


ヤブコウジの仲間だが、個人的にはヤブコウジよりも、品があって好ましい気がしている。
ただ、なかなか気難しい小木で裏山に生えていても、群れは作らない。
大体単独で生えている。
草刈などをやっていて、ひょっと、草陰に見出すときがある。
そうしたときには、綺麗に真っ赤な実をつけて、いかにも楚々とたたずんでいて、優雅な感じを受けるのだが、
いったんその周りの草を刈り払って、せいせいとした、気持ち良い環境にしてあげると、これがかえってこの唐橘には気に入らないようだ。
風に吹かれることと、日にさらされること、この二つを極端に嫌う。
あっという間に禿げ上がってしまう。
陰樹なんだな。
他の草が生い茂っていて、やぶせったい、と思うのだが、この木にとっては、ちっとも気にならないんだな。
むしろそうした日陰があって、風を遮ってくれるほうが良いということなんだ。
人(木)それぞれ、陽樹もあれば陰樹もある。風に強い気もあれば、弱い木もある。
そうした環境を、そのままに保つことが、何よりも一番よいことだ。
それが自然だ。

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