りでもてなしたということで、その時尚敬王はその草原を「万人を座せしめる毛(原っぱ)」ということで万座毛と名付けたと言う事です。
さて、村内にはこんな歌が刻まれた石碑もあります。
恩納松下(うんなまちした)に
禁止(ちぢひ)ぬ牌のたちゆし
戀(くい)しのぶまでぃん
禁止(ちぢ)やねさみ
恩納の役場前の松の木の下に、
いろんな禁止事項の立て札が立っている
恋することまで
禁止したものはないでしょう
尚敬王(1713~1751)は、中国からの冊封使を迎えるに当たり、沖縄の男女の風紀の乱れを取り締まろうとしたのですね。
で、毛遊び(もうあしび)を取り締まった。毛遊びというのは毛(原っぱ)に夜男女が集まり飲食し、歌や踊りで楽しむ集会のことで、近年まで行われていました。
今で言うところの合コンですね。というわけですから時にはナンパする輩も現れる。
それを「異性不純交際は禁止」とおふれを出したのですね。
でも娯楽の無い時代、男女が交際できる場でもあったわけで、そこでナビィは皮肉を込めてこういう歌を歌ったのです。
こうなると冒頭の歌も、本当に国王を讃えているのかちょっと怪しくなります。
自分たちの生活を禁止、禁止で身動きできなく縛りつける王府。
中国のご機嫌とりばかりしていて、国内には人々が困る政策を押しつける国王の顔を皆で拝んでやろうよ、という痛烈なメッセージが読み取れます。
あれ?中国を米国、国王を民主党に替えたら、現代と何も変わっていないですねえ。
なりそうな詩ですね。
まぁ民主党を自民党に置き換えても変わりませんね。
国家権力と言うものは常に民衆を落としいれようと
しているのです。
いつの時代も民衆は苦い水ばかり飲んでます。
あっ、キンキンに冷えたビールではありません。
ppp
何度か詠むうちに、リズムが出てきて、ナビィさんの心に触れるような…夫の祖母のお名前と同じ方。最後の一行が効けてますね。
ちょっと意外な感じがしました。
アリスの「砂塵の彼方」という曲の
「いつも時代は若者の夢を壊して流れて行く♪」
という一節を思い出しました。
これは琉歌ですね。詠んで謳うものですから民謡としても歌われます。
時の政権はいつも同じ。
稗島さん、
琉歌の八・八・八・六のリズムが実にいいですねえ。
アルファさん、
全く言われる通りですなあ。
夢のある社会にしなくては。
でも 食べることに困らないように・・親心を聴けば なるほどと思います。
昔の男女の話は おおらかな話も多いですね。
だけど・・これも話し半分かもしれません
日本の政府も どうも弱腰で 頼りない・・でも防衛費が 安く済んでいるのもアメリカさんの お陰?!国民の声より アメリカさまの声で動いているのは 確かなようですね。
弱腰というより言いなりです。
思いやり予算だって、どんなに支出しているか・・・。