ハーベスト・タイム『収穫の時』

毎月発行の月刊紙『収穫のとき』掲載の聖書のお話など。

◆7月号◆愛の随想録(19)もてなしの心

2008-07-01 | 愛の随想録
成長セミナーについて 
ハーベスト・タイムには、今からおよそ二十年前に作成した成長セミナーという講座があります。これは、全十二課からなる通信講座で、各課の学びを、絵を用いて行うものです。すでに二千名以上の方々が受講してくださいました。しかし、このところ、その成長セミナーのテキストを改訂する必要性を感じていました。聖書の真理は古びることがないのですが、使用されている例話が時とともに古びてくるのです(たとえば、相撲取りの千代の富士や小錦などが例話に出てきます)。そこで、改定版の成長セミナーを作成することにし、それを用いたセミナーを、先月初めに、米国で実施しました。
 このセミナーには、百名以上の日系人の参加がありました。会場になったのは、ノースリッジ(ロサンゼルスの北に位置する町)にあるチャーチ・エブリデイという韓国系教会です。金曜の夜から日曜の夜にかけての三日間のセミナーでしたが、セミナー参加者たちは、「もてなしの心」について衝撃的な体験をし、深く教えられることになりました。

急成長する教会
 チャーチ・エブリデイは、たった九年間で、教会員が三千人にもなった教会です。日本では考えられないような成長のスピードです。急成長の秘訣は、「祈り」と「愛」にあると私は感じました。昨年、この教会はハーベスト・タイムに感謝状とDVDのコピーマシンを下さったことがあります。韓国系の教会から感謝の言葉をいただき、大感激したことを今でも思い出します。今回のセミナーでは、会場を無料提供してくださいました。

もてなしの心
 五月三十日(金)。夕刻に会場に着くと、会場の外にすでにリフレッシュメント(飲み物や果物など)が用意されていました。この日は、夕食を取らずに来る人もいるだろうということで、サンドイッチや軽食も用意されていました。コーヒーを飲みながら歓談する参加者たちの姿を見ながら、私はこのセミナーの成功を確信しました。
 参加者全員に、オリジナルTシャツがプレゼントされました。胸にハーベスト・タイムのロゴマークを入れ、背中には日本とハーベスト・タイムをイメージしたオリジナルのデザインが施されていました。教会員の中にプロのデザイナーがいるとのことで、一流の作品に仕上がっていました。すぐに何人もの方々が、そのTシャツを身に付けていました。
 セミナーの様子を、二台のカメラで収録しました。ハーベスト・タイムからカメラ一台を運び込みましたが、それ以外のものはすべて無料で提供を受けました。カメラマンも、教会員の中にプロがいるのです。ビデオテープまでいただきました。
 教会の中で、このセミナーのための奉仕チームが結成されていました。全員、笑顔で私たちをもてなしてくださいました。難しい顔をしている人はひとりもいません。この笑顔には感動しました。また、セミナーの間、背後で祈ってくださるチームもできていました。感謝!

 五月三十一日(土)。この日は、午前中に二課、午後に四課という強行軍の一日でした。前の日に続いて、リフレッシュメントが常に用意されていました。昼食には「特製ビビンバ」をいただきました。この教会では、日曜日の昼に二千五百食もの食事を用意するそうです。プロのシェフがいて、その方を中心に、やはり奉仕チームが編成されているのです。そのチームが、私たちのために奉仕をしてくださいました。食事会場には、バイキング式にさまざまな韓国料理が用意されていました。美味しい韓国料理に舌鼓を打ちました。
 その日の帰りに、参加者一人ひとりの名前が書かれた封筒が手渡されました。その中には、励ましの言葉が書かれたカードが入っていました。大変な一日でしたが、チャーチ・エブリデイの奉仕者たちの励ましで、全員最後まで集中してセミナーを行うことができました。

 最終日の六月一日(日)は、午後三時からセミナーを開始しました。冒頭で、この教会の主任牧師であるチョイ先生や奉仕スタッフたちとともに、記念写真を撮りました。いつものようにリフレッシュメントも用意されていました。
 圧巻は、この日の夕食でした。メインはバーベキューでしたが、それ以外にもさまざまな韓国料理が用意されていました。どんな韓国料理店でもあのような食事は出せないと思います。まさに、愛のこもったプロの味でした。食後は、自然発生的に賛美が沸き起こり、日本人と韓国人が肩を組み、涙を流しながら歌いました。
 午後九時過ぎに解散しましたが、このセミナーの参加者たちは、聖書だけでなく、仕える心についても学ばされたと確信しています。私たちにとっては、生涯忘れられないセミナーとなりました。私が最も感激したのは、奉仕者たちが笑顔で喜んで奉仕をしていることでした。私たちが感謝の言葉を口にすると、彼らは、「このような機会を私たちに与えてくださりありがとうございます」と返してくるのです。まさに「愛のシャワー」を浴びたような三日間でした。
 「…あなたがたの間で偉くなりたいと思う者は、みなに仕える者になりなさい」(マタイ20・26)。この聖句が、何度も心に響きました。

後日談
 六月三日(火)、帰国するために空港に行き、午後一時二十分発のNW1便に乗り込みました。そこまではよかったのですが、機材に問題があるというアナウンスがあって、機内で一時間半も待たされ、結局はその日の運行が中止され、翌朝八時の出発となりました。近隣のホテルに宿泊するためのクーポンを受け取り、チェックインしたのは午後六時半ごろのことでした。
 丸二日がかりでようやく無事に帰国することができました。長い旅行経験の中でも、このようなことは初めてです。当然、舞台裏で何が起こっているのか考えました。ハーベスト・タイムが新しい段階に進みつつあるのをサタンが嫌って、妨害しているかのように感じました。それなら、ますますファイトが沸いてきます。