オレのブログ

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続・Band On The Runをレビュー

2018-07-03 19:24:53 | ロック
 さて、「Band On The Run」のデラックスエディションを聴いてレビューしたわけですが、デラックスエディションという訳ですから、ボーナスオーディオやDVDも付いていてもう一つのウイングスも聴けるというお徳が付いてきます

 次作の「Venus And Mars」や「Wings At The Speed Of Sound」もデラックスエディションが出てるんですが、「Band On The Run」セッションのアウトテイクが無く、2枚目のCDにはOne Hand Clappingとアルバムに収録されなかった「Helen Wheels」や「Country Dreamer」、「Zoo Gang」のシングル曲が入っています。「Band On The Run 25th Anniversary Edition」と言うのもあるけど、それ含めると凄く高いもん!DVD付きのデラックスエディションだってポール達に悪いけどBook Offで売ってあったんでそこで買ったもん(タワーレコードはDVD付きがもう置いてないから)!

 さて、二枚目のボーナスオーディオトラックもレビューしますが、One Hand Clappingは『Band On The Run』リリース後、ツアーに出るためにメンバー2人を補充して、ギターのジミー・マカロックとドラムのジェフ・ブリットンが加わりました。そこでライヴのリハーサルとしてOne Hand Clappingが撮影されましたが、

 「Bluebird」の模様はDVDでも見ましたが、ジミーが持ってるのはフライングVでしたよね?フライングVはハードロック向けのギターなんですが、なぜか「Jet」や「Soily」では使われず、バラード曲の「Bluebird」で使用しているんですよねぇ。でも、ハムバッキングサウンドには丸みがあって、アコースティックギターと上手く絡んでいたので、違和感が全く感じられない。むしろ、ザ・ビートルズ時代の「Rubber Soul」に収録されてる「I'm Looking Through You」や「You Won't See Me」のような曲を連想します。

 「Jet」や「Let Me Roll It」も演奏されましたが、これもドラムのサウンドからかよりロックなナンバーになってますねぇ。スタジオ版のオリジナルでも、「Jet」のキーボードソロはリンダさんですが、これNirvanaの「Smells Like Teen Spirit」と同じ手法じゃん!

 Nirvanaはウイングスが既に解散した90年代に登場するが、何だか『Band On The Run』もNirvanaの原点になってるような気がします。後のパンクやグランジシーンでは演奏テクが一切省かれたプレイがメインになりますが、こう言うところでリンダさんも貢献してるんですよねぇ。「リンダさん無ければパンクも無い」までは言いすぎですが、パンクやグランジが市民権を得た切欠にもなるし、ポールも本当に先駆けてますねぇ!『Wings Wild Life』も『In Utero』に通じるし・・・・・

Paul McCartney & Wings - Jet [Rehearsal] [High Quality]


Nirvana - Smells Like Teen Spirit


 One Hand Clappingからのデモには「Soily」や「Baby Face」もありますが、これ等は次の『Venus And Mars』のデラックスエディションに入ってますので、お手数ですがそちらも参照してください。

 最初からこの編成でやったら?と思ったが、しかし『Band On The Run』がヒットして初めて加わったような編成ですし、補充したジミーとジェフがデニー・シーウェルと同じくアフリカのマイナスイメージがこびり付いていたら直ぐに脱退してしまうかも知れません(ジェフだったらギャングに絡まれても空手で迎撃してしまうでしょうが、伝染病もありますしねぇ・・・・・)。

 しかし、ジェフ・ブリットンはVenus And Marsのレコーディング中に脱退。マッカートニー夫妻とは上手くやっていたがギタリスト二人―デニー・レインとジミー・マカロックとは仲が悪く、空手の師範もしていた事から「自分の居場所がなくなる」と危惧して、ギタリスト二人はジェフを疎外。「空手の映画に出演するため」と言う建前を出して、結局7ヶ月で脱退する羽目になりました。
 ウイングスはその後、ジョー・イングリッシュを補充して『Venus And Mars』は完成するんだけど、私としてはジェフのドラムのほうが好きかな?One Hand Clappingで力強いドラムを叩いていたんだから、このラインナップで続ければロックなポールも見れたんだけどなぁ・・・・・―けど、ギタリスト二人と関係がこじれたっつーんだから、これは仕方が無い。
 でも、ジョー・イングリッシュもサウンドはショボイがテクがあってバリエーションもリンゴ並みにあるので、彼のドラムも好きです。

 「ポールはロックじゃないから嫌い」と言う声もあるが、私も初めて聴いた高校時代、ウイングスがあまり好きじゃありませんでした。
 でも最近ガンダムXのティファ・アディールに萌えてきてるし、ガンダム00の「Tomorrow」で泣いたし、そんでもって『この世界の片隅に』と言う映画が凄く気に入ったので、最近はバラードも聴くようになりました。
 ウイングスはバラードが多めですが、ティファやマリナ様が好きな方にはオススメします。

 最後に。ザ・ビートルズのアルバムで『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』以降の9曲目がポールの作品な訳ですが(9はジョンの縁の番号で、「One After 909」や「Revolution 9」等のタイトル曲もある程)、何だかその9曲目に位置するポールの作品が、後のウイングスのスタイルが現れてるような気がします。

 例として

 「When I'm Sixty-Four」→『Venus And Mars』
 「Penny Lane」→『Wings At The Speed Of Sound』
 「Martha, My Dear」→『Band On The Run』
 「Honey Pie」→『Band On The Run』/『Venus And Mars』
 「Teddy Boy」→『London Town』
 「You Never Give Me Your Money」→『Red Rose Speedway』/『Band On The Run』/『Back To The Egg』


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