会長が「松露」を持ってきてくれた。
松露は和製トリュフともいわれ、大変貴重なきのこである。半世紀ほど前に耳にした記憶はあるが、食した記憶はない。幻の食材である。
半分に切ってみると、
切り口は、白いものやちょっと褐色のものがある。
香りはない。
鍋にしてみた。
昆布出汁で松露をメインに、豆腐、長ネギ、三つ葉、椎茸を入れた。
実食!
ここでも香りはない。
箸でつまんで口に入れる。
椎茸のいしづきのような弾力のあるものとマシュマロのようなものの2通りの歯応え。
切り口の色の違いで歯応えが違うようだ。
味は、感じられない。
幻のきのこは、香りも味もない歯応えを楽しむきのこだった。