その他ニュース
2012年の米大統領選挙中、当時、共和党候補だったミット・ロムニー氏は、支持者との会合で民主党の現職大統領のオバマ氏を支持する47%の国民は「政府に依存しており、自分たちを犠牲者だと思い込んでいる」と発言したとリークされた。彼らが「受け取る権利があると考えている手当」は、自分の要求は何でも通って当然と考えているオペラの主役女性歌手のように医療から住宅、食料に至るまで「何でもありと思っている」と発言したとされる。16日、今は上院議員のロムニー氏は、すべての成人の米国民に一律1000ドル(約11万円)を支給するよう政府に求めた。このヘリコプターマネー案に加え、同氏は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済対策として、有給休暇や失業保険、栄養支援プログラムの拡大を提案した。かつて米国の財政規律があまりにひどいとして、プライベートファンドのような容赦ないやり方で財政健全化を進めるべきだと主張していた財政緊縮派の同氏とは思えない大盤振る舞いぶりだ。今年の大統領選で民主党の指名候補獲得を狙っているが、同氏は今年も(そして78歳という高齢ゆえ今後も)民主党の大統領候補になることはない。民主党候補を選ぶ今月17日の予備選でフロリダなど3州で勝利したバイデン氏は、もはやサンダース氏のライバルというより、今やサンダース氏に大きな差をつけ地平線の向こうを前進する存在だ。しかし、およそサンダース氏に説得されそうにないロムニー氏がサンダース氏の政策の良さを理解し、提案したことはサンダース氏にとり救われる面があるだろう。3月上旬には考えられなかったことだが、米政治はここへきて社会民主主義に近い政策が次々と飛び出している。これまで左派的な議論は遅々として進まなかったが(富裕税の導入や医療制度に対する世論をみればいい)、コロナ感染拡大という緊急事態の雰囲気が高まる中、急に勢いを増している。コロナ危機によって、サンダース氏が考える世界のあるべき姿へと社会が変貌しつつある。(* 日経 FT記事より)写真:サンダース氏が米大統領選で民主党の指名を得ることはほぼないが、彼の「大きな政府が必要」とする考え方は今後も浸透していくという=ロイター
その他ニュース(03/27_朝) | ||||||||
国際 | ||||||||
企業 | ||||||||
IT技術 | ||||||||
国内 | ||||||||
市場 | ||||||||