平太郎独白録

国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し、独自の歴史観で語ります。

教師も中途採用を奨励すべき論

2008年02月02日 | 教育
親愛なるアッティクスへ

今、NHK「フルスイング」というドラマをやってますよね。
プロ野球コーチ学校の教師になるという実話に基づいたドラマだそうですが、このドラマ自体は、また、後日、述べるとして、この点で思うことがあります。

以前、テレビの「100万円が欲しい」とか何とかいう番組で、ある教員が、「学校で、地理を教えているのに、自分がその地域に行ったことが無くて教えていることに矛盾を感じている。だから、100万円当てて、世界中ではないにしても、海外旅行に行きたい。」と言って出場されてきたことがありました。
番組のコメンテーターなどからは、失笑が漏れてましたが、私には彼が言っていることが、それほど、おかしなことだとは思えませんでした。

無論、すべての地理教員だけを公費世界一周旅行に行かせてやる・・・というのは、到底、現実的なことではないでしょう。
しかし、いくらマスメディアが発達しようとも、とにかく、現地に行ってみないとわからないことがあるのも、また事実です。
そういう意味では、やはり、教師の側も、行ったこともなくて教えているのであれば、教科書に書いてあること以上のことは教えられないでしょうし、生徒の突飛な質問にも答えられず、ひいては、授業にを拡げてあげることもできないでしょう。
で、私が言いたいのは、「教員も、もっと、中途採用増やすべきだ。」と言うことです・・・。

そう言うと、以前、校長民間から採用したものの、うまくいかずに、その方が自殺したという事件を持ち出されるかもしれませんが、それって、校長を採用するからだめなんですよ。
校長を民間から採用すると言うことは、一般教員(特に教頭)にとっては、自分たちのポスト一つ減るということでもあり、だとすれば、こんなのがもし、「評判!」ということなれば、「やはり、校長は民間から・・・」ということにも成りかねず、何より、これまでの校長が否定されることになるわけで、到底、歓迎される要素を見つけ出すことはできないでしょう。
だから、そうではなく、一般教員をもっと、積極的に民間から採用すべきだと思うのです。

私の友人にも学校の先生がいますが、「あれはあれで大変そうだな・・・。」とは思うのですが、彼に限らず、新卒から、そのまま教員になった方が圧倒的に多いようで、私の見るところ、教員以外の経験というモノが、余りにも不足しているように思えるのです。
「先生だけを専一にやってきたプロの先生でないと、学力低下心配だ!」というPTAの声もあると伺いましたが、小学校、中学校程度の勉強であれば、基本的に先生だけをやってきた人間でないと教えられてない・・・というレベルでもないでしょうし、何より、教えるのはうまくても、それ以外の人生経験がないと、生徒の相談にのってやることにも限界があるのではないでしょうか?

教員とは、宗教人同様、生徒をただ、良い学校に送り込むことだけが本来の姿ではないはずですから、わずかでも、教員というものに「聖職」という意識をもたれる方があれば、こういった葛藤に悩まされることも十分に考えられると思います。
そんなときに、「銀行員時代に、営業成績が上がらないと机の上に正座させられた。」、「マンションの販売で、成績が上がらなかったとき、夜中に消防署警察署などに飛び込みで営業に行った。」、「自分ばかりが悪いわけではないのに、顧客から、罵詈雑言の限りを浴びせられた。」などなどの経験がないと、生徒の痛みなどわかってやれないでしょう。
また、「商社マンとして世界中を渡り歩いてきた。」、「旅行代理店の添乗員として色々な国に行った。」から、果ては、「商談に行ったら、あと少しでギャングに殺されるところだった。」、「北極海の海に転落したときは、もうだめだと思った・・・。」などの経験がある人を雇えば、地理の先生も助かるし、生徒にとっても、貴重な記憶となるのではないでしょうか?

少なくとも、教員の殆どが教員経験しかないという現状は、もう少し、変えてもいいのではないかと思いますし、むしろ、教員を新卒で採用する枠を半分と、色々な経験をしてきた人を優先的に雇うべき枠を半分、設けてもいいのではないかと思うんですけどね・・・。

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