オレのブログ

ロックとイラストの大好きな、社会の底辺にいるチンケな一青年のブログです。
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Band On The Runをレビュー

2018-07-02 22:22:11 | ロック
 一年弱ブログを更新しなくて大変に申し訳ございません。
 いやぁ、イラストの練習をしていたのですが、気付いたらブログを一年弱も放置していて、もうブログの本人死んじゃったんじゃないか?って思ってしまう程でした。

 さて、ポール・マッカートニーの70年代のバンド ウイングスに嵌っていますが、この間「Band On The Run」のデラックスエディションを買ったんですよ。
 ウイングスは前から聴いていたんですが、「Jet」とか「Mrs Vandebilt」とか、「Nineteen Hundred And Eighty Five」とか好きな楽曲があったんで、70年代のポールの傑作ですよ。

 「ティファ」ってヒロインがFF7オンリーだった頃は退屈なバラードが嫌いだったんだけど、ガンダムXの方も萌えてきた今ではバラードも好きになって、「Bluebird」とか「Mamunia」とか「Picasso's Last Words (Drink To Me)」とかも聴くようになったよ。ポールは「ラブバラードしか書けない」って言われてたけど、ロックも一級品、バラードも一級品なら音楽界の頂点に立てるって!そんな音楽家はそうはいないよ!?

 さて、そんな「Bluebird」ですが、パーカッションとアコースティックがメインのこの楽曲は、静かな夜のイメージがして、秋の風が吹き始める9月にもってこいですねぇ。
 サックスが入っていて、それを成り立たせてるんだから、これは大人の音楽。
 ベースは「Something」みたいに動き回っていて、テクも凄いナンバーですが、これライブではベースレスでポールもアコースティックギターを持って歌っていたんですよねぇ(One Hand Clappingではベース入っているけど、歌っている為音は少なめ)。One Hand Clappingではジミー・マカロックのエレキギターも入っているが、自分も歌うかベースの音は少なめになってます
(音源はOne Hand Clappingより)
Paul McCartney & Wings -- Bluebird


 さて、もう一つの「Picasso's Last Words (Drink To Me)」。
Wings - Picasso's Last Words (Drink To Me)


 これはパブロ・ピカソが亡くなった記事を見てインスパイアされたそうですが、この曲を作る経緯がビックリもので、ポールがジャマイカに行った時にダスティン・ホフマンに「曲を作ってみてくれ」と言われて、即座に作ってホフマンをビックリさせたエピソードが有名です。で、そのままアルバムに入れたわけだから、ホフマンももっとビックリでしょう。
 「Jet」のリプライズが入る後半でベースが冴えていきますが、本当にポールってベースの使い方が上手いなぁ!
 「Jet」のリプライズが入るパートで、エレクトーンのリズムマシーンみたいな音が出ていますが、これ、ジンジャー・ベイカーのパーカッションによる物で、それを聞いた最初「何所でジンジャーが出てくるの?」って思っていました。wikipediaで「砂利でいっぱいのブリキ缶」で鳴らしたって言うが、ジンジャー・ベイカーと言えばクリームの元メンバーで有名で、派手なドラムをやるってイメージだったんですよねぇ。そもそもそんなドラマーが何故アコースティックの静かな曲のゲストに来てるのよ!?と思ったりもしましたが、何でもウイングスの3人はレコーディング中にARCスタジオに招かれて、その成り行きでジンジャーがゲスト出演することになったらしい。ジンジャーもこう言う静かなパーカッションプレイするもんだなぁ、と関心した次第です。

 タイトルトラックの「Band On The Run」はそれぞれ異なる3曲を一つに繋ぎ合わせて組曲構成にしたのだが、オーヴァードライヴのギターが素晴らしい!テクはもちろんの事、サウンドも力があってこれぞロック!エレクトリックのリードギターはポールによるものだが、元々はギタリストで、ステュアート・サトクリフが脱退したのが切欠でベースに転向したって言うからねぇ!
 ギタリストのスーパープレイが花盛りだった1960年代の音楽シーンで、何故一番ギターテクのあるポールがベースなのよ?!と思ったが、やはり結果は成功したわけだから、世の中どうなるか分からないよ!?
Wings - Band On The Run (Original Video)


 しかし、アルバム全体を聴いてみると、何だか「Martha, My Dear(1968年発表のビートルズのナンバー)」がそれぞれ形を変えて一枚のアルバムになったと思います(ポール・マッカートニーに武道館ライブからの、です。長らくやってなかったそうなので、本人は忘れてしまいましたが、「Martha, My Dear」は好きなんで今度は完璧にやってくださいよぉ!で、ビートルズ本人によるバージョンはYouTubeにアップされてませんので、お手数ですが聴きたいのであれば『ザ・ビートルズ』を購入してください)。
Paul McCartney - 'Martha My Dear' intro soundcheck at Budokan, Tokyo, April 28, 2015.


 そのマーサの子供に「Jet」がいた訳ですが、子供まで歌のネタにされるんだから、本当にマーサは有名な犬ですよ。
Paul McCartney & Wings- Jet


 「Martha, My Dear」と比べてロックな方に行った「Jet」ですが、歌詞を見ないと飛行機関係の歌かと思っちゃいますよ(歌詞は普通のラブソング)。
 けど、ギターサウンドは上空を飛んでいるってイメージだし、テンポは遅いがロックなので、この曲は好きだ。

 さて、デニー・レインと共作品の「No Words」だが、デニーがヴォーカルか、ポールのベースプレイは冴えてるんだよなぁ!
Paul McCartney & Wings - No Words (Live in Glasgow 1979) [HQ]


 ラストのギターソロはポールによるものだが、やっぱり元ギターリストなだけあるわぁ!

 話を「Martha, My Dear」に戻しますが、「Martha」って確かポールがギターとベース、ピアノ、ドラム、ヴォーカルを多重録音してそこにストリングスを入れたって訳でしょ?ドラムプレイやサウンドから「Martha」と似てるし、ピアノがメインとなれば「Nineteen Hundred And Eighty Five」にも通じるよ。
Paul McCartney Nineteen Hundred and Eighty Five lyrics


 ドラムにはデニー・シーウェルがいたんだけど、アフリカに行くのを恐れて辞めちゃって、ポールとリンダ、デニーの3人だけが残ったって事になったんだよなぁ。まぁ、アフリカは伝染病と紛争のイメージが今でもあるし、前にもエボラで騒ぎになってたんだしさぁ―そうなると良く行けるよな、マッカートニー一家&デニー・レイン
 機材の質も悪かったみたいだし、マトモなアルバムが出来るかどうかが疑問視されたし、こんな状況でも名盤が作れたんだからポール・マッカートニー半端ないって!

 でも、これってパンクじゃん。
 ジャケットにはポールとリンダ、デニーの3人に加えて俳優とかボクサーとかアナウンサーを6人加えて撮影したって言うけど、クリストファー・リーやジェームズ・コバーンもいるし、元ビートルズのメンバーじゃなきゃこんなジャケットは作れないって。「Queenie Eyes」でも有名な女優がPVに出てるっつーけど、これはビートルズ程の名声がなきゃ出来ないって。

 でもストリングスを除けば楽曲はパンク。パンクも、機材の質関係なしっつーしさぁ、そもそも素人のリンダさんを入れるって所で既にパンクじゃん。ジョン・ロードとかレイ・マンザレクとかと比較されて「史上最低のキーボーディスト」って言われてるけど、そもそもセックス・ピストルズのスティーヴ・ジョーンズもギタープレイが最低だし、ラモーンズも演奏テクがしょぼくて小学生でもコピーできるような腕前よ!?
 こうしたスタイルは後になって出てくるけど、演奏テクを省いてシンプルに徹して後のパンクやグランジとかに繋げるってさ、ポールも先の音楽界の行く末が見えてるんじゃない?

 「Let Me Roll It」もスローだがパンクだし、ベースが平凡だけどパワーがあるんでこれはもうグランジだろ。
Paul McCartney - Let Me Roll It - Lyrics


メルヴィンズもカヴァーしてるっつーしさぁ、グランジの原点にもなるよ!?
Melvins Lite-Let Me Roll It


 ビートルズ解散後、アラン・クラインやフィル・スペクターと敵対する事になって出だしが苦しくなった70年代で、ポールはリンダ夫人とデニー・レインとで再起を図って、「Band On The Run」でものの見事に復活を果たしたわけだよ。
 ハードなロック曲がないんだけど、まぁ、ポールは本来「普通の生活を送る喜び」をテーマにしているし、ジョン・レノンやレッド・ツェッペリンのようなハードなサウンドはあまり必要としてない訳だ。
 後の「Back To The Egg」でポールのハードロック面が伺えるが、全然ラストアルバムって感じがしない・・・・・
 「続く」って感じがあったし、実際日本で捕まっちゃった後も次のアルバムの為のリハーサルはあったんだけど・・・・・
Wings: Pugins Hall (October/November 1980 Rehearsals)


 その最中にチャップマンが事件を起こして、ポール思い切りダウン!
 親友が死んじゃったんで、かけれる言葉がなくなってしまって、デニー・レインが脱退してウイングスは解散したんだけど、新加入のローレンス・ジューバーやスティーヴ・ホリーもたまったもんじゃねーよなぁ・・・・・!折角憧れの有名アーティストと同じバンドでプレイできると思ったらあんな事件が起こってバンド活動が止まってしまって・・・・・ウイングス解散まで引き起こしてくれたんだから、本当にマーク・デイヴィッド・チャップマンはろくでもない奴だ。デニー・レインやローレンス・ジューバー、スティーヴ・ホリーもさぞかし恨んでることだろう。ポール・マッカートニーも「私は誰でも許せる性質だと思うが、こいつだけは許す理由が見つからない。こいつは正気を失って、取り返しのつかないことをした。そんな人間になぜ容赦の気持ちを恵んでやる必要があるのかわからない

 書きたい事がありますが、長くなりましたので、ここで一旦引き上げます


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