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椎間板ヘルニアからの復帰をめざしてただいま絶好調静養中!

観戦レポ。2013/12/23、第35回皇后杯決勝、INAC神戸レオネッサ-アルビレックス新潟レディース

2018年08月13日 15時55分47秒 | サッカー観戦レポ

2013年12月23日(月曜日、祝日)、15時01分キックオフ
第35回皇后杯女子サッカー選手権 決勝 INAC神戸レオネッサ-アルビレックス新潟レディース
場所:NACK5スタジアム大宮
試合形式:45分ハーフ、同点の場合は15分ハーフの延長戦、それでも決着がつかない場合はPK戦

INAC神戸レオネッサ
監督:石原孝尚
11髙瀬愛実---17ゴーベル・ヤネズ--9川澄奈穂美
----------7中島依美----------
-------8澤穂希---10チ・ソヨン------
21渡辺彩香-15磯金みどり-5甲斐潤子-2近賀ゆかり
----------1海堀あゆみ---------

控え:18武仲麗依、3ベッキー、6南山千明、20田中陽子、14京川舞


アルビレックス新潟レディース
監督:能仲太司
-------23ティファニー・マッカーティー-------
-----------9山崎円美-----------
24佐伯彩-10上尾野辺めぐみ-16斎藤友里-19児玉桂子
5高村ちさと--13中村楓--3北原佳奈--14小原由梨愛
----------1一谷朋子------------

控え:21小金丸幸恵、2山本亜里奈、15阪口萌乃、8大石沙弥香、11平井咲奈


結果
INAC神戸レオネッサ 2(PK4-3)2 アルビレックス新潟レディース

得点者(カッコ内はアシスト)
神:65'近賀ゆかり(チ・ソヨン)、93'チ・ソヨン
新:42'ティファニー・マッカーティー、111'ティファニー・マッカーティー(平井咲奈)

交代
神:
新:74'児玉桂子→大石沙弥香、延長HT佐伯彩→平井咲奈

警告
神:53'渡辺彩香
新:

退場
神:
新:

主審:梶山芙紗子 副審:千葉恵美/手代木直美 四審:桑原里佳子
観客 3,901人


※選手交代によるポジション変更

神戸
交代なし

新潟
児玉→大石で、大石はトップ下に入り、山崎が右サイドハーフに移る
佐伯→平井は同じポジション


皇后杯です。
前回大会より男子の天皇杯とは別日の開催になりまして、今回は12月23日、天皇誕生日の開催です。
会場は前回と同じ、大宮アルディージャのホームスタジアム、NACK5スタジアムです。

決勝に進出したのはINAC神戸レオネッサとアルビレックス新潟レディース。

INAC神戸は今シーズンのなでしこリーグを2位に勝ち点差10をつける圧倒的な強さで優勝、そしてリーグカップも優勝、
さらにリーグ戦終了後に行われたモブキャストカップ(国際女子サッカークラブ選手権:女子のCWC的なやつ)も優勝、
国内タイトル完全制覇の四冠を目指す。

アルビレックス新潟レディースはリーグ戦は8位(10チーム)と低迷。皇后杯は2度目の決勝進出。
ちなみに前回決勝進出時の対戦相手もINAC神戸レオネッサで、その時は0-3で完敗している。リベンジを果たしたい。


PK戦までもつれた戦いはINAC神戸に軍配、四冠を達成!

前半。

5分、新潟は左サイドからのロングフィードが23マッカーティーに渡りPA内まで持ち込むも、相手選手を抜ききれずシュートは撃てない。
9分、新潟は左サイド10上尾野辺のフリーキックに9山崎が頭で合わせるも枠の右へ外れる。

圧倒的な力の差を示すようにINAC神戸ペースで試合が進むも、新潟も負けずに相手陣へと攻め込む。
しかし10分を過ぎてからは新潟はボールを奪っても自陣を抜け出せなくなり、ひたすら守備に耐える時間となる。

24分、神戸は7中島、10チ・ソヨン、9川澄と繋いでスルーパス、17ゴーベル・ヤネズがシュートに持ち込むも弱く、GKがセーブ。
33分、神戸9川澄の縦パスを相手選手がクリアミス、ボールはDFラインの裏に抜け、11髙瀬へと渡るがシュートは撃てない。
36分、神戸は右サイド7中島のロングフィードをPA内で11髙瀬が落とし、PA手前から17ゴーベル・ヤネズがシュートもGK正面。
39分、神戸7中島が17ゴーベル・ヤネズとのワンツーでPA内に侵入するもクリアされる。

INAC神戸が一方的に攻め込む展開だったが、しっかり引いて守る新潟の前に、あまり決定的なチャンスを作れない。
そして先制点を決めたのはなんと新潟。

42分、神戸のビルドアップのパス回しが少し乱れたところを23マッカーティーが素早いアプローチでインターセプト。
センターサークル付近からドリブルでゴール前まで持ち込み、少々ぎこちなく相手選手をかわしてシュート、これが決まって新潟が先制。
INAC神戸0-1新潟L

そして前半終了。
終了間際に新潟がフリーキックを獲得したものの、リスタートする前に前半終了の笛を吹いたため、新潟サポーターからはブーイングが。


後半。

49分、新潟はカウンターで23マッカーティーからのパスを受けた9山崎がPA内左寄りからシュートもGKがセーブ
54分、新潟は10上尾野辺のボール奪取から23マッカーティーにスルーパス、PA内に持ち込み相手選手をかわしてシュートもGK正面
63分、新潟は自陣でボールを持った10上尾野辺がドリブルで相手陣内まで持ち上がり、左サイドの23マッカーティーに展開、
23マッカーティーはドリブルでPA内に侵入して相手選手に囲まれながらもシュート、相手選手に当たってボールがファーサイドに流れ、
フリーで待ち構えていた9山崎がワントラップから狙い澄ましてシュートするも、ニアサイドのポストを叩く。

前半同様、INAC神戸がゲームを支配するが、中央から攻めてもサイドから攻めても、
新潟がしっかり引いて守備を固めているためにゴール前にスペースがなく、チャンスを作れない。
一方の新潟はカウンターからチャンスを作り、相手ゴールを脅かす。

65分、神戸、左サイド高い位置でフリーキックを獲得。10チ・ソヨンがゴール前にボールを入れる。
そしてDFとGKの間に走り込んだ2近賀がダイレクトでシュートを決め、同点に追いつく。 INAC神戸1-1新潟L

新潟の守備がハマり、後半開始から全然チャンスを作れなくなっていたINAC神戸だったが、
引いて守る守備とか関係ないセットプレーをものにした。

同点になってからは新潟にミスが目立ち始め、低い位置でのボールロストからINAC神戸のショートカウンターの餌食となる。

84分、神戸は左サイド21渡辺のクロスをPA内で17ゴーベル・ヤネズが頭ですらし、ファーサイドに9川澄が詰めるがGKがクリア。
86分、神戸は左サイド21渡辺のクロスにPA内で17ゴーベル・ヤネズが合わせるもボールはファーサイドに流れる。
こぼれ球に2近賀が詰めるも相手選手が先にクリアした。
88分、神戸は左サイドでスローインを受けた11髙瀬がドリブルで相手選手を抜き去ってクロス、
相手GKはかぶってしまい、ファーサイドに9川澄が飛び込むが相手選手との競り合いでファウルをとられてしまう。
91分、新潟は自陣左サイドからロングフィード、23マッカーティーに渡りクロス、ニアに9山崎が飛び込みヘディングシュートもミートしない

INAC神戸の猛攻を耐え抜いた新潟、ロスタイムにワンチャンス巡ってきたがものにできず、後半終了。
延長戦に突入する。

延長前半。

開始早々にINAC神戸が逆転ゴールを決める。

93分、右サイドからのコーナーキック、7中島が蹴ったボールを相手GKがファンブル、こぼれ球を混戦の中から10チ・ソヨンが決める。
新潟の選手が複数いる中にボールが落ちたのだが、味方同士でかぶってしまい誰がプレーするべきかハッキリできなかった。
INAC神戸2-1新潟L
97分、神戸は再び右サイドからのコーナーキック、7中島が蹴ったボールは誰にも合わずにファーサイドに流れる。
ファーサイドで拾った11髙瀬がシュートに持ち込むもブロックされる。
99分、神戸は左サイド髙瀬からの縦パスを受けた10チ・ソヨンが相手選手をかわしてミドルシュートも枠の上。

延長後半。

開始早々の106分、新潟は自陣からのロングフィードが23マッカーティーに渡り、ワンタッチで相手を抜いてスルーパス、
PA内に走り込んだ8大石がダイレクトでシュートを撃つもGK正面
107分、新潟は右サイドでボールを持った10上尾野辺が30mぐらいのロングシュートを放つ。
山なりの弧を描いてゴールに向かうボールはGKが手を伸ばしても届かず・・・クロスバー直撃!
111分、神戸は10チ・ソヨンが高い位置でパスカット、ドリブルで相手を抜いてスルーパス、PA左寄りの位置で
相手DFの裏に抜けた17ゴーベル・ヤネズがシュートもGK正面
111分、新潟は左サイド5高村のロングフィードが途中出場の11平井に渡り、相手DFの裏に抜けてPA内に侵入、
寄せてくる相手選手2人をかわすように横パスを出すと、PA内ゴール正面にいた23マッカーティーにわたる。
ワンタッチで相手選手をかわして放ったシュートがゴール右隅に決まって同点に追いつく! INAC神戸2-2新潟L

INAC神戸が2点目を取って以降、INAC神戸ペースで試合が進んでいて、
新潟には攻め込む気力がもう残っていなかったように見えて、このまま終わるかと思われたが、
延長後半開始から最後の力を振り絞って再び相手陣まで攻め込めるようになり、そんな中で同点弾を決めることができた。

117分、新潟はバイタルエリア手前から11平井がDFライン裏に浮き球のパスを入れ、そこに23マッカーティーが走り込む、
相手選手に寄せられながらもギリギリつま先でシュートに持ち込むことはできたが、GKにセーブされる。

同点になってから新潟にも少し元気が出てきて、再逆転を予感させる場面もあったが、
何が起きるかわからないPK戦には持ち込ませたくないINAC神戸も延長後半終了間際に怒涛の攻撃を見せる。

119分、神戸は相手の低い位置でのパスミスを見逃さず、ボールを拾った17ゴーベル・ヤネズから10チ・ソヨンに縦パス。
相手を抜いてPA内に侵入し、バランスを崩しながらも放ったシュートはGKの頭上を越えて入るかに見えたが、
GK一谷がわずかにボールに触ってコーナーキックへと逃れた。
119分、そこからのコーナーキック、7中島がゴール前に入れたボールは相手選手がヘディングでクリアするもボールは
ゴール前に向かって浮き上がる。ルーズボールに向かって10チ・ソヨンと11髙瀬が突っ込むが、ファウルをとられてしまう。
122分、右サイド7中島のクロスは相手選手にヘディングでクリアされるが、クリアが弱く、こぼれ球をPA内右寄りにいた
11髙瀬がダイレクトでシュート、しかしGKにセーブされる。

INAC神戸の猛攻を新潟の守備陣がなんとか耐えきって延長後半終了。PK戦に突入する。

先攻は新潟。

新潟1人目 10上尾野辺 右下 ○
神戸1人目 17ゴーベル・ヤネズ 右 ×(セーブ)

新潟2人目 23ティファニー・マッカーティー 中 ○
神戸2人目 10チ・ソヨン 左下 ○

新潟3人目 9山崎 左下 ×(セーブ)
神戸3人目 11髙瀬 左上 ○

新潟4人目 16斎藤 左下 ×(ポスト直撃)
神戸4人目 2近賀 左 ○

新潟5人目 8大石 右下 ○
神戸5人目 9川澄 左 ○

PK戦の末、INAC神戸レオネッサが勝利を収めて優勝、2009年から続く皇后杯連覇を4へと伸ばし、
さらに2013年度の国内四冠を達成した。


最後は「大舞台で身に付けた勝負強さ」

持ち前の強さで圧倒したかったINAC神戸レオネッサ、堅守速攻で少ないチャンスに懸けて勝利を狙ったアルビレックス新潟レディース。
今回の試合はどちらが勝つのか本当に分からなかった。
延長前半のINAC神戸が2点目を入れてから、延長後半に新潟が追いつくまでの約20分間だけは「このままINACが勝つかな?」という
流れではあったものの、それ以外の時間帯はどっちに傾いてもおかしくない、目が離せない試合だった。

そしてPK戦、神戸1人目17ゴーベル・ヤネズの失敗で「もしかして新潟勝てるのでは」という雰囲気があったが、
新潟3人目9山崎の失敗、神戸3人目11髙瀬の成功の場面で流れは急変、
それまであった「新潟勝てるかも」の雰囲気が一瞬で消え去り、「新潟ヤバいかも」という雰囲気に。
そしてその雰囲気に飲まれたかのように新潟4人目16斎藤も失敗。
そうなればもう王者INAC神戸のお手のもので、4人目2近賀、5人目9川澄がしっかり決めて試合終了。
なでしこジャパンの一員として、アジアの、そして世界の修羅場をくぐりぬけてワールドカップを制覇をしたメンバーにとって、
皇后杯決勝のPK戦のプレッシャーなど容易いものだった。

最後のところで勝負を分けたのは、そういう大舞台で身に付けた勝負強さだったのではないかと思う。


INAC神戸に勝つためのミッションは95%達成していた。それでもまだ足りなかった。

惜しくも敗れたアルビレックス新潟。とにかく耐えて耐えて、ボールを奪ったら縦にロングパスを入れて
23ティファニー・マッカーティーになんとかしてもらう、攻撃の形としては非常に単調だったが、
センターバックがウイークポイントのINAC神戸対策としては、それで十分だったと思うし、実際にそれで通用していた。
守備面でも、スペースを与えずしっかりシャットアウトできており、INAC神戸に勝つためのミッションは完遂できたかに見えた。
ただ、2つの失点がいずれもセットプレーで、セットプレーの守備を詰めきれていなかったのが残念だった。

後半、1-1になった前後あたりはINAC神戸の一部選手に流れからチャンスを作れないからと何度もファウルを
貰いに行ってるように見えただけに、安易にファウルを与えない丁寧な守備も要求したかったが、それは酷か。


観客動員は3,901人。
前回大会の決勝が約4,000人だったので、そんなもんですね。

アルビレックス新潟側のゴール裏はトップチームのサポーターも合流して、ゴール裏のの1/4ぐらいは埋まっていたが、
INAC神戸側はリーグでも屈指の人気クラブにもかかわらず、ゴール裏がJ2不人気クラブのアウェイでのリーグ戦かというぐらいで、
非常に寂しかった。(いわゆるコアサポは50人もいなかった気がする)


試合後、セレモニーも終えた後、ビジョンに映されたメッセージ。いいですねこういうの。
ちなみにこのとき、スタジアムにはジョン・レノンの「Happy Xmas (war is over)」が流れていました。

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