雪のふる 弛緩心身 露天風呂
大丸温泉旅館
雪の本当の怖さを知らないからなのでしょうが、私には、雪景色は「なんとなく良い」、「何となく心安らぐ」、という感じです。
ここの湯は、肌に優しい感じで、小さい頃のわが家の井戸水の香りと味がします。私の勝手な形容は、鉄の香り、鉄の味・・・
障子一枚 開けるや寒気 押し寄せる
今さらに知る 障子の強さ
大丸温泉旅館
今朝、目覚めて外の景色を見ようと障子を開けましたら、寒気がどっと押し寄せました。このたった一枚の紙の障子が、ガラス窓から部屋に入ろうとする寒気を押しとどめていた思うと、紙って強いな~、障子って大したもんだ~、と感心しました。確かに、ガラス戸がなかった時代の時代劇では、木の雨戸の次に障子が控えていて中の部屋を守っていたような・・・
手袋を とりてシャッター 手は凍てり
大丸温泉
死のよぎる結氷湖上朝一人
2013年2月 網走湖にて
旅館を出た時は、帽子、手袋、ダウンコートと重装備でしたので寒さは全く感じず、雪道の散策を景色もキュッ、キュッという足音も楽しんでいました。そして、写真を撮るために初めて手袋を外し、アングルを決めていましたら、急に手が冷たさで痛くなり、慌ててシャッターを切って手袋をはめました。後で、宿の人にこの話をしましたら、外は零度以下ですよ、と笑いながら説明してくれました。
この時、2013年に流氷ツアーでオホーツク海に行きました時のことを思い出した。網走湖畔のホテルに一泊し、翌朝、ほのぼのと明かるくなるのを待ちまして、一人散策に出、湖上を中心に向かって歩きました。初めはすがすがしい気持ちで歩いていましたが、ふと、寒さが突き刺すように体の中に入ってくるように感じました。その後からは、体の芯まで寒さを感じました。周りには誰もいません。急いで戻り、小走りにして体を温めようとしましたが、冷え込むばかりです。だめかもしれないな、と思うことたびたびで、ほうほうの体でホテルのドアを開け、中に入りました。その時、「アッタカイ~」と感じたことを今でも覚えています。
北の地の寒さを侮ってはいけない、と深く反省しました。
今回は程度は全く違いますが、零度以下の寒さの怖さを改めて実感しました。